海外に住む Archive

変わる・変わる・ロンドン

ロンドンに住んで面白いなー、と思ったのが"gentrification"という言葉(動詞はgentrify)。 イギリスだけじゃなくアメリカにもあると思うけど、日本ではあまり聞いたことがない概念のような気がします。

gentrification・・・高級化、中産階級化。 劣悪化している区域に中流階級あるいは裕福な階級の人口が流入していくのを伴った区域再開発・再建プロジェクトのことで、通常それまでの貧困層の住民が住む場所を失う(アルクより)

田舎が都市化するのはgentrificationとは呼ばず、あくまで都市中心部の荒れた地域が中産階級が好んで住む住宅街に変わるプロセスを指します。

以下、過去15年くらいにgentrificationを経た、代表的なエリア。
Notting Hill・・・1999年公開された映画『ノッティングヒルの恋人』(大好きなラブコメ!)で一躍世界的に有名になった街。 90年代以前はカウンシル・フラット(→『家探しでわかる都市政策』)が立ち並び、カリビアン系黒人が多く住む地域だった(有名なカーニバルはその頃からの伝統)。 大規模なgentrificationの結果、今では有数の高級住宅街に。 ポートベロー・マーケットも私が学生時代好きだった頃のエッジーな面影はなくなり、週末は観光客で溢れ返って歩くこともままならない昨今。

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ノマドのアイデンティティー

今週はプロジェクトの締め切りで追われていましたが、先週ある1人の若者が私を訪ねてきてくれました。 早稲田大学5年生の成瀬くん、世界一周ノマドプロジェクトと題して世界中の起業家やノマドに会って話を聞きながら旅しているそうです。 シンガポールにいたときもNORIさんが来てくれたなー(→こちら)。

2時間くらいいろいろ話して記事にもしてもらいました(→こちら)。 今日は記事には載ってないのですが印象的だった質問で、インタビューが終わってからも考えたことを。

成瀬くんは旅に出る前にいろいろな人に旅の趣旨を説明したときに「ノマドという生き方(*1)にはアイデンティティーの問題がついてまわるから聞いてくるといい」とアドバイスされたそう。
*1・・・『未来の歴史とノマドの時代』参照

このアドバイスをされた方がどういう意味を込めたのかその場にいなかったのでわからないのですが、おそらく「日本人としてのアイデンティティーをどう保つのか?」「ノマド生活をするとアイデンティティーのない人間になってしまうのでは?」あたりの懸念じゃないかと思います(→成瀬くん、違ってたら教えてください)。

で、ちょっと考えたのですが、懸念のポイントが私の実感とズレてるような気がするのでそのことについて。

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オンデマンド医療サービス

イギリスではNHS(National Health Service、国民医療サービス)と言う制度のもと、すべての医療は無料です(例えば日本では保険適用外の出産なども無料)。
ところが、このNHSというのが、経営のまずさ・慢性的な医師不足・制度の欠陥で、すこぶる外国人からは評判が悪い。 特に日本人はケチョンケチョンに言います(日本人小児科医によるサイト「イギリスで病気になってはいけない」とかは、もう本当にケチョンケチョン)。

アメリカは医療費で人を殺す、イギリスは待ち時間で人を殺す
って言われてるらしい。

医療行為の過失が新聞紙上を賑わせるところは日本と一緒ですが、日本は医師不足のしわ寄せが長時間労働という形で医師にいってるのに対し、イギリスでは長い待ち時間(*1)という形で患者にきているのが両国らしい(いや、全然ひとごとじゃない)。
*1・・・A & E (Accident & Emergency)という救急病棟の待ち時間が平均4時間とか笑えない話ばっかり。

ただ、この無料制度は外国人にいいように利用されていて、出産予定日間近に飛行機でやってきて、今にも生まれんばかりの逼迫度に入国管理官も送り返せず、救急病棟に駆け込んで子どもを産んでいくアフリカ人が引きもきらない、etc.
まあNHSに関するホラーストーリーは無限にあるのですが、今日は我が家が頻繁に利用しているサービスを。

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「イギリスは天気が悪い」をデータで見る

イギリスに対する2大悪口と言えば「天気が悪い」「食事がまずい」でしょう。
後者に対しても反論も山のようにあるのですが、今日は前者に対してのみ。

世界各地に住んできてつくづく思うことは"Everything is relative."(すべての事柄は相対的である)。 世の中、「絶対○○」なんてものはほとんどない。
天気に関しては、ロシア人やベルギー人の友人は「ロンドンさいこー!」とまでは言わないものの「全然悪くないよねー」と言ってるし、ブラジル人やトルコ人の友人は「何年住んでも天気だけは慣れない」と(冬に向かう今の季節は)悲壮な表情をしています。

いずれも彼らの出身地を考えれば納得のいく話で、「"Everything is relative."だなー」と思うのですが、東京に住んでいる人に「天気悪いんでしょ?」と言われても「いや、東京と比べると別に悪くもないよ(そりゃ、バルセロナとかと比べたら悪いけど)」なのです。

きちんとデータで見てみましょう(以前こちらに書いたけど統計好き)。

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震災後の人生棚卸し

日本から帰ってきたのに日本のことを書いていないのですが、関西は街を歩くと
1. 外国人観光客がほとんどいない!
2. 震災支援の募金活動が目につく
くらいで、ニュースさえ見なければ、ほとんどいつもと変わらず実に平和でした。

そして、今回の大震災で自分の人生の何を見直すべきなのか?ということをつらつらと考えていました。

1. 人
大地震の一報を聞いた直後、ほとんどの人は(当時やっていたことを放り出し)まず自分の家族、次いで大事な友人の安否確認に追われたのではないでしょうか?
連絡がつかなかった時間(ほんの数十分かもしれないし数日かかったかもしれないが)、何も手につかず、ただただ無事でいてくれることを祈っていた相手、その人たちこそがキャリア・財産・社会的地位よりも何よりも大切な人たちなのです。

私は自分の大事な人を毎日幸せにできない人は尊敬していないのですが(『文化の壁を超えるCM』で紹介したANA-読売新聞のCMのおじさんみたいな、笑)、今回の帰省ではいつものようにオフ会などで新しい人と出会うことを目的とせず、(息子にとって初日本だったので)家族や昔からの友人と過ごすことにしました。

実際は、長距離フライトが思った以上に大変で時差ボケに始まり時差ボケに終わった旅だったので、このくらいゆったりでよかったようです。

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人が自然に生きられる社会

昨日紹介した『ヨーロッパの目 日本の目』に、私が初めてのヨーロッパ旅行以来、ヨーロッパに惹かれていた理由(「落ち着く」という表現の方が正しいかも)が「これだっ!」と腑に落ちる言葉になっていたので引用。

人が自然に生きられる社会をどう維持するか、この点に努力をすることが文化の要諦だと考えています。 生活する一人ひとりの心のキャパシティを想像し考慮しながら、すべての経済活動がおこなわれることが鍵です。 良質と表現されてしかるべきモノやコトは、こうした社会からしか生まれようがありません。

「なぜアメリカではなくヨーロッパのビジネススクールに行ったんですか?」と聞かれたことは数えきれず、今まで「ヨーロッパにはQuality of Lifeがある」、「文化度が高い」(→『都市の文化度』)などの表現しか思いつかなかったのですが、経済性だけではない、人の平穏な生活を邪魔する権利は誰にもない、ことが社会の根底に行き渡っているとたしかに思います。

イタリアではイギリスに比べて街がHigh street chain(*1)に浸食されていないことに驚きます。 街には狭い地域に何軒も個人オーナーのバルがあり、どうやら経済的に成り立っているようです。
*1・・・スーパーではTESCO、Sainsbury'sなど、ドラッグストアはBoots、コーヒーはStarbucksやCosta、衣料品はNext、GAPなど、駅前のHigh streetの街並みはどこも一緒。 駅から離れるとindependent shopsがあります(→『日本の鉄道会社の事業モデルは海外でも有効か?』)。

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アンダルシアの田舎でプチホテル経営

3ヵ月前に行ったコッツウォルズ地方ではファームB&Bに泊まったのですが、1日目の夜、息子をベビーカーに載せて近くのパブに出陣! ところがベビーカーの中で寝かせる計画は見事に失敗し、2日目以降はインド・カレーやTESCOのサンドイッチのテイクアウェイをB&Bの庭で食べる、という悲しい結末になりました。

そこで今回の旅のハイライトである宿は、田舎にある料理自慢の宿を対象に厳密にセレクト(フランスにはTable d'Hote付きのChambre d'Hote(→こちら参照)は一般的なのにスペインにはこのスタイルの宿はあまりないのです・・・)。 結果、大満足でした。

terrace_finca.JPGその宿とは、アンダルシアの真ん中自然公園内に位置する"Finca Las Encinas"。 ウェールズ出身のシェフ歴20年のCliveと日本を離れて25年の日本人Makiさん夫婦が経営するプチホテルで、見渡す限りのオリーブ畑の山々の中にあります(写真は葡萄の蔦に覆われたテラスから臨む景色)。

ロンドンのシティでバンカーだったMakiさんは朝早く、レストランでコック長だったCliveは夜遅く、一緒に住んでいるのに2週間もほとんど会わない日が続いた日、「このままじゃいけない」と思い立ち、決めた移住。
スペインでのプチホテル経営を決め、イギリスからリサーチし物件を探し、古いオリーブ農家を購入したのが2004年。 詳しい経緯はMakiさんのブログ『スペイン・アンダルシアの田舎暮らし』でどうぞ。

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雑誌「都心に住む」に掲載されました。

雑誌『都心に住む by SUUMO』(9月25日発売、リクルート発行)、特集「世界と東京 家を持つ価値」に私のインタビュー記事が掲載されました。
首都圏の書店やコンビニで販売されています。

インタビューされて記事になるなんて初めての経験でしたが、「へー、こんな風になるのかー」といろいろ学びました。
手に取って読まれた方は、ぜひコメント欄にてお知らせくださーい。

< 追記1/7 > 記事をこちらに載せました。

Englishman in New York

今年の夏はとても天気がよかったのでピクニックなど戸外で過ごすことが多かったのですが(→『Ready mealでピクニック』)、そろそろ夏も終わり。 アートを満喫できることがロンドンに引っ越してきた理由でもあったので(→『ロンドンに引っ越します。』)、冬は美術館巡りに勤しみたいと思います。

さっそく、National Portrait Galleryに行ってきました。 National Galleryの横に追いやられて地味だけど、すごーーーくよかったな。
なかでも特別展の写真展"An Englishman in New York"は狭い部屋なのにそこだけすごい人口密度でした。 ニューヨークには12万人のイギリス人が住んでいるそうですが、写真家Jason Bellが有名人(Sting、Kate Winslet、Zoë Hellerなど)を含むさまざまな在NYイギリス人を撮影、「なぜニューヨークなのか?」の質問を投げかけたもの。
もう特別展自体は終わってしまいましたが、BBCサイトで写真の一部が見られます。
BBC : Englishman in New York

「なぜニューヨークなのか?」に対するそれぞれの答えを眺めていると久しぶりにエネルギー溢れるニューヨークに行きたくなってきました。
こちらが集まった言葉たち。

optimism(楽観主義), "can do" attitude(「できるよ」精神), hopefulness(希望に満ちた), energy(エネルギー), cosmopolitan(コスモポリタン), embracing(受け入れる), accepting(受容的な), ultimate meritocracy(究極の能力主義)

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古いほど人気なマイホーム

子どもが産まれるまで私の居住用不動産(平たく言うとマイホーム)に対する態度は「買うより借りろ」でした。 引っ越しばかりしてたし(最近では珍しく長かったシンガポールでさえ出張でいた期間が長かったので住んだのは結局1年半)、若い頃はカバンまとめてすぐ引っ越せるような身軽さが気にいってたし。

でも公立小学校でもレベルの差が激しく、人々がOfsted(*1)の評価が高い(= 人気のある)公立小学校のキャッチメントエリア(*2)にわざわざ引っ越すため何年もかけて希望のストリート(*3)に狙った物件が出てくるのを待っているような環境の中、「4年後住む場所なんてわかんないし〜」(*4)と悠長なことを言っている場合ではないことに気づき、持ち家信仰の強いイギリス系オーストラリア人の夫の熱意にも動かされ、ロンドンのマイホーム事情について調べ始めました。
こうやって人はだんだんコミットする対象が増えていくのだな〜(笑)

*1・・・政府運営の学校監査機関。 学校だけではなくナーサリーなど保育施設も監査の対象で、その評価レポートで与えられるグレード(4段階評価)は親の学校選択に絶大な影響を与える。
*2・・・日本の公立小学校のように学区に住んでいれば全員入れるわけではない。 1. 兄弟が学校に通っている(イギリスでは学校は親又はシッターなどの送迎が必要なので兄弟が同じ学校に通えるよう配慮している)、2. 学校からの距離が近い(キャッチメントエリアに住んでいる)順に入学優先権があるが、人気がある学校は兄弟枠だけで多く埋まってしまい、キャッチメントエリアがどんどん狭くなる傾向にある。 またそのような事情を知らずに引っ越してきた日本人駐在員家族が「近所の学校に全然入れない」と困っている話もよく聞く。
*3・・・『都市内部での(自発的)コミュニティ化』に書いたように、ロンドンは治安のいい通り・悪い通りがパッチワーク状に入り交じっているので、人々はエリアどころかストリートにまでこだわる。
*4・・・イギリスの小学校は日本より早く5歳になる前の9月から。 その前の春に入学できる学校が決まる。

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住宅バブル再び・三たび

少子高齢化が進み人口が減少に向かった国がある一方で、全体で見ると人口急増が進む世界。
今回の金融危機はサブプライムローンという住宅ローン債券が不良化し住宅バブルがはじけたのが契機になったにも関わらず、一部の都市ではすでに新たなバブルが進行しています。
The Economist : Global house prices - Froth and stagnation
(表が大きいので次のページに貼りました、「続きを読む」をクリックしてください。)

まず目につくのがこの1月まで住んでいたシンガポール。
去年の7月から今年の6月までの1年間で住宅価格が40%近く値上がりしています。 私が住んでいた時も『1年で家賃相場45%上昇』したと以前書きましたが、金融危機でいったん下落した後、半年くらいで再び上昇に転じすでにピーク時を上回ったよう。

国民の80%以上はHDBと呼ばれる政府供給の公団に住んでおり、民間のアパートは外国人用でもともと投機の対象になりやすいのです。 国土が狭く住宅用地が限られているにも関わらず、人口は増える一方(人口650万人を目指すという政府施策→『疾走するシンガポール』)、世界経済の中で存在感を増すアジアのハブとしてますます投資・投機マネーを呼び込んでいるのでしょう。 買って1年未満の転売も多く、住宅用不動産には頭金の支払いや印紙税を義務付ける規制も焼け石に水とか。

こういう街では、普通に賃貸物件に住むのも大変ですねー ある日いきなり大家に「更新したければ家賃2倍払え」とか言われるので・・・

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国の価値観と個人の価値観

このブログのタイトルに込めた意味を、

日本国内だけではなく世界中から自分のライフステージに合わせてベストなライフスタイルを選ぶ生き方

とした通り(ABOUTページ参照)、私たちは半年前、今のライフステージに合った場所という仮定のもとロンドンにやってきました。

今のライフステージとは「子育てステージ」。
次の15-20年間は教育を含めた子どもの環境を一番のプライオリティとして住む場所を選ぶことになります。

清潔だし治安はいいし物事がスムーズに運ぶし家事はしなくていいし・・・この上なく生活が楽なシンガポールを去って(←未練たらたらな私たち、笑)、ロンドンに来た理由は、私たちが子どもに持って欲しい価値観とシンガポールという国(政府)が最優先している価値観が合っていなかったことが大きいです。 『ロンドンに引っ越します。』に書いた理由は、この根幹の価値観が具現化した結果という言い方もできるかも。

企業経営の根幹にミッション(使命)・ビジョンと並んでバリュー(価値)があるのと同じように(*1)、国にもその根幹をなすバリューがあることを示すものとして次のような表を見たことがあります。

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Ready mealでピクニック

6月から素晴らしいお天気がずっと続いているロンドン。
冬の間の渋顔と同じ人間か?と思うほど人々の笑顔が明るい最高の季節ですが、一番たくさんの笑顔が集まっている場所・・・それは至るところにある緑地(コモン)や公園じゃないかなー
richmond_river.JPG晴れた週末には「家の中に人がいないのでは?」と思うほど、緑あるところピクニックしている人あり(右の写真はリッチモンドのテムズ河岸)。
もともとピクニック好きの私も、家族でピクニック、ママ友達と集まってピクニック、息子と2人でピクニック(笑)と、週2回はピクニックをしています。

ロンドンのピクニックのいいところは、家から歩いてすぐ緑があり、からっとした天気がピクニック向き、という環境の良さもさることながら、とにかくその気軽さ。

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シンガポール永住権放棄・・・

今日、ロンドンのシンガポール領事館まで出向き、シンガポール永住権を放棄する申請をしてきました。
私が取得した経緯はこちら→『"シンガポール市民になりませんか?"』『シンガポール永住権取得!』
(最近のシンガポール永住権取得は私が取得した頃よりハードルが上がっているようなので、最新の情報はご自分でシンガポール入国管理局にお問い合わせください)

せっかく取得した永住権を何も自ら放棄しなくても・・・と思われるかもしれませんが、理由はCPF(シンガポールの年金・医療保険積立制度)です。 CPFについては『社保庁は見習ってほしいCPF』に詳しく書いていますが、個人口座に積み立てられるもので、他国に移住する際は引出しができるのです(そのためには永住権の放棄が必要)。

シンガポールに今後住む予定のない人にとって、CPF口座にある積立金はキャッシュ(現金)と同じ、引き出すことにしました。 永住権放棄には一抹の寂しさも感じましたが、まあ、永住権のコレクターになっても仕方ないし。
相互扶助型の国民年金の積立て額不足は高齢化が進む先進国政府にとっては頭の痛い問題で、それを解決する個人積立はオーストラリアでもSuperannuationと呼ばれてすでに導入されています。 他の国でもあるのかなー? 『海外居住者の年金ポータビリティー』も私たちのような根なし草にとっては重要問題。

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遠くの親戚より近くの他人

出産前は「風邪なんて何年もひいてない、どうやったらひくのかわからない」と豪語していた私。
自分の両親に続き、義父母というスーパーヘルパーが帰った後は、
睡眠不足かつ気温の変化が激しい天気で風邪をひく → 母乳育児中なので下手に薬も飲めない(& 休日なので医者にも行けない)→ ゴホゴホ・ズルズルしながら夜中も授乳する → 息子に風邪がうつる → 息子は鼻が詰まって苦しいのか夜寝付きが悪く何度も起きる → 私も寝られずますます睡眠不足になる → 再び風邪をひく・・・
という悪循環を繰り返していました。

シンガポールにいた頃、仲良くしていた友達が乳児を持つママさんたちで、異国で親に頼れない中で育児に奮闘する彼女たちを見ながらイメトレした結果(笑)、気づいたことが「遠くの親戚より近くの他人」でした。 最近、本当に痛感しています。

妊娠がわかったときにすでにロンドン行きが決まっていた私たち。

  • 妊娠後期でのロンドン引っ越しを決行しイギリスで産む

  • 夫の転勤を遅らせてもらいシンガポールで産む

  • 日本で里帰り出産をする

という3つの選択肢があったのですが、夫が数ヶ月間生まれたばかりの子どもと離ればなれになる里帰り出産はすぐ却下。 ロンドン or シンガポールの選択でロンドンに決めたのは、出産前から近所のネットワークを作って地域のコミュニティーに子育てを手伝ってもらおうと思ったから。
出産そのものはこの3ヵ国の中でイギリスのNHSが一番ワイルド(= きめ細かいケアを期待してはいけない)なので特に初産にはあまりお勧めしませんが・・・

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ロンドンにとっての地方

以前書いたように(→『子育て環境の良い赴任地』『オーストラリアのアジア化構想』)、20代から30代にロンドンで数年働くオーストラリア人は多く、ロンドンには数多くの夫の高校・大学の同級生がいます。 彼らはUK Ancestry Visa(→『大英帝国の末裔ビザ』)やワーキングホリデービザで来英し、仕事を見つけたら労働ビザに切り替え数年働きオーストラリアに戻るケースが多いのですが、こちらで出会った人と結婚して残る人も多い。 同様の傾向は同じコモンウェルス諸国のニュージーランド人や南アフリカ人にも数多く見られます。

彼らにとってロンドンの魅力は、英連邦として文化的に近く、給与レベルが高い仕事のオポテュニティーに溢れ(弁護士、看護士など共通して活かせる資格も多い)、(南半球にある自国に比べると)世界各地にはるかに旅行しやすく、エキサイティングな国際都市であること。

集まると共通の話題は、天気の悪さ・食事のまずさ・物価が高いため(特に家賃)あまり貯金できないこと、周りの同胞がいつどういうプランで自国へ帰るか・・・です。 最近はそれに加え、ポンドの暴落・オーストラリアドルの高騰でせっかく貯めたポンド建ての貯金の(オーストラリアドル建てでの)価値が以前の6割ほどになってしまい、ますます帰れなくなったことを嘆く声が増えました。

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ルーム・シェアのススメ

話題になったらしい『Chikirinの日記:就職氷河期 サイコー!』というエントリー。 私はあまり本筋ではない下記の部分にかなり同意です。

当面、若者はどんどん貧乏になるから、高い家賃が払えなくなっていやおうなくシェアハウスに住む人も多くなる。 ああいうところは、神経質すぎる人、清潔でないと生きていけない人、違う価値観の人と折り合えない人にはとてもつらい。
子供の頃から個室が当たり前で育った僕ちゃんは、このままではアジアでなんて絶対働けない。 でもお金がなくなるとそうはいかない。 いやでも住む場所を他人とシェアすることになる。 すると、性格がおおざっぱになり、雑多な環境にも慣れる。 そう、インドや中国でぐちゃぐちゃになりながら働くのに適した性格の人がいつのまにか増えるのだ。

留学時にハウス・シェアをしたことは今までやってよかったことTop 3に入るくらいなので、ルーム・シェア大推進派なのです、私。 欧米では若い人がシェアするのは当たり前なんだけど日本でもっと一般的になればいいのに。

私が留学したINSEADフランスキャンパスはパリの南60kmの森の中にあり、学生は近隣の村に家を借りてシェアし車通学するか、学校目前のアパートのワンルームを借りて徒歩通学するか、という選択がありました。
それまでひとり暮らしが快適で他人と(しかも外国人!)シェアをした経験がなかった私は、「気が合わない人だったらどうしよう? 夜中まで騒がれたり、超不潔だったら? 赤の他人の男と住むなんて・・・」とひたすら2ヵ月くらい悩みました、今となっては信じられないけど。

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英語で聞いてみる階級の違い

イギリスに住むと言ったとき、アメリカ人やオーストラリア人に「あんな階級社会・・・」とよく言われました。 移民でできた新しい国は階級がないことを出発点としているので(もちろんその後、経済格差による格差はできるのだが)反発心も強いんでしょう・・・ と思いつつ、イギリスには今年初頭に引っ越す前に10回くらい来たことがあったのに(→『Back to London-on-Thames』)、階級社会ってどういうものなのかいまいち肌身でわかりませんでした。

ロンドンに引っ越してきて2ヵ月、ようやく何〜となくわかってきました。 着ている服が違う、行くスーパーが違う、住む場所が違う、住む家のタイプが違う、読む新聞が違う、そして何と言っても話す英語が全っ然違う!
以下、『小林恭子の英国メディア・ウォッチ』より階級の内訳と特徴です。

上流: 貴族、紳士階級、土地所有者など。先祖代々の土地や資産を受け継ぎ、国内で最も裕福な層。 BBCのアナウンサーなどが使う発音で英語を話し、パブリック・スクールで教育を受ける。 狩猟、乗馬などを楽しむ。ビジネスを嫌悪する傾向も。


上・中流: 教育程度の高い家庭出身で自分自身も良い教育を受けた層。アッパークラスの発音や生活様式を模倣しようとする。 弁護士、医者、軍隊幹部、学者、官僚、株式ブローカーなど。 文化的リーダーシップを取る。


中・中級: 上の階級よりは教育程度がやや低いブルジョアジー。 地元企業の経営者、大企業の中間管理職など。 BBC英語に少々地元のアクセントを入れて話す場合もある。

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雪とエアコン

London_snow.JPG今朝起きると窓の外は一面の雪景色。
久しぶりに見る雪に「わー♪」と歓声をあげる私。
同じく歓声をあげる(雪が降る国に住んだことのない)夫。

雪見て喜ぶのも今日が最後かもしれないので(笑)、写真を貼っておきます。

先週から大寒波の到来しているヨーロッパ。
ロンドンは30年ぶりの大雪だとかで「ロンドン寒いよ、寒いよ~」とさんざん脅されて来たのですが、よくよく考えると私は過去10年の間に、トロント、フランス・パリ郊外、モスクワと3回も冬はマイナス10 - 20℃になる場所で冬を越したので、そんなに珍しくもない寒さだったのでした(一番寒かったのはモスクワで経験したマイナス27℃かな?)。

なお経験上、マイナス10℃までは防寒対策をすれば外を出歩けます(モスクワでも冬、ガンガン散歩していた)。 マイナス10℃以下になると、頭痛がしてくるのでちと厳しい。
また、防寒対策の基本は、
1. 重ね着
2. 隙間を作らない
です。 服が足らないので買わねば・・・

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誰でもアメリカ人になれるアメリカ

年末のThe Economistのクリスマス特集(2週合併号)は面白い記事がたくさんありました。 今日はその中からひとつ(→こちら)。

"A Ponzi scheme that works"というタイトルがまず洒落ている。 "Ponzi scheme"とは「ねずみ講」という日本語訳が当てられることが多いですが、小額の資金を元手に次々と投資家を集め、運用したリターンではなく次に集める投資家からの資金から支払う(従っていつかは破綻が約束されている)金融詐欺の手法。 去年のナスダック元会長マドフの巨額詐欺事件でまたホットな用語となりました。

この記事は金融詐欺の話ではなく、「アメリカとは外からの資金・労働者・頭脳の絶え間ない輸入に頼っている、本当に機能する"Ponze scheme"だ」という意味を込めたアメリカへの移民に関する記事。

私も去年は2つの調査結果に驚きました。
ひとつめは『他国へ移住したい人は全世界で7億人』に書いた米ギャロップ社による調査。 アメリカへ移住したい人が約1億6,500万人と2位以下を大幅に引き離し断トツの1位。

ふたつめはFuture Brand社によるCountry Brand Index。 こちらは旅行・観光分野における国のブランド力を評価したもので、こちらもアメリカが1位。

そんなに好かれている国だったとは・・・ 最近極めてイメージが好転したのはオバマの力も大きいと思いますが。

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20、30、50年後を想像しながら動く

新年明けましておめでとうございます。 昨日メルボルンから帰ってきました。
今年は場所をシンガポールからロンドンに替えて、このブログは続きます。

シンガポールでは2008年9月のリーマン・ショックから2009年前半が景況感最悪で、後半はすっかり不況を脱した感があります。 二番底の懸念もされていますが、巷に深刻に心配している人はいないような・・・
オーストラリアも金融危機の悪影響が先進国の中で最もマイルドだったこともあり、のんびりしたものです。

2008年6月というリーマン・ショック前に始めたこのブログ、そのわずかな間に、日本を覆う空気はものすごく変わってしまった(悪化した)気がします。 仕事は日本と関係がなく、あまり日本に帰らないので、ブログなどを通じて間接的に感じているだけですが。

特に去年は「日本を脱出する・しない」論がブログ界で活発になり、実際にシンガポールに移住してくる人の話を頻繁に耳にするようになりました(名前は出しませんが、誰でも知ってるような私企業の社長など)。
そして、つい最近、城繁幸さんのブログ『海外脱出の覚悟』というエントリーのコメント欄に、このブログが「海外流出組のブログ」としてリンクされているのを見て笑ってしまった。 私が海外に住んでいるのはちっとも「日本脱出」が目的じゃないですから・・・

今の世界、少子高齢化が進む先進国で生きるのは日本じゃなくてもどこの国でもそれなりに大変です(→『「老後」がなくなる日』)。 荒波を乗り切るには人生のパートナーがいた方が心強いです。 私は人生を一緒に生きたいと思った人が日本人ではなかったため、チームとしてのパフォーマンスを最大化できる場所・今のライフステージにベストだと思う場所が日本ではない、ただそれだけです。 もちろん、いろいろな場所に住んで見・聞き・経験したいというポジティブな理由も大きいです(→『"世界級"でいることに何の意味があるのか?』)。

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海外日本人をデータで見る

前にちょこっと書いたけど(→『若いアジア』)、私は統計大好きです。 ちょっと前のisologue『データを見ない人々』というエントリーに、

日本の99%くらいの人は、おそらくほとんどデータを見ずに(「観念的」に)仕事や生活をしてるはず

とあったので、「ひょえーー」と仰天したのですが、根拠を示さない観念的な話を聞くと「うーん、データで示してよね」と思ってしまいます。 統計は恣意的な使い方もできるし、統計で嘘をつくことも簡単だけど、そういうところも含めて面白い。

今日は私の好きな統計のひとつ、外務省の海外在留邦人数調査統計をご紹介。
「どんな国・都市にどんな日本人がいるの?」ってことが手にとるようにわかる(?)すぐれもの。 3カ月以上海外に在留する場合に届出が義務づけられている在留届を基にしているので、日本国籍を持つ外国の長期滞在者と永住者が対象。
ところでこの「在留届」、今はオンラインで届け出られるようになり、私はマメに届け出ているのですが、夫がオーストラリア領事館に出している気配はなし、制度がないのかも。 ひょっとして外務省(& 日本人)ってすごくマメ???

海外在留邦人とひとことで言えど、そのプロフィール(性別、職業、家族帯同状況など)は国によって都市によって全然違うのですな。 次に、シンガポール・イギリス・アメリカ 3ヵ国の海外日本人の性別と職業を円グラフにしてみました(暇だな、私・・・)。 この3ヵ国はこのブログのアクセスが多い3ヵ国です。

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二重兵役の義務

ある人によると「世界一簡単に永住権(Permanent Residency)が取得できる国」(*1)であるシンガポール、私の周りにも永住権保持者(Singapore PR)がうようよいます(*2)。 現在、シンガポールの人口が約500万人、うち市民が320万人(64%)、PRが53万人(11%)、残りが外国人なのでどれだけ外国人の多い街かわかることでしょう(Statistics Singapore)。

*1・・・どこの国でもそうだけど、その国に留学するのは長期滞在→永住への最も近道(血縁関係がない場合)。 INSEADの場合、1)2ヵ月 x 5ターム = 10ヵ月間のプログラム中、3ターム(= 6ヵ月)をシンガポールキャンパスで過ごすこと、2)シンガポールキャンパスで卒業すること、の2つを満たし、卒業後シンガポール内で職を見つけると永住権申請資格があります(2004年時点)。 夫はこの方法でPRを取得し、私はPRの配偶者としてPR取得しました(→『シンガポール永住権取得!』)。

*2・・・日本人永住者は意外と少なく、在留邦人25,969人中、永住者は1,352人のみ(外務省 海外在留邦人数統計 平成20年速報版)。 民間企業関係者が多く、2 - 5年で帰る人が多いため、と思われます。

永住権はワーク・パーミット・ホルダー(シンガポールではEmployment Pass)と異なり市民に準じるような利点(ベネフィットについては下記リンク参照)も多いですが、一方で義務も生じます。
Singapore Permanent Residence - Benefits and Drawbacks
シンガポールPRの間で最もよく出るトピックが「第二世代PRに課せられるNational Service(兵役)の義務」。

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年の瀬ですが・・・

年の瀬ですね・・・ 季節を感じることのない常夏シンガポールでも年の瀬になると妙に焦ってしまうのは日本人だからでしょうか・・・?

夫婦お互いの母国ではない第3国に住むのを結構気に入っている私ですが、自分の文化の季節のイベントや伝統の行事が全く盛り上がらない、というのがネックです(→『多民族国家の祝日の過ごし方』)。
今、街中ではもちろん商魂たくましくクリスマス・イルミネーションでいっぱいですが、まあ風情はゼロです(暑いってのも風情を感じさせないのかもしれない、というと、「クリスマスは夏のものだ」という南半球出身の夫が怒るが)。 やっぱり中華の国なので街中が一番盛り上がるのは中国正月、次いで中秋節。

私が実家に住んでいた頃は、家に帰って玄関のドアを開けると靴箱の上のスペースに必ず季節の飾り付けがしてありました。 それを見て「ああ、もうすぐ雛祭りだなー」とか感じ、雛祭りにはちらし寿司を食べ、端午の節句には柏餅とちまきを食べたものです。

私もそうしようと決心していたのに親元を離れてひとり暮らし時代はそんな面倒なことするわけもなく(笑)、結婚してからも全くしていません。 シンガポールには明治屋と伊勢丹スコッツという品揃えバツグンの日本食スーパーがあるので、買おうと思えばいくらでも買えるのに・・・
去年の大晦日に年越しそばを食べて、今年のお正月にお雑煮をつくったのが、最初で最後でした・・・

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外国人お部屋探しの高い高い壁

今回、1週間ひょいっとロンドンへ飛び、10件あまり物件を見て回って帰ってきてメールや電話で賃貸契約の手続きをしながらふと思ったのですが、これって外国人が日本で同じことやろうと思ってもきっと無理ですよね・・・(日本語ペラペラ、言語の壁はないと仮定)。

初めの壁はズバリ「外国人お断り」の大家さんが多いこと。
ロンドンではまああり得ない。 私たち「何人か?」って聞かれなかった気がするし。 もちろん、「なぜロンドンに来るのか?」(→職を持っていることの確認)、「何の仕事をしているのか?」(→支払い能力の推察)は聞かれました。

そして思い出すのが、私がモスクワに長期出張していた時に東京のアパートを解約せずに行ったときのこと。
東京のアパートは1 - 2ヵ月に1回(3 - 4日)という頻度で戻ってくるという空き家状態でした。 その頃INSEAD後輩のタイ人(日本語ペラペラ)がどうしても日本で働きたくて東京で超薄給の職を見つけ、とにかく安く住めるところを探していたので、私がいない間、住まわせてあげることに。 大家さん(80代夫婦)が隣の家に住んでいたのですが、一時帰国中に説明に行く暇がないまま、タイ人の彼女に合鍵を渡し再びモスクワへ出てしまった私が悪かった。

数日後、私は実家の母親から未明の電話で起こされ「外国人がアパートに居座っていたので、(大家さんから連絡を受けた)不動産屋が追い出し合鍵を取り上げた」ことを知らされたのでした。 大家さんに説明しなかった私が悪いんだけど、彼女、日本語は堪能なので状況説明したはず。 もしこれが日本人だったら追い出すまでするかなー・・・?

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大英帝国の末裔ビザ

結構よく「どういうVISAでイギリスに行くのか?」と聞かれるので書いておきます。 海外で働こうとすると、避けて通れない問題ですものね、VISA。
ただし、ほとんどの日本人には全く関係ないVISAですし、外国で永住権を取ろうと苦労している人からは刺されそうな内容ですが・・・

もともと、夫の会社で転勤という形なので、夫の会社がスポンサーとなり労働許可付VISAはおりるのですが、この方法は会社にとっても高コスト(*1)だし、本人にとっても転職が容易ではない(*2)ので、違うVISAで行くことにしました。
*1・・・なぜ同じような人材がイギリス国内で雇用できないのか、EEA欧州経済圏に適格者がいないことを証明するために求人広告を出す必要がある、などコストがかかる。 会社ごとにスポンサーできる人員の上限もあるはず。
*2・・・スポンサーである会社あってのVISAなので、転職の場合はスポンサーとなってくれる企業を探す必要があり、労働許可証を必要としないEU出身者と比べ不利となる。

この「違うVISA」とは"UK Ancestry Visa"と言う、
1. The Commonwealth(イギリス連邦)の市民
2. 祖父母のうち1人がイギリス国籍を持っている/持っていた
という条件を満たしていれば、「イギリス人を祖先に持つ」とみなされ、「血縁関係を証明」でき、「イギリスで働く気」があれば(職の内定はなくてもよい)、5年有効の労働許可付VISAがおりてしまうという、トランプのジョーカーみたいなもの(5年経つと自動的に永住権申請資格がある)。

The Commonwealthとは大英帝国の植民地だった国が独立後も緩やかな連合体を形成している仲良しクラブ(加盟国:カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど)のことですが、単に集まってクリケットして遊んでるだけじゃなくて、実質的なメリットもあったのね・・・

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日・星・英 不動産屋考

昨晩シンガポールに帰宅。
見事に時差調整に失敗し、激しく時差ボケ中・・・

クリスマス前のロンドンを満喫する余裕も全くなく、物件巡りに明け暮れてしまったのですが、不動産屋って面白いビジネスですねー

いろいろな都市に住んだことがあるわりには、本気で家探し(賃貸物件)をしたことがあるのは、東京、シンガポール、ロンドンで各1回ずつだけ(あとの街は会社の借り上げマンションやサービスアパート、すでにハウスメイトが見つけた家に入るだけ、などだった)。 以下、非常に限られた経験しか持っていない私の独断と偏見に基づく各国不動産屋事情の考察。

良い不動産屋さんに出会えることが、効率の良い物件探しの第一歩であることはどこの都市でも一緒。 ただし、各国によって不動産屋のインセンティブ(報酬)の源泉が違うので、それを知る必要があります。

1. 東京
大家さんから直接委託された元付不動産屋が複数の不動産屋と物件情報を分け合っている場合、仲介手数料(契約者が支払う)は元付店と契約者側の客付店とが折半する形が一般的だと思います。 この場合、契約者側の客付店は契約者が満足して合意しないと一銭も収入になりません。
うかうかしていると同じ物件を他の客付店に契約成立されてしまうかもしれないので、客側に立って一生懸命になる不動産屋も比較的多いような気がします(もちろん強引に申し込みを勧めたり、そこはそれぞれ)。

探し方は、最近はネットで探す人も多いと思いますが、やっぱり駅を中心に生活圏ができあがる東京では希望エリアの駅前の不動産屋に直接飛び込むっていう人が多いのでは?

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家探しでわかる都市政策

ロンドン家探しの旅も今日が最終日。

あーーー、疲れたーーー!!!

東京やシンガポールでの家探しの比ではないくらい疲れたのは、慣れてないからなのか・・・?
いや、とにかく治安のいい場所と悪い場所が同じエリアに混在していて、あらゆる人に口を酸っぱくしてアドバイスされた「同じ地区でも、通りが1つ違っただけで雰囲気も治安もがらりと変わる」「治安のいい場所と悪い場所がパッチワーク状に混じっている」がもろにその通りで、実際物件まで見に行ってみないと本当にどんなところかわからないからなのです。

なぜこういう事態が起こるかというと、国の都市開発政策が影響しています。
非常に興味深いので、同じく多民族社会であるシンガポールとパリと比較してみます。

1. シンガポール
多民族国家であるシンガポールでは、民族別の居住エリアを作らせないために、国民の80%が住む公団には民族ごと(中国系、インド系、マレー系)に(人口上の民族構成に従い)入居の割合上限が決められています(→『多民族共生の実験場』)。 この政策は非常に功を奏し、一般に治安は非常に良いです。
ただし、1965年に誕生した新しい国家の一からの建国政策であり、人民行動党(PAP)の一党独裁のもと実施されており、また欧州各国のような福祉はなく、外国人は労働力として受け入れているだけで難民などは受け入れていないので、単純に素晴らしい政策だと持ち上げることはできません。

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成熟国からの視点

来年早々のロンドン引越しのため(→『ロンドンに引っ越します』)、家探しetc.のためにロンドンに来ています。

「次はロンドンからの視点を楽しみにしています!」というエールをたくさんもらったので、引っ越すにあたって、このブログ的な抱負を。

古今東西、国や文明というのは揺籃期→成長期→成熟期→衰退期といった栄枯盛衰を繰り返してきました。 もちろんこのサイクルを一直線にたどるわけではなく、中国のように栄華を極めた後、しばらく衰退したと思ったらまた復活してきた国があるかと思えば、ポルトガルやアルゼンチンのように果たして復活することがあるのか不透明な国もあります。

残念ながら人間の一生は国の栄枯盛衰のサイクルより短いので、生きている一生の間に国がどの過程にあるかというのは、国民のメンタリティに大きな影響を与える・・・というのは言わずもがな、ですね・・・

私はシンガポールという成長期からそろそろ成熟期に差しかかろうかという若い国(青年国)にいて、「そうそう、若い頃は私もそうだったよ」とまるで老人のような心境になることがありました。
例えば、経済成長のための開発を優先させて歴史的建造物を壊してしまうところとか(→詳しくは『無知な外国人の赤っ恥』)。
実際は、日本の高度経済成長期はリアルタイムで生きていないし、バブルの記憶すらほとんどないのですが、やっぱりこの「成長・成熟期を終えてしまい老いを迎えた人」のような心境って育ってきた環境により体にすり込まれているのかもしれません。

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ロンドンに引っ越します。

昨日の話の続きで「世界の他の場所も見てみたいから」というわけではありませんが、年始早々ロンドンに引っ越します(それまでに何事もなければ)。

キャリアが「やりたいこと」と「できること」の交差するところだとすると、住む場所も「住みたい場所」と「(現実的に)住める場所」の交差する場所。

単純に好き嫌いだけだと、私の理想(妄想)はこんなとこ(①)。
- 文化度が高い落ち着いた街並み(低いビル)
- 公共交通(& 自転車)が発達していて車のいらない生活
- 街中に路地が多く、シャレたカフェ、隠れ家レストラン、個性的なセレクトショップ、ギャラリーなど街歩きが楽しい
- 食料品の買い物は商店街やファーマーズマーケットで新鮮な野菜を調達
- はっきりとした四季のある気候
- 食べ物が美味しい
- 国宝級展示物が並ぶ美術館からストリートアートやアングラ演劇まで文化が育つ街の空気
- 大きすぎず小さすぎない手ごろなサイズの街
・・・・・

端的には、パリ(フランス)と京都が世界で一番好きな街。

実際には、これに現実の壁がはだかります(②)。
- 2人とも仕事ができるレベルの言語は英語だけ(→英語圏)
- 仕事のオポチュニティーが十分にあることが必要(→大都市)

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はたらけ シンガポール

今日はこのブログも情報収集のために活用しながら見事、シンガポールで職を見つけ1月から新生活を始める本間さんのお話(『渡辺千賀のはたらけシリコンバレー』風にお届けします)。

本間さんと言えば『世界級ライフスタイルのための婚活』に登場したご夫婦(JTPAツアーでシリコンバレーで出会う)の奥さまの方です。

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JTPAシリコンバレーツアーに参加して以来、「30歳までに日本以外の国で働きたい」と思っていた。 ツアー中に会って、性格も夢も近い旦那さんと結婚したのが2008年9月。 2009年5月には『第2回 世界級ライフスタイルをつくる会@シンガポール』参加ついでに旦那さんとともにシンガポールを視察。 暮らしやすそうなシンガポールの環境に「ここだ!」と確信した。

帰国後、シンガポールの大手日系人材紹介会社の登録会兼相談会に参加し、シンガポールの仕事状況について話を聞きに行った。 事務職の給料はSGD2,500からなのに、家は安くてSGD1,500(=約10万円)からと聞いて、シンガポールの家賃の高さにびっくり(後に、もっと安い賃貸もあるとわかって一安心)。 さらに希望する出版関連の仕事はほとんどない!という現実を突きつけられて、「シンガポールで働くなら営業事務や一般事務で手を打つしかないのかな・・・」と、意気消沈。 いちおう人材紹介会社への登録だけはしておいた。

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他国へ移住したい人は全世界で7億人

米調査会社ギャロップが3年間に渡り135ヵ国約26万人の大人(15歳以上)を対象に調査した結果が出ていました。

全世界の15歳以上の16%( = 7億人)が他の国に永住目的で移住したいと考えているそうです。
GALLUP : 700 Million Worldwide Desire to Migrate Permanently

下の地図は移住希望先で、希望人数が多い順に、

1. アメリカ(約1億6,500万人)
2. カナダ(約4,500万人)
3. イギリス(約4,500万人)
4. フランス(約4,500万人)
5. スペイン(約3,500万人)
6. サウジアラビア(約3,000万人)
7. ドイツ(約2,500万人)
8. オーストラリア(約2,500万人)

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日本人女性のステレオタイプ in シンガポール

渡辺千賀さんの『アジア人女性のステレオタイプ in アメリカ』(=頭が良くてセクシー)を読みながら、「アジア人が多いのに、そんな単純でいいのか、アメリカよ」と思ってしまいました。

シンガポールはアジアなので、さすがにステレオタイプはもう少し国別に細分化されています。
そこで今回は「日本人女性のステレオタイプ」。
なお、ほとんど個人的な経験に基づいております・・・

まず、シンガポール人男性が日本人女性に対して持ってる幻想は「夫のために、めちゃくちゃ尽くす妻」です。
専業主婦で夫・子供のためにいっさいの家事を一人でこなし、ひたすら尽くす妻像・・・
私の夫の会社の後輩(シンガポール人)は、私が働いていて夫も家事をすることを聞いて驚愕したらしい。 いったいどんなテレビ見て育ったんだ・・・

その中でも私たちが「スリッパの謎」と呼んでいるものがあります。
これは私ではなく、夫がしょっちゅう聞かれる質問なのですが「日本人の奥さんは、夫が帰ってきたら玄関にスリッパを揃えて差し出すのか?」というもの。
夫は今まで5, 6回聞かれてるんじゃなかろうか?(私たちの結婚式で余興の司会をやった中国系マレーシア人には余興のネタにまでされた)

「スリッパの謎」の出所がわからずググったら台湾に住まれている方も聞かれるらしいので(→日本人の奥さんと台湾人の旦那さん )、アジアに広く出回っている風説と推察されます。
どうせアジアで大ヒットしたドラマかなんかの影響なんだろうけど、「おしん」と「星の金貨」しか思い浮かばない。 そんなストーリーなんでしたっけ???

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スーパー・シチズンの台頭

先週、元世銀副総裁の西水さんからメールを頂いた、と書きましたが、『未来の歴史とノマドの時代』というエントリーを読んでくださったのかは定かではありませんが、私が興味があるだろうから、と、こちらを紹介してくださいました、題して『スーパー・シチズンの反旗』

(前略)
そして遂に人間もFOC(Flag of Convenience、便宜置籍国の旗)を掲げるようになった。 「超越する民」とでも訳すのか、スーパー・シチズンと呼ばれる人種だ。 彼らは、税制の透明度や税率、教育制度、医療制度、治安、自然環境など、生活とキャリアのために様々な便宜を評価して、永住権や国籍を選ぶ。 極端な例は、豪華客船型マンション。 超越する民が大洋という無法・国際法地帯に解放を求め、FOC船そのものを自宅とする。
国籍を政略結婚のように扱う人種は、昔からいた。 大富豪や芸能界の著名人だが、動機は税金逃れのみだった。 それが中産階級化していると言える。 移民の歴史は人類の歴史。 戦火や、災害、差別、迫害、貧困から逃れ新天地を求める人々の歴史だった。 その歴史に質の異なる一章が加わった。
世銀を辞した後の住処に選んだ英領バージン諸島は、英国海外領土の安心に、米ドル通貨の特典、良いガバナンスなどが加わって栄えるオフショア金融センター。 世界中から集まったスーパー・シチズンも、うようよしている。

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Happy National Day

昨日はシンガポールNational Day、44周年の建国記念日でした。
『多民族国家の祝日の過ごし方』に書いたように、シンガポールの休日は民族・宗教に関連したものが多く、National Dayはシンガポール国民全員の唯一のお祭りの日。
National_Day_flags.jpg街中がこの日に向けて国旗を飾りHDB(公団)のバルコニーから垂れ下がった国旗がはためくのは毎年お決まりの光景。

戦闘機が空中ショーを行うため1ヵ月ほど前から練習が始まる(日没時に耳をつんざくような爆音を響かせて上空で練習する)のも毎年同じ。

この日のクライマックスは夕方から巨大スタジアムで始まるナショナルデーパレード(NDP)。 簡単に表現すると、北京オリンピックのオープニングセレモニーのスケールダウン版みたいな音楽あり踊りありの一大ショーです。 これに国軍やPAP(シンガポールの与党、人民党)などの行進、毎年異なるナショナルデーソング、クライマックスの花火が加わり、最後の国歌斉唱で国を想う気持ちが最高潮に達する、という趣旨の国威発揚イベント。

政府が大変な予算をかけて行うイベントで今年は不況だから地味にするのかな?と思いきや何のその、今年も派手にやってました(結局、気になってテレビで見てしまった私たち)。
今年の様子は→National Day Paradeオフィシャルウェブサイト

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人材の海外流出を防ぐには?

3カ月ほど前の渡辺千賀さんの「海外で勉強して働こう」エントリーの後起こった数々の議論の中に、「日本の英語教育が役に立たないのは、日本人が海外に逃げないようにするための政府の陰謀だ」というコメントを読んだのですが、その真偽はともかく、それと全く反対のことが起こっている国がありました。

以下、シンガポール政府上級官僚がある高校で行ったスピーチ(いつも記事を送ってくれるYさんが送ってくれました、ありがとう!)

1996年から1999年までの4年間にAレベルをとったトップクラスのシンガポール人生徒5人に1人は、10年後の現在シンガポールにはおらず海外で働いている。 また、奨学金ではなく自前で留学したシンガポール人学生の3人に1人はシンガポールで就労していない。 こうした人材の海外流出問題は軽視できないまでになっている。

人材が不足しては経済発展・繁栄は望めない。 シンガポールのように出生率が低く、人口の小さな小国はなおさらである。

だが、今の若者はグローバル時代に生きている。 政府も海外留学・飛躍を奨励し新しい知識を吸収し経験を積むよう激励している。 だが、優秀な学生が仕事や結婚などを理由に帰国する者が減り続けたら、シンガポールはどうなるのか?

だからこそ、シンガポールへの帰属感を養い、シンガポールの国家社会に貢献するよう幼少から教えこむ必要があるのだ。 子供たちに、誰が育ていつくしんだのかをよく理解させ、持てる力を国家社会に還元するよう教えるべきである。(星日報より)

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シンガポールに長く居すぎる・・・のか?

出所(↓)はだいぶ前のモノみたいですが・・・
You know you've been in Japan too long when...
「外国人が"日本に長く居すぎてしまった"と思うとき」というアメリカ人がつくったジョークがだいぶ前ネットで話題になってたようです(火つけ役はたぶんらばQ)。

私が「そうそう、そうよね!」と納得したのを抜粋(カッコ内に私のコメント付き)。

  • トラックがバックしてくるとき、"It's a Small World"が流れても驚かない
    (そうそう、音楽が流れるトラック、フツーです。 信号の『通りゃんせ〜♪ 通りゃんせ〜♪』も普通。 『蒲田行進曲』は結構好き。 山手線の音楽集めた人もいます→山手線音楽館。 外国人はこの街で流れる電子音、すごーーく気になるようです)。

  • 赤の反対は白である
    (たしかに赤の反対は白だ・・・ アメリカ人に聞くと赤(= 共和党)の反対は青(= 民主党)と答えるんだろうか?)

  • 「バーモントカレー」というコンセプトに驚かない
    (御丁寧にハウスの広報室に電話した人がいる。 「創業者の浦上社長が、カレールーを開発中、リンゴとハチミツの健康法がバーモント州にあることを知って命名した」だそうだ・・・ 私はメガネの『パリ』ミキの『パリ』もずっと気になっている)

  • 非日本人が電車で隣に座ると席を移動する。 差別してるわけじゃないけど、何するかわかんないし
    (東京ではさすがにもうこういう人いないかなー? どうだろう?)

  • タクシーとJRに27本コンビニ傘を寄付した後もまだ玄関に100本残っている
    (傘は天下の回りもの)

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世界で最も暮らしやすい都市 - 2009

今年も夫が一番好きな雑誌MONOCLEの"The World's Most Liveable Cities"(世界で最も暮らしやすい都市)特集が出ました。
MONOCLEは雑誌Wallpaperを大成功させたタイラー・ブリュレが満を持して2007年発刊した国際情勢、ビジネス、デザイン、文化などをテーマにした世界を飛び回るジェットセッターをターゲットにした雑誌で、夫は発売日に書店に走るほどはまっています(→『世界を飛び回るジェットセッターのための雑誌"MONOCLE"』)。

毎年夏に出るこの特集号は私も好きで参考にしています。
今年のTop 20は以下。

1. チューリッヒ
2. コペンハーゲン
3. 東京
4. ミュンヘン
5. ヘルシンキ
6. ストックホルム
7. ウィーン
8. パリ
9. メルボルン
10. ベルリン
11. ホノルル
12. マドリッド
13. シドニー
14. バンクーバー
15. バルセロナ
16. 福岡
17. オスロ
18. シンガポール
19. モントリオール
20. オークランド

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世界級ライフスタイルのための婚活

昨晩は第2回 世界級ライフスタイルをつくる会@シンガポールを、シンガポール一のお好み焼き屋なんじゃもんじゃで行いました。

総勢15名で23時過ぎまで食べて飲んで・・・ 何とオフ会のために日本から飛んできたのが3名!
みなさん、楽しい時間をありがとうございました! よければコメント欄に感想を書き込んでください〜♪

今回は国際結婚4組、海外→海外の横移動組、海外移住希望者、奥さんの転勤にダンナさんがついてきたケース、いろいろな人がいて、それぞれのお話を聞いていると飽きなかったのですが、宴もたけなわになってみんなの注目を一気に集めたのがJTPAツアーで知り合ったという夫婦。

JTPAというのは、技術を志向する日本人プロフェッショナルがシリコンバレーで働くのを支援するためのNPOで日本在住の若手技術系のために毎年ツアー・コンファレンスを企画しています。 3月の東京オフ会にも今年のツアーに参加予定の人がいたし、若手技術系で海外で働くことを希望する人たちの間では知られた存在。

そんなきっかけで知り合ったということで結婚に際し親への説明にも苦労したとのことですが(そりゃ、そうだろうなー)、よく考えるとものすごーく道理にかなった出会い方。
通常、海外に引っ越すとか言うと夫婦の方向性やキャリアを合わせるのが大変なのですが(でも、それはそれで楽しい)、初めから海外就職の志向を持った人が集まっているのだから、いきなり結婚における重大条件(人生の方向性確認)クリアなわけです。

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個人が国家を選ぶ時代

先週のエントリー『どうせ痛い思いをするなら早めにしよう』のタネとなった渡辺千賀さんのエントリーが呼んだ論議は何とYahooニュースにも出ていました。

私のエントリーははミクロに日本だけ取り上げたのでわかりにくかったような気がするので、世界の中の人の流れというマクロな視点からトライ。

以下、私の周りでよく見る事象。

1. シンガポール
シンガポールの中でトップ成績の高校生は欧米のトップ大学へ行く。 シンガポール政府の教育政策の柱は「国際競争力のある国民を育てること」なので、その政策の柱に沿って初等・中等教育を受けた学生が欧米トップ大学に行ける学力があるのは自然だし、政府もこのトップ層には奨学金を出している(企業奨学金もあり)。 私の周りもスタンフォード、オックスフォード、インペリアルカレッジ、LSE、etc. etc... 京都大学って人もいます。

ところが、このように国際競争力をつけたシンガポール人は海外にオポチュニティーを見いだして帰ってこないことがある。 それでは投資損なので、奨学金には卒業したらシンガポール政府機関で7年働くことなどの条件がついている場合が多い。

自国で人材を育てているだけでは間に合わないので、世界中から頭脳を誘致していることは『頭脳流出→還流』『絶滅寸前? 駐在員手当』に書きました。

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Home Sweet Home

私の昔のハウスメイト(男)がシンガポール内で引っ越したので、新しいコンドミニアムに遊びに行ってきました。
世界的に不動産価格が下落していますが、シンガポールの家賃相場は去年の夏がピーク(去年の6月には『1年で家賃相場45%上昇』というエントリーを書いています)。 シンガポール人の80%以上がHDBと呼ばれる公団に住んでいるため、民間アパート・コンドミニアムは外国人と(HDBに住みたくない)リッチなシンガポール人が対象。 マーケットが小さいので、非常にvolatileなのです。

リーマンショック後、数ヶ月経ってからシンガポールの賃貸市場も本格的に下落し始めたという噂は聞いていましたが、何と友人が引っ越した新しいコンド(新築、2ベッドルーム + 2バスルーム + 書斎)は大家さんの言い値が月額家賃S$5,000(約33万円)、それを値切り倒してS$3,800(約25万円)で契約したのだそう。 こちらでは家賃の値引き交渉は当たり前とはいえ、24%ディスカウントって初めの言い値がなめてないか?

tintin.jpgそれはさておき、引っ越しの際、週末同棲状態のガールフレンドに、「(小学生の頃から大事にしている)絵本etc.を捨てたら?」と言われ、ひと悶着あったそう。 たしかに本棚まるまる1段"TinTin"シリーズだったので、そう言いたくなる彼女の気持ちもわかる気がする。

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DodgyとNot dodgyの境目

両親が今年の夏はスペイン旅行を計画中だそうで、こんなことを聞いてきました。

スペイン(マドリッドとバルセロナ)は街を歩いても安全か?
パスポートはホテルのセーフティ・ボックスに預けるべきか、それとも自分で持ち歩くべきか?
持ち歩くのであれば、マネーベルトは必要か? カバンでもいいか?

うーーーん、そんなこと聞かれてもねー
It depends... ケース・バイ・ケース。 普通に注意していれば大丈夫だけど、普通の注意は必要・・・

背景説明をすると、母親が英語ができることもあり、毎年夫婦でヨーロッパや息子・娘が住んでいる国に自分たちで出かけ航空券・宿の手配など含め個人旅行をこなすほどの旅能力はあります。 あの年代にすればかなりある方だと思う。
それでも旅先で危険をわざわざ冒す価値はないし、親なので上記のような歯切れの悪い回答に。

で、「普通の注意」の部分をもう少し丁寧に説明すると、
- どこの街にも治安の悪い地域はあるので、事前に調べてそういう地域には行かない
- 歩いているうちに「何か雰囲気悪いなー?」と思う通りに入ってしまったら(昼間から何もしていない目つきの悪い人たちがたまってる、ゴミや落書きなどで通りが荒れている、etc.)、遠回りになってもいいので引き返す
- 人ごみの多い場所では、カバンを前に抱えて持つ
- 夜、遅くなり知らない場所を歩くはめになったら歩くのではなくレストランでタクシーを拾ってもらう
etc. etc. そういうことですが、一番大事なのは五感をフルに働かせて「あっ、ここdodgyだな(*1 )」と思ったら、素早くその状況から去ることでしょう。

*1・・・dodgy 1. 危険な、危なっかしい、2. 巧妙な、ごまかしの、ペテンの(アルクより
非常によく使う口語です。

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都市の文化度

CATS.jpg土曜に、ミュージカル"CATS"を見に行ってきました。 ロンドンなどで公演経験のあるダンサーからなるツアーカンパニーがシンガポールで1ヵ月間だけ公演しているのです。

"CATS"は中学1年のときに生まれて初めて見たミュージカル。 13歳の目には、ダンス、歌、衣装、ステージ構成すべてが感激の嵐で、親にCDを買ってもらい歌詞を暗記するまで歌い、おこづかいを貯めてもう1度見に行きました(13歳が1万円を貯めるのは大変なのである)。 劇団四季に入りたいとまで思ったけど、主演キャストのプロフィールを見ると「4歳からクラシックバレエを始め・・・」とあったので、「9年遅かった」と思いあきらめたっけ。
それ以来、ロンドンとモスクワでも見たので今回が5度目。
ロンドンのウエストエンドもニューヨークのブロードウェイも公演が終わって、もう生で見ることはないと思っていた。

久しぶりだったので、猫の名前を忘れてしまっていたけれど、これは24匹の猫の名前を全部覚えて細かい芸も楽しむミュージカルでしたね、忘れていた。 初めて見たときは、ミストフェリーズのダンス(当時見たのは加藤敬二さん)にとにかく開いた口がふさがりませんでしたが、今回はマキャヴィティの歌を歌うセクシーキャットがお気に入りでした。
劇団四季のキャッツに関してはこのサイトがマニアすぎ。

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こうすれば下がる(?)、海外移住のハードル

先週後半からこの週末まで、日本から私の両親が、オーストラリアから夫の両親が来ていました。

「タイミングを合わせて来たらいいんじゃない?」というのはもともと私たちの提案だったのですが、さすがに普段の生活のスケジュールに加えて、2組の両親を、それぞれと個別の時間を持ちつつ一緒のアクティビティーも計画する、というのは大変でした。
2組ともそれぞに国に帰り、夫と私はぐったり・・・
いや、去年はクリスマスもお正月も帰らなかったので、わざわざ会いに来てくれたのは非常にありがたかったし、タイミングを合わせたので両家が仲良くなる機会も持てて一石二鳥だったんですが。

所感ひとつめ。
私たちは国際結婚なので、第3国に住むという選択肢を結構気に入っています。
理由は2人とも自分の国、相手の国、住んでいる国が違うのでそれぞれを客観的に見られるため。 シンガポールは東京から7時間、メルボルンからも7時間、という戦略的立地にあり(だから選んだ訳ではなく、たまたま相手が住んでいたところに、とりあえず私が移住しただけだけど)、立地としては便利で気に入っています。

でも海外に長期間住む場合、気になるのはやはり親のこと。
帰るのに時間もお金もかかるし、それぞれの国が全然違う方向にあるので、1回で2箇所の実家に回れないし、長期休暇は旅行も行きたいし・・・ なかなか全てを満足させるのは至難の業なのです。
思いついたときに帰れるように時間もお金も自由がきく仕事をしたいのですが、まだまだ長期計画の途中だし。

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各国の移民局

夫が面白いことに気づきました。

各国の移民政策は、政府の中のどの省庁が査証発行など管理業務を行っているか見れば類推できる。

考えてみれば当たり前なのですが、「外交」「国防」など専門の省庁が設立され、明らかに分類に迷いがない分野に比べ、「移民」は実にバラエティ豊かな省庁が扱っています(下記、内容に誤りがある場合はぜひ訂正ください)。

まずは移民の国、アメリカ。
Department of Homeland Security(国土安全保障省)・・・9・11後テロリストの攻撃と自然災害から国土の安全を守るために国内組織を統合し創設された組織。 移民の管轄機関は司法省から国土安全保障省に移されました。
Land of Opportunityに夢をふくらませる人にとっては、"Homeland Security"とは萎える名称です。

同じく移民の国、オーストラリア。
Department of Immigration and Citizenship(移民・市民権省)・・・さすが、専門の省庁が設けられています。

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Gated Country - 囲われた国

先週は1週間ロンドンからブラジル人の友人が出張できていたので、何度か一緒にご飯を食べに行きました。
シンガポール在住の友人(フランス人、イスラエル人、アメリカ人、ドイツ人、シンガポール人)に夫(オーストラリア人)と私(日本人)で集まると、アフリカ大陸以外の全ての大陸出身者が一同に会したことになり、そのdiverseなメンバーで同じ話題で盛り上がる、それぞれの視点から会話に参加する、私が一番INSEADに行ってよかったなー、と思う瞬間です(→『世界一国際色豊かなMBA』)。

その中で盛り上がったのが、今後世界ではどんどんGated Communityが増えていくのだろうか?という話題。 Gated Communityとは、ゲートや塀を設けるなどして住民以外の敷地内への出入りを制限することで通過交通の流入を防ぎ、防犯性を向上させた住宅地のことで、アメリカでは富裕層が住むのはもはや常識。 ところが、ブラジルではアメリカを上回る勢いで急速にGated Communityが増えているのだそう。
Wikipedia : ゲーテッドコミュニティー

ブラジルの都市部の治安の悪さを考えると納得。 経済成長に伴い増えてきた新興富裕層がどんどんGated Community内に引っ越しているのだそう。 大きなものになると中にスーパーはもちろんのこと学校まであるので、外に出ずにすべての用を済ませることができ、空港や駅などゲートの外の主要ポイントにはセキュリティに守られたシャトルバスが出るらしい。 庭師やメイドなどはゲートの外の世界から通い、門ではIDを見せ厳しいセキュリティチェックが行われます。

「外の世界の嫌なことからは目をそむけ、外の労働力を利用しながらゲートの世界にこもる生活はどうなんだろうねー、気持ちはわかるけど・・・」と皆で話していたときに、私が最近薄々と思っていたことをぶつけてみました。

「でもさ、シンガポールって国全体がGated Communityみたいじゃん」

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子育て環境の良い赴任地

ふと目に止まったこのニュース。
HSBCが世界中の2,155人のExpats(駐在員)を対象に行った調査結果です。
HSBC Bank International conducts the world's largest expat survey...

調査対象者の国籍が明らかにされていないのですが欧米多国籍企業勤務の人だと思われるので、日本人が駐在する場合に重視される「日本食材が手に入りやすいか?」とか(私だけ?)は反映されていないのですが、独断と偏見でハイライトを引用してみました。

母国を離れて海外で生活する上で重視するのは子育て環境ではないかと思います(→Offshore Offspring)。
time_spent_outdoor.jpg子供が屋外で過ごす時間が増えたと回答したのが、トップから順に
1. オーストラリア、2. スペイン、3. フランス
オーストラリアが「アウトドア大国」の名に恥じないトップの座につきました。

なお、ワーストは、
1. インド、2. 香港、3. UAE
遊ぶ場所がない、暑すぎて外に出られない、っていうところでしょうか?

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国家は人を容れる器でしかない?

昨日の夜遅くに上海・北京の旅から帰ってきました。 最終日の万里の長城が見事に晴天で、日焼け止めを持って行かなかったため、顔が雪焼けのように腫れ上がっています。
上海・北京でお世話になった皆様、ありがとうございました。

私が中国に行こうと思ったきっかけは華僑の国に住み、華僑に興味を持ったためですが、中国で出会った(街であいさつしたとかいうレベルではなく、友人に連れて行ってもらった飲み会・イベントなどで話をした)人々も、台湾人、香港人、台湾系アメリカ人、香港系オーストラリア人、シンガポール人、中華系マレーシア人・・・華僑ばっかり。

私は中国語ができないので、英語でのコミュニケーションに限られてしまったのですが、上海生まれの上海育ち、今は上海で欧米系高級ブランドの戦略チームに属し、さぞかし上海でハッピーかと思われた友人も「娘のためにシンガポール移住を考えている」とかで娘さんはシンガポール人候補。

よくあちこちと動き回り、そしてよく自分たちだけで集う人たちである・・・

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北京在住日本人の集い

北京滞在のハイライト。 以前書いたとおり『北京メディアウォッチ』のフリーライターしゃおりんさんが、中国をこよなく愛する北京在住日本人6人を集めて貴州料理のお鍋を囲む会を開いてくださいました。

全員が全員、ついたり離れたりしながら10年以上の中国との縁がある方ばかり。 もちろん北京語(Mandarin)はペラペラ、普段はどっぷりと地元密着で仕事・生活をされています。 今でこそ「普通に住めるようになった」と私の友人たちも移住する北京ですが、今の中国でキャリアを積める可能性を得てやってきた、「渡り鳥」的な友人たちと異なり(→『華僑の移住モデル』参照)、中国に対する熱い思いを何年にも渡って秘めて移住してこられた方ばかりでした。

私も驚いた1人ですが、皆さんも心を痛めていたこのニュース。 一般的な日本人の対中感情は一向によくなりませんねー
毎日jp : 外交世論調査:「日米関係良好」最低の68.9% 内閣府

日中関係では、中国に「親しみを感じない」と答えた人が3.1ポイント増の66.6%。 「親しみを感じる」は2.2ポイント減の31.8%で過去最低に落ち込んだ。

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華僑の移住モデル

先週の予告通り、一昨日から上海にいます。
全体的な感想は旅が終わってからにするとして、今回の旅で再会した友人たちの話を。

私は上海・北京に多くの友人(ほぼ全員INSEAD同級生)がいますが、大きく2つのグループに分かれます。

  1. 中国にチャンスを見出して移住し、自分でビジネスをしている欧米人(→『果たしてヤジ馬なのか歴史の証人なのか』で書いたような人たち)

  2. 幼少期に香港・台湾から家族ともども北米・オーストラリアに移住し、欧米で教育・キャリアを積んだ後、過去5年以内に上海・北京に移ってきた(香港・台湾出身)中国人

上記2.に属する友人の家族の歴史は華僑の移住の歴史。
祖父母世代、親世代、本人世代、それぞれ時代によって理由は異なりますが、移住を繰り返しています。 迫害を逃れるためなど必要に迫られたものだったり、子供のより良い教育機会を求めるためなどopportunistic(機に乗じた)だったり、その時々でのベストな判断だったのでしょうが、とにかくそのたくましさと軽やかさは何度聞いても感動を覚えます。

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南は寒い

最近、目からうろこだった事実。
「南は寒い」

シンガポールは北緯1度15分、つまりほぼ赤道直下です。 気温は年がら年中25℃以上で、季節は「暑くて、たまに雨が降る」と「暑くて、よく雨が降る」の2種類しかありません。 一般的には前者を乾季、後者を雨季と呼びますが、相対的なもので、乾季でも雨は降ります。

今まで寒いところにばかり住んできたので(トロント、フランス・パリ郊外、モスクワ)、冬を経験しないのは今年が生まれて初めてな私。
街でいくらクリスマスツリーが飾られジングルベルの音楽が鳴ってようと寒くなければ、一向に盛り上がれない。

冬が恋しいので、
「いやー、やっぱり南にいると季節のメリハリがないから人間だらだらするよねー。 ほら、フランスだってイタリアだって経済的には南の方が遅れてるし、シンガポール人が頑張ったところで、やっぱりサービスがテキトーなのは気候のせいじゃないのー?」
とひと仕切り夫に愚痴っていると、夫の顔がいつの間にか「???」になっている。

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シリコンバレー向きでない人にとっての天国

ひょんなことから、このブログを見たシリコンバレー在住の起業家外村さんという方からメールを頂きました。
シリコンバレーといえば、梅田望夫さん渡辺千賀さん海部美知さんのブログも本も愛読しているし、あの世界中から頭脳が集まり切磋琢磨しながら世界を変えるような技術で起業・成功を目指し、その起業家たちを支えるコミュニティも成熟している、自由で寛容な空気に「いいな、楽しそうだな。 うらやましいな。」と思っていました。 そんなシリコンバレーに緩いネットワークができて嬉しいです。

私は2001年初頭のドットコムバブルがはじけかけの時にシリコンバレーに2ヵ月くらい住んでいたことがあります。 当時の勤務先の投資先ベンチャーで事業計画作成などのお手伝いをしていました。 2ヵ月だけですが、住んでみた感想は・・・

つまんなかった。

渡辺千賀さんいわく「オタクに最適化された街」はオタク(ギークと言い換えた方がいいか)度が低い私にとっては、ただのアメリカの田舎町でした。 大体、私、車社会キライだし。
三度の飯より技術が好きなギークか、そんなギークをこよなく愛する特異な人にとっては天国ですが、それ以外の人にとって、シリコンバレーは「私のいる場所じゃない」と感じるんじゃないかな? 干渉されないので、ヨソ者感はないけどコミュニティの一部感もない。

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頭脳流出→還流

週末はイベント盛りだくさんでした。
シンガポールのINSEAD卒業生を対象にしたイベントで、シンガポールで影響力のあるスピーカーを招いて30人程の少人数でスピーカーとインフォーマルにディスカッションしようというものがあり、今回のスピーカーは著名なゲノム学者であり科学技術庁 (A*STAR)シンガポールゲノム研究所(GIS)所長であるDr.Edison Liuでした。

詳細な経歴はコチラにありますが、簡単に経歴を紹介(こちらのサイトには日本語も)。
香港生まれ。 子ども時代に家族とカリフォルニアに移住。 スタンフォード大学で化学・心理学の学士号、医学博士号を取得。 University of North Carolinaで教授、米国立癌研究所(NCI)でDivision Directorなどを勤めた後、2001年にシンガポールゲノム研究所所長に就任。

非常に興味深かったので、その中で特に面白かった話をいくつか。

まず、Dr.Liuの経歴(香港→アメリカ→シンガポール)そのものが1980年代以降の高度人材の流れを体現しています。
イギリスから中国への香港返還が決まったのが1984年(実際の返還は1997年)。 この際イギリスは香港市民に対し積極的にイギリス市民権を与えなかったため、大量の移民がカナダ、アメリカ、オーストラリアなどに移住しました。
教育熱心な中国系移民の家庭の例にもれず、Dr.Liuもスタンフォードで博士号まで終了。 その後、"Land of opportunity"の米国で存分に研究し成果を発表、成果に対する表彰・受賞は数知れず。

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自由を求めた移住

アメリカ大統領選、フタを開けてみるとオバマの圧勝でしたね。
よかった、よかった。 ペイリンが出てきて、共和党の支持率が上がったときは世界はどうなることか?と思いましたが。

今日はアメリカ大統領選の話ではなく、同日カリフォルニア州で行われた住民投票のProposition 8のお話(正確にはProposition 8議論で思い出した話)。
proposition8.jpgProposition 8とは同性婚を禁止し「結婚は男女間に限る」と法律で定義するための提案です。 詳しい説明は、他のソース(下記参照)に譲りますが、全く門外漢&無知な私からするとカリフォルニアなんて同性愛のお膝元、メッカみたいなイメージです。 サンフランシスコの一部やLAのウエスト・ハリウッドあたりでは、ゲイ・レズビアンカップルが仲睦まじく過ごす姿をたくさん見かけました。
そんなカリフォルニアで激しく同性婚を嫌う人がこんなにいるとはねー、悲しいねー
Wikipedia : California Proposition 8 (2008)
The Economist : Showdown

「自分のライフスタイルに合わせて世界中からベストな場所を選ぶ」というこのブログの観点から、身軽に居住国を変える友人の姿は『国に帰るのは誰? 海外に出るのは誰?』『果たしてヤジ馬なのか歴史の証人なのか?』で書きましたが、「自由を求めた移住」というのもあります。

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社保庁は見習ってほしいCPF

私たちのように、居住国を変えてきた(これからも変える予定がある)人が悩むのは年金・保険などの社会保障関係です。 国によって制度が違うので把握するのも自分たちにとって最適解を考えるのも大変です。

以前、医療保険の話はこちらのエントリーに書いたので、今日は年金の話。

シンガポールに移住してくるまでの年金ヒストリーは以下。
夫:オーストラリアで勤務していた3年間、基礎年金と企業年金を積み立てていたので、65歳になったら、いくばくか支給されるらしい
私:日本で勤務していた9年間強、国民年金と厚生年金を天引きされていたので、何歳からか知らないが、いくばくかもらえるらしい

シンガポール永住権保持者となった私たちは、シンガポールのCPF(= Central Provident Fund)と呼ばれる中央積立制度に強制預金する義務があります(勤労者だけですが)。
このCPFというのが、日本のお粗末な年金制度の加入者(被害者)から見ると考えられないくらいブラボーな制度です(本来の目的としては退職後の生活保障だけでなく住宅ローン、医療保険なども兼ねている)。

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飛行機通勤する人々

海外に住んで困ることNo.1はいい美容院を見つけること。
日本でさえ、気が合って必要以上に話しかけず、かつ腕のいい美容師さんを見つけることは至難の業なのですが、海外ではセンスの違いもありほぼ絶望的。

今回は、とある日本人の美容師さんのところに行ってみました。 仕上がりは「まあまあ」。
なので、名前を出すのは控えますが、この方、1ヵ月のうち日本で3週間、シンガポールで1週間、という飛行機通勤をされています。 シンガポールは日本人が多いので、1ヵ月に1週間くらいならちょうど予約が埋まるくらいで、採算取れるのかな?

この飛行機通勤スタイルに興味があるので、採算を試算してみました。
1回カット料金(*) S$70(約5,000円) x 1日平均6名と仮定 = 1日の売上 S$420(約30,000円)
*現在、場所の制約ありカットしか受け付けていないため平均単価はカット代。
1回の滞在で7日間働くため、1回滞在あたり売上 S$2,940(約210,000円)

かかるコストは、以下と仮定。
宿泊費(バックパッカー用のドミトリーだそう・・・) S$20/泊(約1,400円)x 7泊 = S$140(約10,000円)
シンガポールで間借りしている美容院の1日あたり施設利用代 S$120(と仮定) x 7日 = S$840(約59,000円)
シンガポール - 東京往復航空券代 S$1,000(約70,000円)
しめて経費が合計S$1,980(約139,000円)

よって、1回滞在あたりの利益はS$960(約70,000円)なり。
ここから食費、航空券以外の交通費、雑費など出すのでかなり厳しいですね・・・

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6家庭に1軒がメイドを雇う社会

私たちのシンガポール人(中華系)友達は、夫婦の場合もれなく共働きで住み込みのメイドを雇っています(正式にはメイドは"Foreign Domestic Worker"といいますが、ここでは呼び親しんでいる"メイド"で統一)。

ある夫婦は旦那さんが歯医者さん、奥さんが家族企業(といっても大きい)の2世経営者なので平日は2人ともフルタイム勤務で、メイドが家事・育児を一手に引き受けています。
たまに、一緒にレストランで食事をするとき、2人の子ども(2歳と1歳)と一緒にメイドを連れてきて、私たちが食事をしている横でメイドが子どもの世話をしているので、どう反応したらいいものか悩みます。 欧米人カップルの場合、子どもの世話をメイドに頼んで2人だけで出てくるのでこのへんは感覚の違いでしょう・・・

シンガポールには15万人のメイドがいるとかで、6家庭に1軒の割合でメイドを雇っている計算になり、この制度なしに夫婦共働きを維持できない家庭も多いはず。
以下のような制度になっています(XpatXperience.comより)。

- メイドのほとんどは近隣諸国(フィリピンとインドネシアで9割を占める)からの出稼ぎ労働者。 フィリピン人メイドは英語が話せるのがメリット。
- 探し方はメイド斡旋業者に頼むのが一般的。(例:bestmaid.com.sg
- 外国人メイドの雇用主になるため、メイド用の労働ビザ取得、健康診断などを経て晴れてメイドが家にやってくることになる。 契約期間は通常2年。
- 未経験のメイドの場合、家事のやり方などは教えることになる。
- 住み込みで週6日勤務、日曜はオフのことが多い(法的規制はない)。 1年に1回母国への里帰り休暇と往復の航空券を雇用主負担で補助する。
- 月給はフィリピン人メイドの場合、S$350(約28,000円)、インドネシア人の場合、S$250(約20,000円)。 加えて、政府に外国人労働者雇用者税のS$345/月(約28,000円)を支払う(小さい子どもがいる家庭は税控除あり)。
- 住み込みメイドが嫌な人には「通い」の制度もあり。 住み込みが一般的であるため、シンガポールの2ベッドルーム以上のアパートにはもれなくメイド用の小部屋がついている。

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多民族国家の祝日の過ごし方

hari_raya.jpg今日はラマダン(断食)明けの祝日です。 私の家のすぐ近くにモスクがあるので、朝から大勢のムスリムが集ってお祈りをしていました。
シンガポールは多民族国家なので、メジャーな宗教・文化の祭日をそれぞれ1日ずつ祝日にして、「これでみんな平等でしょ、みんな仲良く」的な休日制をしいています。 今年の休日はこんなスケジュール。

<Public Holidays 2008>(2008年の休日)
1月1日  New Year's Day 西暦の新年
2月7-8日 Chinese New Year 春節(中国正月)
3月21日  Good Friday イースター(復活祭)前の金曜日(キリスト教)
5月1日  Labor Day メイデー
5月19日  Vesak Day 釈迦生誕祭(仏教)
8月9日  National Day シンガポール建国記念日
10月1日  Hari Raya Puasa ラマダン(断食)明けのお祭り、イスラム暦の新年
10月27日 Deepavali ヒンズー教徒の最も重要な祝日
12月8日  Hari Raya Haji 巡礼の祝祭日(イスラム教)
12月25日 Christmas Day クリスマス

年間10日間の祝日のうち(日本に比べたら少ないなー)、なんと民族・宗教に関係のない祝日は3日のみ!(西暦の新年とメイデー、建国記念日のみ)

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移民の子どもの教育

i_want_your_money.jpgI_want_you.jpg
今週のThe Economistは表紙を見た途端、吹き出してしまいました。
ポールソン米財務長官が"I WANT YOUR MONEY"と読者を指しているこの合成写真、もちろん第一次世界大戦の米軍募集ポスターをパロったものです。
なんか顔まで似ている気がするんですが・・・

今週のThe Economistはまだ読んでいないので、先々週のThe Economistから面白かった記事を。

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車のUターンは原則禁止

このブログでシンガポールのいいところをだいぶ取り上げたので(→123)、負の側面についても取り上げたいと思います。

シンガポールは「明るい北朝鮮」と揶揄されるくらい、政府の規制が厳しい事実上の一党独裁です(一応、形だけの野党がいる)。
1965年の建国以来(今年43歳!)、資源を持たないシンガポールを急速に発展させるためにとられた政策だったのですが、このような国家で生まれ育ったシンガポール人のメンタリティーをうまく現してるなあ、という表現に最近出会いました。

その言葉は「No U-Turn Syndrome」。 このサイトに説明されていたので、下記に引用します(拙訳)。

In the US, when there is no sign on the road, it means that you can make a U-turn. When the authority do not want people to make U-turns, they will put up signs to tell you not to make U-turns.
アメリカでは、道路に何の標識もなければ「Uターンをしてもいい」という意味であり、もし警察がUターンを禁止したいのであれば、その場所に「Uターン禁止」の標識を立てる。

In Singapore, it is the reverse. When there is no sign on the road, you are not allowed to make U-turns. When the authority allow you to make U-turns, then they will put up signs to give you that right.
シンガポールでは、これと逆に道路に標識がなければ「Uターンをしてはいけない」という意味で、もし警察がUターンを許可したいのであれば、「UターンOK」の標識を立てる。

デフォルト(初期状態)=禁止、なんですね・・・ それはすごい・・・

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ドレスコードは"日本人"?

シンガポールは人の出入りが多いので、週末ごとにWelcome party(歓迎会)やらGoing-away party(送別会)やら「飛行機のトランジットで寄ってみました」やら何かしらの集まりに誘われます(この週末も上海からトライアスロン出場のため友達が来ていました)。

今週末もパーティーのお誘いが(以下、英語部分は原文そのまま、日本語は私が訳しました)。
*****************************************
BIG IN JAPAN!
Date: Saturday, 13th September
Time: 10PM onwards
Venue: xxxx

コスチューム(仮装)パーティー(ベスト・ドレッサー賞あり)
ドレスコード:「日本」(注:日本のブランドを着ればいいというものではない)

ドレスコードの例:
manga-types
yakuza
hardgay (説明として下のYouTubeのビデオが貼付けてありました)
kinky japanese maids
shibuya girls
sumo wrestlers
harajuku girls
cross-dressing geishas
samurais
japanese school girls
karate kids

こんなものが英語字幕付きで出回っているのね・・・笑えるけど、日本人としてちょっと恥ずかしい・・・


*****************************************
・・・・・・・・(目が点)
何だかよくわかりませんが、ずいぶん愛されてますねー、日本。

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果たしてヤジ馬なのか歴史の証人なのか

『人は意外と会ってくれる』で書いたように、毎日INSEAD卒業生のネットワークを活用しながら、post-MBAのキャリアパスを語り合ったり情報交換したりしています。

そこで気づいたこと。

  • INSEAD卒業後、中国に渡った卒業生(中国人及び華僑・華人を除く)はみんな起業家かフリーランスである。

私が個人的に知っている中でINSEAD卒業後、起業して一番成功しているのが、北京に本社を置くEthos TechnologiesというWebシステムディベロッパー。 経営陣は全員私たちのINSEADクラスメイト(うち1人は私の夫とアパートをシェアしていた)で、今は従業員数200名を超え、ノルウェー、スウェーデンにもセールスオフィスを構える、INSEAD起業家の卵の希望の星。
その他にも上海でベンチャーキャピタルを立ち上げていたり、『MBA同級生に見る「フリーエージェント社会の到来」』で書いた2人のようにフリーでコンサルティングをしていたり・・・

彼らに共通するのは「とりあえず中国に行った」こと。
Ethos TechnologiesはちゃんとINSEAD内のビジネスプランコンテストでも入賞(優勝?)して、エンジェル投資家のシード投資を受け、しっかりした事業計画を持って北京に乗り込んだのですが、他の人たちは「これからは中国がくる! とにかく行けば何とかなる!」くらいのノリで行った人も多い(私の友人Zは中国への旅行経験もないまま移住していた)。 まさに、チャイナドリーム。

実際、行ったら本当に何とかなってるみたいです。 きっと、似たような大志を抱く人たちのコミュニティー内の結びつきが固くお互い助け合っているのでしょう。

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自分の医療費は自分で支払う

『ガイジンであるという特権』で書いたように、概ね暮らしやすいシンガポールですが、移住してきて以来、苦労していることがあります。

それは、健康保険。

日本はご存知の通り国民皆保険。
私は今まで日本の大企業に勤めていたため、健康保険料は毎月の給料から源泉徴収されていました。 どこの病院に行っても自己負担は3割。 医療費について深く考えることもなく生きてきました。

日本は年金もそうですが、現役の労働世代が医療費をより多く必要とする高齢世代を支えるという相互扶助の精神で成り立っています(急速な高齢化によってさまざまな社会問題が噴出しているのは周知の事実)。

一方、シンガポール政府は基本的に「自分のことは自分で面倒をみなさい」というスタンス。 市民と永住権保持者(PR)には国の管理下にある個々人の口座にCPF(政府による社会保障。後日別のエントリー立てます)を積み立てる義務があります(ポイントは積み立てるのが「自分の口座」ということ、積み立て分は自分に返ってきます)。 この一部が医療保険費に回されますが、これは入院など高額医療費にしか適用されず、外来治療には適用されません。

参考:シンガポールの医療保険制度

これだけでは全く十分ではないので、ほとんどの国民は何らかの形で別途民間の保険に加入しています。 この民間保険というのが実にまちまち・・・

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ガイジンであるという特権

今日はあえて結構微妙なトピックに挑戦、です。

シンガポールでの私の友達はほとんどが欧米人です(夫も入れて欧米豪人と呼ぼう)。
これはINSEADシンガポールキャンパスを卒業した同級生がそのままシンガポールで就職したケースが多いためで、別に日本人を避けているわけではありません(むしろ日本人の友達、求む!)

「シンガポール? 2、3年はいようっかなー?」などと言っていた(私の夫を含めた)彼らがシンガポールを離れられない理由。 それはズバリ「ラクだから」。
シンガポールはガイジンにとって非常に「ラク」な場所です(正確には外国人全員ではなく、白人+日本人)。
*一般的に言われる「清潔」、「暖かい」、「犯罪が少ない」などはシンガポール人も享受できる要素なのでここでは省きます。
*去年来の家賃高騰により少なくても経済的には「ラク」な場所でなくなってしまいました。 嗚呼、悲しい・・・
*政府による管理国家、言論統制などは外国人にとっても評判悪いですが、ここでは省略。

以下、私が思う「ラク」な理由。
1. シンガポール人であれば受ける社会的プレッシャーとは無縁である
2. 住民の1/4が外国人なので、すべてのサービスが外国人も対象としており円滑・スムーズに生活できる
3. 白人と日本人は(語弊を恐れずに言うと)特権階級である
*あくまで、私たちの観察結果ですので、関連のある方、気を悪くしないでくださいね。 反論はぜひコメントで。

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(Expatとして)貯金が一番貯まる国

以前紹介したMONOCLE『世界で最も暮らしやすい都市』が住民の目線から見た暮らしやすさだったのに対し、今回はExpat(駐在員)の目線から見た国ランキング。

Financial Post:World's best places as an expat
financial_center.jpg
私の住むシンガポールが栄えある1位に輝いています! 以下、ランキング。

1. シンガポール
2. UAE
2. USA
4. ベルギー
5. 香港
6. カナダ
6. オランダ
6. ドイツ
9. インド
10. オーストラリア
10. 中国

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シンガポールでインド人について考える - 2

なぜ私がインド人について考えるようになったか、というと、週末に夫のINSEAD同級生インド人夫婦宅に招かれてインド料理(カレー)、インドミュージックでフルコースのインド式おもてなしを受けたからです(奥さんが作った手作りインド料理、絶品でした♪)。

世界中のビジネススクールと同様、私たちが行ったINSEAD(フランスとシンガポールにキャンパスがある)にもインド人が多かったのですが、彼らには驚くほど多くの共通点があります。 それは欧米企業文化への高度な適応能力と独自文化を守る保守性を合わせ持っている、ということ。

1. 欧米企業文化への高度な適応能力
MBA取得直後は戦略コンサルティングファーム(McKinsey、BCG、Bainが御三家)、投資銀行、多国籍企業などが主な就職先ですが、論理思考力に強く英語での議論にも長け、ハングリー精神のある彼らはこれら欧米企業文化の粋のような企業でもめきめきと頭角を現し出世していきます。 その適応能力の高さたるや、正直、中国人・韓国人・日本人(欧米で生まれ育った2世除く)の比ではありません。
超学歴社会と言われるインドの学校システムが現在のいわゆる欧米企業文化・思考体系に最適化しているのかもしれません。

今は全体で見るとまだまだ貧しいインドですが、彼らのパワーを見ていると、そのうち「(日本は当然のことながら)中国を抜くんじゃないか?」と本気で思えます。

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シンガポールでインド人について考える - 1

シンガポールは華僑の国ですが、シンガポール政府の国勢調査では、ethnic group(民族グループ)ごとに"Chinese"、"Malays"、"Indians"、"Others"の人口が毎年公式発表されます。
中国系でもマレー系でもインド系でもない私と夫は当然Othersです。
2007年の国勢調査では、
中国系 75%、マレー系 14%、インド系 9%、その他 3%
となっており、ここ数年比率は変わっていないようです(含まれるのはシンガポール市民と永住権保持者だけで労働許可証や配偶者ビザなどで短期滞在の外国人は含まれていません)。
Statistics Singapore : Demography

ところが街を歩いていても周りの友達を見渡しても、圧倒的に目につくのはインド人。
シンガポール永住権を取りにシンガポール移民局に行ったときも(→『シンガポール永住権取得!』)ロビーまで溢れ返っていたのはインド人ファミリー。

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恐怖の住民税

日本に一時帰国しています。
実家に恐ろしい郵送物が送られていました、差出人は東京都文京区税務課。

そうです、シンガポール移住のため会社を退職した私は住民税が普通徴収に切り替わり前年分の納付書が送られてきたのです。 その額、実に私の月収に値します。

給与から天引きされている時はあまり税金を納めている実感がありませんが、いったん自分の懐に入ってしまったものをまた出すのは本当に辛いですね、仕方ないですが・・・
自分が納めている税金の額を把握していない方はぜひ毎月の給与明細を読み直して把握しましょう!(『FP技能士3級のススメ』に書いたように一度包括的に勉強してみるのもお勧めです)。 「こんなに納めているのか?!」と驚くはずです。

こんな時、シンガポールに移住してよかったと心から思います。

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シンガポール永住権取得!

昨日のニュースは衝撃的でした。
NIKKEI NET:シンガポールが日本を抜く 1人あたりGDP
住んでいながらなんですが、「え?そんなに豊かな国だったの?」と。
政府の積極的な外国企業と外国人誘致策の賜物です。

そんな外国人である私にも、『シンガポール市民になりませんか?』に書いた通り、永住権(Permanent Residence)の申請許可(仮)が下りてから健康診断受けたり諸々手続きを踏み、ようやく昨日、本許可が下りました!

現在450万人の人口を40-50年後には650万人にする!というシンガポール政府の野心的な政策の下に続々と移民が集まっているので、シンガポール移民局はいつ行っても職員が処理できる数を遥かに超えた人数がわんさかいます。
昨日もたっぷり合計3時間以上待ちました(申請しに行ったときは、整理番号を取ったら私の前に100人待ちで4時間待ちました・・・)。

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世界で最も暮らしやすい都市

昨日の予告通り、MONOCLEの最新号(07/08号)の紹介です。

特集は"世界で暮らしやすい都市ランキング"でした。
この手のランキングは、一カ所に落ち着けない、今の都市での生活を楽しみながら常に次はどこに行こうか考えているような私たちのような人種には非常に興味あるものです。

Top 20の結果は以下の通りですが、①Expats(*1)の視点ではなく住民の視点でという選考プロセス通りで、②Monocle編集部の好みが如実に現れた、結果となりました。
*1 Expatriateの略:Wikipediaの定義

1. コペンハーゲン
2. ミュンヘン
3. 東京
4. チューリッヒ
5. ヘルシンキ
6. ウィーン
7. ストックホルム
8. バンクーバー
9. メルボルン
10. パリ
11. シドニー
12. ホノルル
13. マドリッド
14. ベルリン
15. バルセロナ
16. モントリオール
17. 福岡
18. アムステルダム
19. ミネアポリス
20. 京都

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どこのパスポートがお得?

ハネムーンのついでにロンドンにいる友達に会いに行ってきました(私はフランスのビジネススクールを卒業したのですが、多くの友達が卒業後ロンドンに移住しています)。友人のトルコ人カップル、ブラジル人カップルと久しぶりに食事をしながら久々に日本パスポートを持っている自分が世界でも幸運な部類に属するのだということを実感させられました。

1. ブラジル人カップルのケース
東京で行った私たちの結婚式に来てくれたのですが、日本に来るに当たってVISA取得のために詳細の旅程表(宿泊ホテル、移動手段etc.)が必要だったばかりか、在ロンドン日本大使館で微に入り細に至り質問(尋問?)されたそうです。

日本に観光その他目的で短期滞在する場合、VISAのいらない国は現在下記の表の通り。
外務省:査証免除国一覧
南米はほとんどの国が免除されているように思えるのに、ブラジル国民は必要なんですねー
これは、ブラジルに居住する日系移民が日本に帰国(移住)しようとするケースが多いからだと思われます。

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"シンガポール市民になりませんか?"

ハネムーン&夏休みのためイタリアに2週間、友達に会う&移住先候補視察のためロンドンに1週間行っていたので、3週間ほど留守にしていました。
初めたばかりのブログを3週間もお休みするのが気がひけたので、旅行中は指定日投稿にしていました。
その間、コメントをくださった方、リアルタイムにお返事できず申し訳ありませんでした。
これからはリアルタイムに投稿&お返事しますので、ぜひコメントお寄せくださいね。

旅行中に、嬉しいことが!

4ヵ月ほど前にシンガポール移民局に申請していたシンガポール永住権(=Permanent Residence, PRと略)の許可が下りました。永住権保持者はシンガポール市民と似たような、さまざまなベネフィットが受けられます(特に年金制度のわかりやすさ、使いやすさは日本政府に爪の垢を煎じて飲んでほしいくらいです)。
私は夫が永住権保持者であるため、シンガポールに一度も長期滞在することなく永住権の許可が下りましたが(配偶者や直系親族ではない外国人が永住権を得ようとすると、通常シンガポールでの滞在実績が必要です)、シンガポールは国策として優秀な外国人を積極的に誘致しているので、高学歴・職歴のある外国人にとって永住権の取得は驚くほど簡単です。

書類を提出しただけで、一度も質問されることなくあっさりと永住権申請許可が下りた私ですが、最近もっと面白い話を聞きました。

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国に帰るのは誰? 海外に出るのは誰?

このブログの一番初めのエントリー(→「世界級ライフスタイル」とは?)に書いた通り、私のビジネススクール同級生は自分の母国にいない人ばかりですが、国によって一定の傾向があるのが面白いなー、と思っていたところ、こんなデータ(↓)を見つけました。
Who_stays_home.jpg
私の母校INSEAD卒業生(2006年)のうち、出身国別に母国に残る人、海外に出る人の比率をグラフにしたものです。

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1年で家賃相場45%上昇

活況に沸くシンガポールでは空前の外国人の流入が続いており、需要が供給を上回る状況が続いているため、2007年の賃貸物件の家賃相場は45%上昇したそうです(↓ 記事)。
Singapore Price History : Singapore's boom and then pause

こちら(↓)は売買物件の相場推移。
House_price.gif

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