4. 教養・知識 Archive
英語で聞いてみる階級の違い
イギリスに住むと言ったとき、アメリカ人やオーストラリア人に「あんな階級社会・・・」とよく言われました。 移民でできた新しい国は階級がないことを出発点としているので(もちろんその後、経済格差による格差はできるのだが)反発心も強いんでしょう・・・ と思いつつ、イギリスには今年初頭に引っ越す前に10回くらい来たことがあったのに(→『Back to London-on-Thames』)、階級社会ってどういうものなのかいまいち肌身でわかりませんでした。
ロンドンに引っ越してきて2ヵ月、ようやく何〜となくわかってきました。 着ている服が違う、行くスーパーが違う、住む場所が違う、住む家のタイプが違う、読む新聞が違う、そして何と言っても話す英語が全っ然違う!
以下、『小林恭子の英国メディア・ウォッチ』より階級の内訳と特徴です。
上流: 貴族、紳士階級、土地所有者など。先祖代々の土地や資産を受け継ぎ、国内で最も裕福な層。 BBCのアナウンサーなどが使う発音で英語を話し、パブリック・スクールで教育を受ける。 狩猟、乗馬などを楽しむ。ビジネスを嫌悪する傾向も。
上・中流: 教育程度の高い家庭出身で自分自身も良い教育を受けた層。アッパークラスの発音や生活様式を模倣しようとする。 弁護士、医者、軍隊幹部、学者、官僚、株式ブローカーなど。 文化的リーダーシップを取る。
中・中級: 上の階級よりは教育程度がやや低いブルジョアジー。 地元企業の経営者、大企業の中間管理職など。 BBC英語に少々地元のアクセントを入れて話す場合もある。
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- March 9, 2010 11:53 AM
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イギリスの世代間格差
日本では年金を初めとした世代間格差が明らかになって久しいですが、少子高齢化が続く先進国ではどこも似たり寄ったりらしい・・・です。
先月のThe Economistに載っていた『The Pinch: How the Baby Boomers Took Their Children's Future - And Why They Should Give it Back』というイギリス労働党議員が書いた本のレビュー。
The Economist : Clash of generations
- 人口の中央値は40歳(*1)
- 人口の半分を占める40歳以下のイギリス人が持つ金融資産は全体の15%(*2)
- 1995年と2005年を比較すると、25 - 34歳の持つ資産は減少したにも関わらず、55 - 64歳が持つ資産は3倍になっている(*3)
- ベビーブーマーが60歳か65歳で引退し、インフレにより価値が上昇した持ち家を担保に陽光降り注ぐ地へ移住するのに対し、彼らの子供世代は延々と引き上げられる定年に向かって黙々と働き、膨大な数の高齢者への政府の社会保障によってやせ衰えた確定拠出型年金にせっせと小金を貯めなければならない(*4)
- 若者は家を買うのにも苦労しているが、50 - 59歳の20%近くがセカンド・ホームを持っている
- 金融危機以前から若者の仕事は少なくなっていたが、高齢者の就業率と年収は増加している(*5)
- ベビーブーマーは国による銀行救済とエネルギー・水・食糧危機を防ぐための気候変動対策コストにより、将来世代に火の車の財政を残した
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シンガポール政府からメールがきた。
今週初め、シンガポール政府のEDB(= Economic Development Board、経済開発庁)から一通のメールが届きました。
「『グローバル富裕層争奪戦』という2008年11月に書いたエントリーの中の政府サイトへのリンクがリンク切れしているので正しいリンクに直してほしい」という依頼です(EDBの依頼通りリンクを直しましたが、エントリーの中で書いたGlobal Investor Programの情報自体が古くなっています)。
さらにエントリーの中で、私が
高度人材リクルートメントの機能を果たすContact Singaporeという情報センターの拠点に現在のボストン、ロンドン、チェンナイ、上海に加え、シドニー、サンフランシスコ、北京が加わります(東京が入ってないですね・・・日本はアジア一、富裕層の数が多いんですが、日本人には来て欲しくないんだろうか? それとも日本人の方がシンガポール移住に興味ない?)。
と書いた部分に対し、「日本人向けに日本語サイト(→:シンガポールへの投資をお考えの皆様へ)を開設したので、こちらもリンクよろしく」とのこと(EDBからのメール本文は英語です)。
・・・というわけで、日本からの投資、大歓迎だそうなので、ぜひご検討ください(笑)。
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トヨタ危機に思う。
日を経るごとに「まずいなー、まずいなー」とハラハラしていたトヨタ問題、結局米下院での公聴会までBBCで生中継で観てしまいました、全部は観なかったけど。
豊田章男社長が自ら(猛獣のごとし、海千山千の)下院議員の前に出て真摯な対応を見せたことでバッシングの嵐はひとまず過ぎた感がありますが(これからは損害賠償訴訟の嵐か?)、今回の件はすべての(日本国外でビジネスをする/しようとしている)日本企業は魂の底から震え上がり、即刻、自社の研修システム・人事制度などもろもろを改革するきっかけになるほどのインパクトを持っていたのと思うのですが、日本ではそういう機運や報道になっているんでしょうか?
1. 日本企業全体が不審の目で見られた
最もまずかったのは欠陥車の製造により事故を起こしたことではなく、それが判明した後の初動の遅さと対応の悪さだったのだが、トヨタに限ったことではなく日本企業全体のコーポレート・ガバナンスの欠陥と認識されてしまったのが、まずかった。
この点に関してはThe Economistが簡潔・明快にまとめているので以下に要約(The Economist : Accelerating into trouble)。
日本の大企業は年功序列に基づくピラミッド組織で、悪い情報が下から上へと伝わりにくく、面目をつぶさないことを重んじるあまり、最も迅速に悪い情報を知るべき上層部から情報が隠されてしまう。 トヨタを含めた多くの企業では創業者の血を引くトップに疑問を呈することはありえない。 ヒエラルキーの一部を跳ばそうとするいかなる行為も背信行為、和を重んじる伝統的な企業文化の冒涜とみなされる。 会社間の人の移動がほとんどない(外部から雇用することは社内の和を乱すと考えられ、転職しようとする管理職は不誠実な"ジョブ・ホッパー"というレッテルを貼られる)ため、集団思考が蔓延している。 このため、企業は思い切ったアクションを取る能力に欠き、和を優先する文化は異なった視点を受け入れない。
トヨタの取締役会に外部者の視点が全くないことは際立っている。 29人の日本人男性(全員トヨタ社内からの叩き上げ)で構成され、社外取締役はひとりもいない。 ほとんどの日本の大企業(ソニーやイー・アクセスなど一部の企業を除く)は同様に多様性に欠け、実際、クウェートの方が日本より女性の取締役が多いくらいである。
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移民の街 ロンドン
知ってたけれど、ロンドンは移民が多い。
なお、ここでは移民2世はすでに完璧なブリティッシュ・イングリッシュを話し、イギリス人というアイデンティティーを持っていることが多いので(『私はアジア人 - その他』に出てくるカリブ系黒人、インド系などの多くはそうである)、自らイギリスにやってきた移民1世を指すこととします。
シンガポールにいた頃、キルギスタン人とミャンマー人と知り合ったことがありました。 人口1,300万人のアジアの大都市東京に何年いても普通に暮らしていてキルギスタン人、ミャンマー人と出会うことなぞなかったので、「さすがアジア中から人が集まるシンガポール!」とミーハーにも(?)感嘆したものです。
シンガポールにアジア中から人が集まる一方、ロンドンではヨーロッパ中から人が集まっています。 特に飲食業・小売・サービス業は多いですねー(というのはどこの国でも同じだと思いますが)。
まだ来て1ヵ月ですが、今まで出会ったことのない国の出身者の話をメモがてら。
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- February 19, 2010 8:07 PM
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ユーロの正念場
日本はトヨタのリコール問題で大騒ぎかもしれないが、ヨーロッパはここ10日間、何はともあれギリシャである。
ギリシャの国債信用力が急落したかと思うと、ポルトガル、次いでスペインと南欧諸国に飛び火し、欧州株式市場が下落、ユーロも下落・・・
毎日、毎日、ギリシャをEUが救済するのか、EU最優等生のドイツが単独救済するのか、EUではなくIMF(国際通貨基金)に頼るのか、それともデフォルト(債務不履行で破綻)させるのか、さまざまな情報・憶測が飛び交いニュースを賑わせています。 今日のブリュッセルEU首脳会談でだいたい大筋決まるのかなー?
JB Press : The Economist - 極めて欧州らしい危機
JB Press : Financial Times - ユーロ圏の次の一手
週末会った友達が英系投資銀行に勤めていて、今週は緊急アテネ出張で「ギリシャ政府に"解決策提案しろ"と言われてるけど、根本的な解決策がないのよ~」と頭を抱えてました。
今回「ギリシャをユーロ離脱させろ」論が高まったのが、なぜかもの悲しいのは、ユーロという通貨同盟を大きな柱としたEUという壮大な構想が美しすぎた夢物語だったのか・・・、という気がしてしまうから。
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人が不況のときにすること
イギリスでは今年(2010年)入学のための入学申請数が去年比22.9%アップしたそうです。
BBC : University applications up 23%
学生の内訳は、イギリス在住の申請数が22.1%のアップ、外国からの申請数が28.7%アップ。
一方、不況のため大学の経費が削られており、去年より6,000人分受け入れ人数が減っているので、競争がさらに激化しているとか。
理由としては、「長引く不況のため、人々が高等教育を受け再トレーニングすることで、労働市場が回復したときに備えている」ことがあげられています。
より直接的に就職に直結する(と思われている)ビジネススクールの申請者数も増えています(右のグラフ:2000年代に入ってからのOECD諸国GDP前年比推移(赤線)とMBAプログラム申請者数(青線)、The Economist : Ports in a stormより)。
去年10月頃にINSEAD学長と話したときは、「前年比30%で申請者が増えており、通常なら入学できるほど優秀な学生が入れないほど競争が激化しているので、少し入学許可の人数を増やした」と言っていました。
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統計を参考に個人のキャリアを決めてはいけない
昨日の続きですが、ちょっと横に逸れて、「統計を参考に個人のキャリアを決めてはいけない」「すべての価値を金銭価値に換算できない」というお話。
1. よく就職・転職情報誌に出てくる生涯賃金ランキング、年収高額企業ランキングといった類の統計を参考に自分の進路を決めてはいけない。
これらのランキングは「現存する企業が現業態を保ったまま、現賃金体系を維持したなら」というあり得ない仮定に基づいた数字です。 企業の平均寿命が30年を切り人間の労働寿命より短くなっている世の中で(引退という概念すらなくなるかもしれない→『「老後」がなくなる日』)、今から就職して生涯賃金ランキングの数字通り受け取る人が果たしているのでしょうか?
年収高額企業ランキングの上位企業はひょっとして労働生産性に見合わない高年収の従業員、高額年金を約束したOBばかりを抱え、高コスト体質のために破綻したJALのような会社かもしれない。
この不況で希望就職先も「安定志向」が強まっているらしいですが(→就職希望企業人気ランキング)、「安定しているがスキルが身につかない」企業に就職して、その後の仕事人生、つぶれないこと・給料が減らないことをひたすら祈って暮らすのでしょうか?
この手のランキングは「ふーん」と眺めるか、むしろ「人のいない裏道をいこう」くらいに使うべきで、個人のキャリア選択に当てはめるのはほとんど意味ないです。
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- February 5, 2010 9:13 AM
- 2. ビジネス・キャリア | 4. 教養・知識 | MBA | 企業・会社員
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個人社会と家族社会
新しい国に引っ越すと山のように事務手続きがあるんですねー
船便の家具もまだ届いていないので、落ち着いた生活はいつのことやら・・・?ですが、私たちは銀行口座や賃貸契約など重要な契約は共有名義にしています(おそらくそれが一般的。 →『ジョイントアカウント(共有名義口座)』)。
銀行の共有名義口座は誰とでも開けます、夫婦である必要は全くなし。 個人Aと個人Bがそれぞれ銀行と契約を交わすという性質のもの。
また、明文契約社会なので、賃貸契約は私が東京で交わしていた賃貸契約の5倍くらいボリュームがありました(賃貸人と賃借人の義務が細かく取り決められていて、「1年に1回は暖炉を掃除すること」「半年に1回は庭の木を剪定すること」など延々と続く)。
この「個人単位(別姓家族は普通) x サイン認証 x 明文契約社会」に慣れる過程で、日本の「家族単位(家族は同姓) x はんこ認証 x 暗黙の了解が多い社会」って特殊なんだなーといろいろ思い出しました(中国や韓国の例は知りません、ご存知の方はぜひコメントを!)。
< 例1 >
NTTドコモの携帯電話のファミリー割引、同じ都内に住む弟(住所は別)とファミリー割引できないか聞いてみたらできるとのことで、「苗字が同じ」であることを証明すればよかっただけでした。 「苗字が同じ = 家族」という感覚が今思い返してみるとすごい。 5年前の話なので今もできるか知りませんが、苗字が同じ友達がいる方、試してみてください(ただし、請求書は1本なので月々の清算が面倒でした)。
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個人ジャーナリストの時代
以前、『私の情報ソース』で書いていますが、2008年6月に日本を出て以来、日本のマス・メディア(テレビ・新聞、及びそのウェブ版)で初報を見る・聞くということがなくなりました。
あるニュースに対し、一般人が速報性を求めるケースは実はあまり多くなく(速報性を求める例をあげると、同時多発テロの際はみな生中継に釘付けだった)、そのニュースの意味するところを「あの人だったらどう考えるか」知りたいというケースがかなりあると思います(例えば、今の各国政府の金融・財政危機への対応)。
この「あの人だったらどう思うか」「あの人が重要と考えるニュースなら詳しく知りたい」という点がポイントで、ブログやTwitterでフォローしている人の記事・つぶやきが初報でそれを後から自分で検索して追いかけるというスタイルが結構多くなっています。
それで何ら問題がないような気がしているのですが、そもそもフォローしている人が偏っているので、マスメディアをメインの情報源としているまだまだ多くの人たちが形成する世論は全然見えていないのでしょう・・・ きっと・・・
この流れで、最近はジャーナリストが個人名を出す署名記事や、ジャーナリストが(自分が寄稿するマスメディア以外に)ブログなど自分のパーソナル・メディアを使って書く記事ががぜん面白くなってきました。 彼らは職業柄、多くのソースを調べあげて書いているので勉強になります。
私が追っているものをあげてみますが、まだまだあると思うので、ぜひみなさんのお気に入りを教えてください。
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やはり出てしまった・・・日本の常識は世界の非常識
うーーん・・・やっぱり・・・
2008年秋、リーマンショック直後に野村證券がリーマン・ブラザーズの「アジア太平洋部門」「欧州・中東部門」を買収したとき、『グローバル企業への転身なるか?』というエントリーで次のように書きました。
個人的にはリーマンと野村証券の文化の違いは、(合併して9年の後)失敗に終わったダイムラーとクライスラーの文化の違いより大きいのではないかと思っています。
特に野村証券が獲得したかった(のであろう)リーマンのフロントオフィスのプレーヤーともなれば、自分の腕一本で業界を渡り歩くのは当たり前(時によってはチーム毎ボスについていく)。 前述の記事にも書いてありますが、野村をとりあえずの失業保険代わりにしながら転職活動をするのではないか、と。
今回のエントリーはこのフォローアップですが、リーマンからの人材流出ではなく(流出もしているようだが)、女性差別の話。
ちょっと古いけど(去年7月)、こちらWall Street Journalの記事(黒川清さんのブログで知りました)。
WSJ : Nomura Stumbles in New Global Push
- 男性と女性を別にして新人研修を実施し、女性だけに髪型や服装、お茶の注ぎ方の研修を行った
- ジャケットの下に半袖ワンピースを着ていたら「服装がふさわしくない」としてトレーディングルームから家に帰された
- 旧姓のままのE-mailアドレスを使っていた女性従業員のE-mailアドレスを人事部がどちらを使いたいか本人に確認せず結婚後の苗字に変えた
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早すぎた自由民主主義の勝利宣言(?)
シンガポールに住んで一番価値観が変わったこと、それは「アメリカが掲げる自由・民主主義が本当に全人類に取ってベストな政治形態なのか?」ということ。
私自身は自由な世界がよくてイギリスに引っ越してきたのですが、個人の好みはさておき、ベルリンの壁崩壊と共に共産主義イデオロギーが敗北したと欧米型自由民主主義が高らかに勝利宣言をしたのが20年前、「独裁制のイラクを民主国家にする」というよくわからない大義名分のもと(誰か頼んだっけ?)ブッシュがイラク侵攻し勝利宣言をしたのが7年前、当たり前だと思っていた民主主義ですが、シンガポールで「民主主義というイデオロギーの勝利宣言ってちょっと早すぎたのでは?」という疑問が芽生えました。
The Economistでちょうどその内容に合った記事が出ていたので紹介します。
The Economist : Crying for freedom
この記事自体は米国の人権組織「フリーダムハウス」が毎年行っている各国・地域の自由度を評価した報告書で世界で自由と人権が4年連続後退しているとした現状を分析したもので秀逸の記事、お勧め。
Freedom House : Freedom in the World 2010 Survey Release
記事ではもっぱら中国の経済的躍進をきっかけに「民主主義なくして経済発展は可能なのでは?」という希望をイラン、キューバ、アフリカなどの独裁者が抱いているとして民主主義の衰退が懸念されていますが、シンガポールも民主主義のない経済発展(世界の例外)としてさらっと何度か出てきます。
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富豪から貧民へ
先週からロンドンにいるのですが、航空便で身の回りの荷物が届くまで1週間サービスアパート暮らし、今週航空便が届いてからは船便で家具が届くまでの4週間(11月の家探しで見つけた)新居のフラットでレンタル家具暮らし・・・ と、ちっとも落ち着きません。
いやー、家具ともどもの海外引越しって大変ですね・・・
夫のプロジェクト佳境期に当たってしまったので(転勤休暇とか全くない、飛行機の中でも仕事してた)、ほとんどひとりでやっているので、まだ新居にブロードバンドさえ引けていません(「ADSL引くのに3週間」と言われてしまった)。
夫に職場からモバイル・ブロードバンドをゲットしてきてもらってブログをアップ。
私が世間のニュースから隔離されている間に、ハイチでは大地震が起き、JALが会社更生法を申請していました。 あらま・・・
ナショナル・フラッグ・キャリアが倒産するなどすでに珍しくもないですが、私もJALのロイヤル・カスタマーだったのでそれなりに感慨はあります。
WBS(ワールド・ビジネス・サテライト)によると、一般市民の関心はもっぱらマイレージの維持だそうで・・・(そんなもんか・・・)
私は、兼ねてから航空会社のFFP(フリクエント・フライヤー・プログラム)はトランプのゲーム「大富豪」のようだなー、と思っていました。
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MBA女性の10年後 - 王道対策編
先週の『MBA女性の10年後』は紛れもない現実ですが、
このままキャリアを求めてがんばって行くことの不安とある意味先が見えてしまったような(がんばっても仕方ないのではないか)そんな思いにかられてしまいました。
というMaikoさんのコメントにあるように、20代女性の希望を打ち砕いてしまったかもしれないので、巷ではこの現状にソリューションっぽいものも議論されていることを紹介。
明るい話の前に、前エントリーに補足して現実の例を。
先週ランチしたINSEAD友達Y(→こちらに登場)。 米系名門投資銀行(ロンドンオフィス)のヘッドハントを受けNYからロンドンに引っ越してきたばかり、2歳半と1歳の2児をフルタイム・ナニーを駆使して育てながらウォールストリートのエクイティセールスという激務ポジションで生き残ってきた、私の友達の中では最もバリバリと音がするほどのキャリアウーマン。
彼女が言っていたひと言。
前職のファーム(同業同職種)では、パートナー(共同経営者)まで残った女性はたったの3人。 うち1人はレズビアン、1人は未婚、1人は旦那さんが専業主夫。 そのどれも私には当てはまらない。 先行き暗いわよね・・・
暗い現実はこのくらいにして、The Economistの同じ号からWomenomicsという記事(長いので、以下私の意訳)。
第一世代のキャリア女性は男性と同じ基準で評価されることを主張した。 "The sisters"として特別な扱いを受けるのではなく、誰よりも働き、頭が良くなることで人の先を行くことにこだわった(例:マーガレット・サッチャー元英首相、ヒラリー・クリントン米国務長官)。
ところが、最近のフェミニストの間では、男性のルールに従ってゲームをプレイしている限り女性は決して自らのポテンシャルを花咲かせることはできないと主張している。 「ガラスの天井」を破るだけでは十分ではなく、ビル自体に埋め込まれている「性差のアスベスト」を調査すること、つまり企業社会の構造やプロセスそのものに内在している性差別を根絶することが必要であると。
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- January 18, 2010 7:34 AM
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MBA女性の10年後
ロンドンでの大きな楽しみがINSEAD友達とのキャッチアップ。 特に女友達はほとんどロンドンに集中しているので、積もり積もった話に花を咲かせるのが本当に楽しみ(昨日はそのうち1人目とランチしてきました)。
INSEADを卒業して5年半、20代後半だった私たちも30代前半~中盤に差し掛かり、結婚・出産と経る中でさまざまな選択をしなければならない難しい年代に差し掛かってきました。
新年号のThe Economistは"Women in the workforce"と題してとってもタイムリーな記事だったのでご紹介(The Economist : Female power)。
シカゴ大学ビジネススクールでは、MBAの10年後、子供がいる女性の卒業生のうち今も働いているのは半分だそう。 INSEADも状況は似ていて、11年前に卒業した友達に聞くと女性卒業生の半分は専業主婦だそうです(私は5年前卒業なので、まだ専業主婦は数えるほどしかいませんが、そろそろ出てきそうな雰囲気)。
記事では、思いっきりうなづける理由が説明されていました(拙訳)。
ひとつ明らかな問題は女性の大きくなる野心が満たされていないことだ。 彼女たちは出世の階段を昇るよう奨励されているにも関わらず、ミドル層は男性に占領され、トップ層は手が届かないものであることを思い知らされる。 フォーチュン500企業のトップのうち女性は2%だけ、FTSE100指数の企業のうち女性トップなのは5社だけ、アメリカで取締役に占める女性の割合は13%である。 戦略コンサルや銀行のトップ層は男性で占められており、アメリカとイギリスではフルタイム女性の平均年収はフルタイム男性の80%である。
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- January 15, 2010 6:42 PM
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英語コンプレックス - 2
昨日の続き。
3. スキルや経験が足らない
今の仕事で私に圧倒的に当てはまるのがこれです。
そもそも英語でコンサルなんてEnglish nativeか準じる人じゃなきゃ絶対できないと思っていたので(でも、INSEAD友達ではnon-nativeでマッキンゼーとか大量にいるけど)、職探しの際も全く対象としていませんでした。 が、シンガポールでの職探しがリーマン・ショック直後で狙っていたVC業界が壊滅的な状況のときに当たってしまい、たまたま人に今の会社のパートナーを紹介されたのがきっかけでした(経緯はこちら)。
それにしても形のない高額サービス(= 企業の課題解決)を売るというのは大変です。
セールスはちょっとやってみて大変すぎるので今はもっぱらエグゼキューションとデリバリー(= 課題の分析と結果のアウトプット)の方に回ってしまっています(少人数なので本当はセールスも求められている)。
私は前職まではメーカーと商社で、クライアント相手にサービスを売るプロフェッショナル・サービスの経験がないので、そもそも日本語でもスキル・経験が不足しているのであり、英語力のせいではないと思うようにしました。 具体的には、相手の課題・ニーズを聞き出し、アウトプットの意義がわかりやすいようなプロジェクトを設計し、プロポーザルにまとめ、相手の信頼を得てクライアントが納得する価格・内容でクロージングする、という力。
(こんなところで書いている場合ではないのですが)精進あるのみ。
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英語コンプレックス - 1
渡辺千賀さんの『海外での仕事に必要な英語のレベル』エントリーの図を見ながら「英語力って実は線じゃなくて面、どころか果てしない立体の塊なんだよなー」と思い出したと同時に、「日本人が"英語力がない"と思っているのは実は他の力のことであって"英語"ではない」と私が常々思っているというお話(なお、この千賀さんのエントリーは「仕事に必要な」と限定しているし、ブログという平面上での表現なので直線なのかも)。
私の日常生活はオンもオフもほぼ英語。
それでも公立中学の義務教育が英語に触れた初めての機会で帰国子女でもなく英語を「外国語」として学習した身で、English native相手に(コンサルという)しゃべるのが仕事みたいな稼業をやっていると落ち込むことは数限りなくあります。
この一生かかってもたどりつけないという軽い絶望感は、身に覚えがある人が多いのでは?(ちょっと古いけど、lat37nさんの『それでも英語は難しい』エントリーもそう)
私はシンガポールに越してきてすぐくらいの時期に、「英語コンプレックスは持たない」と決めました。 だって、今後おそらくずっと英語を最もよく使う言語として生きていくのである、そんなコンプレックスを持ってしまったら一生それを背負わなくてはいけないではないか・・・
こういうのは心の持ちようなので自分で決めるものだと思います。 その代わりに「英語力」という漠然とした捉え方をするのではなく、その中身を分解して攻略することにしました。
基本的に次のように分解できると思います(かなり努力して英語を勉強し実践も経た人を想定しています、もちろん絶対的に必要な基礎力というのはありますが、ここでは割愛)。
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誰でもアメリカ人になれるアメリカ
年末のThe Economistのクリスマス特集(2週合併号)は面白い記事がたくさんありました。 今日はその中からひとつ(→こちら)。
"A Ponzi scheme that works"というタイトルがまず洒落ている。 "Ponzi scheme"とは「ねずみ講」という日本語訳が当てられることが多いですが、小額の資金を元手に次々と投資家を集め、運用したリターンではなく次に集める投資家からの資金から支払う(従っていつかは破綻が約束されている)金融詐欺の手法。 去年のナスダック元会長マドフの巨額詐欺事件でまたホットな用語となりました。
この記事は金融詐欺の話ではなく、「アメリカとは外からの資金・労働者・頭脳の絶え間ない輸入に頼っている、本当に機能する"Ponze scheme"だ」という意味を込めたアメリカへの移民に関する記事。
私も去年は2つの調査結果に驚きました。
ひとつめは『他国へ移住したい人は全世界で7億人』に書いた米ギャロップ社による調査。 アメリカへ移住したい人が約1億6,500万人と2位以下を大幅に引き離し断トツの1位。
ふたつめはFuture Brand社によるCountry Brand Index。 こちらは旅行・観光分野における国のブランド力を評価したもので、こちらもアメリカが1位。
そんなに好かれている国だったとは・・・ 最近極めてイメージが好転したのはオバマの力も大きいと思いますが。
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- January 5, 2010 2:49 PM
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ここがすごいよ、スープストックトーキョー
昨日のクロネコヤマトに引き続き、『ユニクロに続け! 隠れた日本のスーパー企業』の中からスープストックトーキョーについて。
外食産業の海外進出はローカライズが難しいかもしれないけれど、スープストックトーキョーはコンセプトは他にも思いつく人いると思うし(実際、似たような業態の店はある)、競合も激しいジャンルなのですが、executionが素晴らしい。 「無添加、食べるスープ」を週替わりで多種類、あそこまで高いレベルで実現し続けるチェーンは存在しません。
私はスープストックトーキョーのもろターゲット層、「首都圏で働く女性」で「ひとりで落ち着いてランチができる店」がないなー、と思っていたので、かなり初期の頃からのファンでした。
さて、海外進出するのであれば、狙うべき層は「デスクでサンドイッチを食べる大都市のホワイトカラー」です。 日本で言うなら、会社でコンビニ弁当を食べる感覚でしょうか? とにかく大都市の欧米人はサンドイッチ@デスク族がめちゃくちゃ多い。 私の職場の欧米人もほぼ全員そうですし、夫の職場もそうです。
日本ではランチにサンドイッチとは女性的というかお腹にたまらなさそうな印象ですが、欧米人は男女関係なく食べてますねー ロンドンではPRET A MANGER(日本に進出した記憶があったんだけど、撤退してたんですね)、パリではPomme de Pain、PAULあたり(?)、シンガポールはCedele、米Subway、など都市によって異なりますが、お昼時は大賑わい。
ところが、本人たちはヘルシーなつもりなのか知らないけど、サンドイッチというのは栄養バランスが悪く高脂質、野菜不足になりがち(レタス 1枚じゃあねえ・・・)。
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ここがすごいよ、クロネコヤマト
Newsweek日本語版サイトに在東京の外国人5人によるリレー・コラムがあって、私はその中の仏フィガロの記者レジス・アルノー氏の主張に共感することが多いです。
ちょっと古いけど、『ユニクロに続け! 隠れた日本のスーパー企業』という記事はまさに私が日々、夫にその素晴らしさをとうとうと語っていた企業が出てきました。
記事にはパリで大成功したユニクロ(*1)の他にも「外国人が評価する日本の企業の中には、世界規模になり得る企業はたくさんある」としてヤマト運輸の「宅急便」、TSUTAYA、ベネッセの「しまじろう」、スープストックトーキョーがあげられていました。
*1・・・JB Press : パリでユニクロに長蛇の列、入場制限も
この中でユニクロの素晴らしさ(あの価格であの品質は他にはない)は十分知られているし、シンガポールでも大成功をおさめ、夫も着々とユニクロファンになっているのでここでは触れません。 が、宅急便とスープストックトーキョーは私が口角泡を飛ばして常々その素晴らしさを語っていたのでした。
宅急便の素晴らしさを懐かしみ、涙を流してうらやましがらない海外在住日本人はいないことでしょう。
午前中から21時まで2時間刻みで時間指定できる、18時(だっけ?)までに連絡すれば当日再配達してもらえる、ウェブで細かく配達状況がわかる、近所のコンビニから手軽に荷物を発送できる、重ければ集荷に来てもらえる・・・
この基本サービスだけで感涙もの。
他の国では知らないけれど、シンガポールでは時間指定どころか午前・午後の指定すらできず配達日を一方的に知らされる業者が多いです。 朝から待てど暮らせど来ず、夜になって「明日でいいか?」と言われたこともあります。
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海外日本人をデータで見る
前にちょこっと書いたけど(→『若いアジア』)、私は統計大好きです。 ちょっと前のisologueの『データを見ない人々』というエントリーに、
日本の99%くらいの人は、おそらくほとんどデータを見ずに(「観念的」に)仕事や生活をしてるはず
とあったので、「ひょえーー」と仰天したのですが、根拠を示さない観念的な話を聞くと「うーん、データで示してよね」と思ってしまいます。 統計は恣意的な使い方もできるし、統計で嘘をつくことも簡単だけど、そういうところも含めて面白い。
今日は私の好きな統計のひとつ、外務省の海外在留邦人数調査統計をご紹介。
「どんな国・都市にどんな日本人がいるの?」ってことが手にとるようにわかる(?)すぐれもの。 3カ月以上海外に在留する場合に届出が義務づけられている在留届を基にしているので、日本国籍を持つ外国の長期滞在者と永住者が対象。
ところでこの「在留届」、今はオンラインで届け出られるようになり、私はマメに届け出ているのですが、夫がオーストラリア領事館に出している気配はなし、制度がないのかも。 ひょっとして外務省(& 日本人)ってすごくマメ???
海外在留邦人とひとことで言えど、そのプロフィール(性別、職業、家族帯同状況など)は国によって都市によって全然違うのですな。 次に、シンガポール・イギリス・アメリカ 3ヵ国の海外日本人の性別と職業を円グラフにしてみました(暇だな、私・・・)。 この3ヵ国はこのブログのアクセスが多い3ヵ国です。
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- December 17, 2009 11:34 AM
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物が大好きな人たち
知らない間にサマーセット駅の真上に313@Somersetなるショッピングモールがオープンしていました。 えー、つい最近、同じオーチャードにIONがオープンしたばっかりなのに〜!
2006年のVivoCity開業以来、相変わらずショッピングモールの開業が相次ぐシンガポール。
すでに深夜なのに大賑わいな313@Somersetを見ながら関さん(シックス・アパートの)が「バブルのかほり・・・」とつぶやいていましたが、「いずれはじける」という意味のバブルかどうかは別として、「物が大好き」なのです、シンガポール人。 もちろん買うのは大好きだけど、買わずに見るだけでも大好き。 高級品を買える人も(ヴィトンにはいつも行列、人口あたりのランボルギーニ台数は世界一)、買えない人も(安かろう悪かろうショップも大賑わい)、国民的趣味ですね、ショッピングは。
「若者が物を買わない」と言われる日本のリテール・ブランドにとっては垂涎ものの市場で(国内市場が小さいのがネックだが)、今年4月に進出したユニクロは大人気。 313@Somersetには、ユニクロの東南アジア旗艦店が入っているらしい。
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都市内部での(自発的)コミュニティ化
グローバライゼーションなどと言われ、人の往来が増え、大都市には多国籍・多文化・多人種がこれまでにないほど集まるようになっているのに、逆にその内部では似た者同士はますます集っているのだなあ、というお話。
先週書いたように(→『家探しでわかる都市政策』)治安のいい場所と悪い場所がパッチワーク状に混じっているロンドン。 実際、南ロンドンを走る345番バスに乗り、ロンドンで危険な地域と真っ先に名前があがるエリア(黒人率80%)から緑が広がるヤング・ファミリーのエリア(白人率90%)のにガラッと変わるのを見たのですが(この2つのエリアの距離1.2km)、もっと便利なツールを発見。
UpMyStreet
サイト上に、住所の郵便番号を入れるとエリアに関する情報が見ることができるものですが、そこの住民プロファイルが「そこまで言うか?!」って感じ。 私たちの引っ越し先(上記のうち「緑が広がるヤング・ファミリーのエリア」)の住民プロファイルを要約してみると・・・
フラットに住む若い裕福なプロフェッショナル。
都市部で25 - 29歳の年齢層が一番多く、ハイスキルでキャリアを駆け上がり高給を得ている。 よく働く結果として余暇を効率的に使う。 食料品をオンラインで買いホーム・デリバリーをしたり、オンライン・ショッピングをする人の率は平均の2倍以上。
読書量が多く、アート・音楽・演劇・映画など幅広い趣味を持ち、定期的に外食もする。 海外旅行が大好きで、冬山から夏のビーチ、週末旅行から長期旅行まであらゆるタイプの旅行を楽しむ。
時事問題は細かく追っており、職場へ行く途中で読む新聞はFinancial Times、The Guardian、Independentである。
(New ACORN Classification Mapのタイプ16)
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外国人お部屋探しの高い高い壁
今回、1週間ひょいっとロンドンへ飛び、10件あまり物件を見て回って帰ってきてメールや電話で賃貸契約の手続きをしながらふと思ったのですが、これって外国人が日本で同じことやろうと思ってもきっと無理ですよね・・・(日本語ペラペラ、言語の壁はないと仮定)。
初めの壁はズバリ「外国人お断り」の大家さんが多いこと。
ロンドンではまああり得ない。 私たち「何人か?」って聞かれなかった気がするし。 もちろん、「なぜロンドンに来るのか?」(→職を持っていることの確認)、「何の仕事をしているのか?」(→支払い能力の推察)は聞かれました。
そして思い出すのが、私がモスクワに長期出張していた時に東京のアパートを解約せずに行ったときのこと。
東京のアパートは1 - 2ヵ月に1回(3 - 4日)という頻度で戻ってくるという空き家状態でした。 その頃INSEAD後輩のタイ人(日本語ペラペラ)がどうしても日本で働きたくて東京で超薄給の職を見つけ、とにかく安く住めるところを探していたので、私がいない間、住まわせてあげることに。 大家さん(80代夫婦)が隣の家に住んでいたのですが、一時帰国中に説明に行く暇がないまま、タイ人の彼女に合鍵を渡し再びモスクワへ出てしまった私が悪かった。
数日後、私は実家の母親から未明の電話で起こされ「外国人がアパートに居座っていたので、(大家さんから連絡を受けた)不動産屋が追い出し合鍵を取り上げた」ことを知らされたのでした。 大家さんに説明しなかった私が悪いんだけど、彼女、日本語は堪能なので状況説明したはず。 もしこれが日本人だったら追い出すまでするかなー・・・?
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- December 9, 2009 1:23 PM
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為替ニュートラル
よく「(イギリスに引っ越すタイミングで)ポンドが安くなったからよかったね」と言われるのですが、うーーーん、短期的な為替の動向ってほとんど意味ないのであんまり気にしていないのです。 その代り、覇権通貨がどう変わっていくかはめちゃくちゃ気にしてます。
為替動向の感じ方って「どの通貨のどういう期間の視点で物事を見るか」によると思うので、我が家のポリシー「為替ニュートラル」について書いてみます。
1. 家計の資産形成
我が家の家計資産(というほどたいしたもんでもないけど)の大半は30年くらいの長期投資・運用です(老後の生活費とマイホームを買うかもしれない時の頭金)。 この資産をどの通貨で持つかが最重要。
結婚時の話し合いの結果、今後の世界基軸通貨になるであろうUSドルとユーロで半々ずつ(*1)持つことで、短期的な為替変動に心惑わされない為替ニュートラルな心理的ポジションを取ることで合意しました。 よって、2人の出身国通貨(日本円とオーストラリアドル)はすでにほとんど持っていません。
*1・・・「半々ずつ」という比率にあまり意味はありません。 4: 6でも6 : 4でもいいのですが、それくらいの細かい調整は流動性の高い資産であればすぐできるので。
ところが、シンガポールからはユーロ建ての金融商品を買いにくいので、現在すべてUSドル建てになっています(投資対象商品もすべてブログで公開しているので、興味のある方はカテゴリー投資・資産運用からどうぞ)。 これをロンドンに引っ越したらユーロ建て資産にも分散することが目下の課題です。
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- December 8, 2009 1:32 PM
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フランスの自殺率はなぜ高いのか?
先月のThe Economistの記事で私の周りで話題になった記事がありました。 フランスの自殺率がヨーロッパの中で飛び抜けて高い、というこの記事(下記にリンクを貼っていますが、The Economistはこちらで書いたようにサイトは一部有料化の流れなので、後で読みたい人はコピペするなどしてください)。
The Economist : Bonjour tristesse
右のグラフでもわかるように、国民100,000人あたりの自殺数がイタリアやイギリスの2倍以上、ドイツより40%高い(もちろん日本の自殺率はフランスより高いのですが・・・)。
私の周り(非フランス人)の反応は「おいおい、フランスといえば週35時間労働制で(*1)私たちの半分の時間しか働かず、夏は2ヵ月のバカンス。 失業しても2年間は前給料の70%の失業手当で暮らせて、出生率は2.0を回復する少子化先進国のお手本。 アムールでjoie de vivreな国の人が自殺してたら、いったいボクたちはどうなるんだ?」というツッコミ。 私も似たようなことを思いました。
*1・・・サルコジ大統領は35時間労働規制見直しの方針。
当のフランス人に聞かずに判断するのはフェアではないので、親友のフランス人J(こちらに登場)に聞いてみました(「マッキンゼーでワーカホリック」以外に彼のバックグラウンドを付け加えると、フランスのエリート養成コースであるグランゼコールではなく、3ヵ国の大学との交換留学ができる大学を選び卒業後はロンドンへ。 INSEAD MBA後はパリに戻ったものの、閉鎖的なフランス人社会と合わず、アジアに来たかったのでシンガポールへ。 フランスを冷静に外から見られるフランス人です)。
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対面で会わずに関係を構築する力
最近、仕事でもプライベートでも「対面で会わずに関係を構築する力」が本当に重要になってきたと思います。
まずは仕事編。
私の仕事はコンサルなので、クライアントとの信頼関係が最重要であるリレーションシップ・ビジネスです。 シンガポールという土地柄、国内で完結する仕事はほとんどなく、クライアント自身が国外にいたり、アドバイザーやパートナーが国外にいたりするので、電話会議がとにかく多い!
電話会議には、Skypeを使うことが多いことはこちらに書きましたが、大企業は今もSkype使用は許可されてないのかな?
ところで、顔の見えない(英語の)電話会議でヒアリングやアドバイスをしつつ信頼関係を構築、というのは実に難しい。 私はファシリテーションやインタビューなど基本スキルがまだまだなこともあり、相当の難関です。 そして、私でなくとも、プロジェクトを「売る」セールスはやはり電話では困難で対面ミーティングが必要(リピートの場合はまた別ですが)。
ただ世界の一般的な流れとしては、岡島悦子さんの『抜擢される人の人脈力』にある通り、高度な課題は課題ごとに必要とされる専門性を持つプロジェクトメンバーが集まる「プロジェクト型組織」で仕事を行う流れにあり、ブロードバンドとSkypeなどのテクノロジーの普及で世界中からプロフェッショナルがバーチャルに集まって仕事ができるようになりました。 「電話会議力」は必須なんだろうなー、ということで毎日精進あるのみです。
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- November 5, 2009 11:47 AM
- 4. 教養・知識 | 7. 心・精神 | IT・テクノロジー | 人脈・ネットワーキング
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国を出る企業と追う税務当局
『お金持ちが逃げてしまう国』というエントリーに、
私は常々、日本に住む日本人にとって一番恐ろしいシナリオは、日本という国(の制度)を見捨てた日本企業が外へ出ていってしまうことだと思っていました。
と書いたら、
本気で日本を出ていく気概のある日本の大企業ってどのくらいあるだろう。。。か。
というコメントをもらいました。 へーーー、あんまりいないのか・・・
FT (= Financial Times)で、税金の高い国を出る企業と、追う税務当局の記事を読んだのでご紹介(FTは無料登録すると月10本の記事まで読める、それ以上は有料)。 以下、記事の要約。
KPMGが行ったイギリスの大企業50社への調査によると、企業の税法上の本社をイギリス国外へ移そうと検討している企業は2007年の6%から2008年には14%に上昇した。
税金が企業活動を行う場所の選択に影響を与えると回答した企業は2007年の26%から2008年には22%と、不況の影響でわずかに減少したものの、無視できない割合の企業が税金に敏感である。
イギリスの法人税制はフランス、ドイツ、米国などに比べると競争力があるが、アイルランド、オランダ、ルクセンブルクに比べると劣り、これらの国は魅力的な税制で海外からの投資を呼び込んでいる。
(FT : More big companies consider UK tax exodus(2009年1月25日))
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- October 13, 2009 10:36 AM
- 3. マネー・ファイナンス | 4. 教養・知識 | 時事 | 税金・社会保障
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It is difficult...
日本企業や日本人と仕事をすることがすっかりなくなってしまってから久しいですが、たまたまクライアントのオーストラリア企業が在シンガポールの日系メガバンクと話したいというので、アドバイザーとして同行しました。
クライアント側:全員アングロサクソン系 + 私
日系メガバンク:全員日本人
内容は詳しくは書けませんが、クライアント側からのある取引打診(融資ではない)だったのですが、会議開始後10分で(日本人の私にすれば)銀行から色良い返事はない、とわかる内容のものでした。
銀行側は「(クライアントの条件であれば)It is difficult...」を連発し、理由を述べます。 クライアントは「では、どうすれば可能なのか?」と何度も食い下がります。
本当に、日本人の私から見れば、かなりクリアなNOだったのですが、何度も同種のやり取りがあった後、面談は30分を過ぎてお開きとなりました。
面談が終わった後、クライアントに「日本人の"It is difficult."は"It is impossible."の意味だから」と伝えたところ、心底驚いていた様子。 やはり全然通じてなかったか・・・
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読む価値のあるメディア
ついにキタ。
The Economistからウェブサイトの有料化方針についてメールがきました。
最近忙しいので、じっくり読む活字メディアはThe Economistだけになってしまっているのですが、今はウェブサイトで過去1年分の記事が最新号も含め無料で読めます。
The Economistの素晴らしさはこちら→『The Economistを読もう!』
私が普段読むメディアはこちら→『私の情報ソース』
記事全文がオンラインで公開されているため、私もブログで引用しやすく助かっていたのですが、「最新号が無料で読めるって随分太っ腹だなー」と思っていたところ、やはり最新号は購読者のみアクセスできるようにするなど制限の流れ。
私は購読者なので影響はないのですが、今までオンラインで読んでいた人には影響ありますねー
英米の新聞メディアは、目玉の解説記事や寄稿も含めオンラインで全面的に無料のところが多いです。 ところが、昨年以来の不景気と広告収入減少の影響がメディア業界を直撃しており、ルパート・マードックのニューズ・コープが傘下の新聞(Wall Street Journalなど)を年内に有料化すると発表するなど、英米新聞業界は無料と有料の間を揺れ動いているようです(参考:小林恭子の英国メディア・ウォッチ)。
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国のセルフイメージ
昨日のYahooニュースになってたので知ってる人も多いと思いますが、すごい調査結果が出てましたね。
自国のセルフイメージ(信頼と賞賛)が調査国中、最も高い国はオーストラリア、最も低い国が日本という上記結果。
The Economist : National pride
これ見たとき、私は「日本人はやっぱり自分の国のことを誇りに思ってないのか〜」・・・とは思わなかった。
それどころか、日本人ほど「日本人論」が好きな国民もいない、よっぽど自国が好きじゃないとできないよね・・・と思っている。
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- October 5, 2009 9:11 AM
- 4. 教養・知識 | 7. 心・精神 | 文化・アイデンティティー | 日本
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世界が100人の村だった時、私は・・・
あるビデオを見て、高校1年の夏の出来事を思い出しました。
私が「英語を話せるようになろう」と思ったきっかけはこちらに書きましたが、中学生の頃から海外でホームステイしたいと思っていた私は、高校1年の夏、アメリカでホームステイできることになりました。
その年はちょうどYMCA(青少年の社会教育を行う世界組織)が「ワールドキャンプ」と呼ばれる世界各国の10代が集まり共同キャンプ生活をするプログラムを企画していた年で、ワールドキャンプ(in ミネソタ)2週間 + ホームステイ(見渡す限りとうもろこし畑のアイオワ州ド真ん中)2週間、というプログラムに参加。
世界中から集まった15歳から20歳の若者総勢120人がミネソタ州の五大湖のほとりでキャンプ生活を共にしました。 同じ国から参加者1人、2人という人が多く、本当に「世界の縮図」でした。 YMCAは経済的理由により参加したくてもできない若者への費用を基金から拠出することも行っており、イスラエルなど中東や南米からの参加者もいました。
イスラエルの少年が戦争体験を語るなど、得難い経験をしたワールドキャンプでしたが、一番記憶に残っているのが「ワールドゲーム」。 『世界がもし100人の村だったら』をゲームにしたものを想像してみてください。
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国境を越えた大気汚染
昨日ヨガの先生が、「散歩やランニングを日課にしている人は、ちゃんとヘイズ予報をチェックしてひどい日は外に出てはダメよ」と言ってました。
ほとんど天災のないシンガポールですが、毎年この時期はヘイズ(haze)の時期です(ヘイズは人災)。
ヘイズとはインドネシアでの焼畑農業や山火事などが原因で起る煙害で、煙が風で運ばれ大気が汚染され、ひどい日は外が視界不良となります。
National Environment Agency(シンガポール環境局)が毎日PSI (Pollutant Standards Index) と呼ばれる汚染指数を発表しており、101を超えると体に悪いのだそう。 300を超えると学校が休みになります。
NEA : Ambient Air Quality
散歩やランニングをしてはいけないほどひどい日もあるのか・・・ 気づかなかった私は鈍すぎ???
元々、超空気の悪いエリアに住んでいるので(理由下記)、あまり気づいてませんでした。
- 飲食店の多い繁華街に住んでいる(常夏の飲食店街を想像してください、笑)ので常時臭い
- 近所で地下鉄駅建設と高速道路延長の工事をかれこれ2年くらいやっているので粉塵がすさまじい
- 今月はハングリー・ゴーストと言う日本のお盆にあたる季節のため、街中で紙(のお供え物)を燃やしているので、外に一歩出るだけで服に煙の臭いがつく
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ForeignerとAlien
『イギリス人医師の見たシンガポール』に続き、イギリス人Aの視点。
彼女の視点が私に新鮮なのは、彼女が今までイギリス以外に住んだことがなく、シンガポールが初めての外国だからでしょう。
シンガポールにいる欧米人は「ボクたち長い旅の途中〜」みたいな、過去に数カ国住んだことがあり、今後も違う場所に移り住む可能性が高い人が多いので、私の周りに彼女みたいなタイプは珍しい。 初めて住む外国だから、カルチャーショックも大きいのでしょう。
今回は患者さん(中国系シンガポール人のおじいさん)に
"Where are you from? Are you a foreigner?"
と言われたことに対し、「"foreigner"とは失礼な!」とぷりぷり怒っていました。
へー・・・ "foreigner"と呼ばれて怒る人を実際目の前で見たのは初めて。
おそらく、そのシンガポール人のおじいさんは"foreigner"という言葉に何の悪気もありません。 シンガポール人以外 = foreigner、という感覚。 同じ英語の国でも違うんですねー(単にシンガポールがinsensitiveなのかもしれないが)。
私は"foreigner"と言われても(相手に悪気がないことを知っているから)たぶん全然気にならないが、それは在日歴の長い外国人が自らを指して「ガイジン」と呼ぶ感覚と似ていると思う、彼らはほとんどの日本人が悪気なく使っていることを知っているから(もしくは、自ら皮肉を込めているのかもしれない)。
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- September 29, 2009 5:40 PM
- 4. 教養・知識 | 7. 心・精神 | 文化・アイデンティティー | 英語・外国語
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お金持ちが逃げてしまう国
海部美知さんブログの『金持ちをたくさん働かせる仕組み』には全く同感。
同感な点は2点あったので、今日は1点目(若干、編集して引用)。
金持ちから奪って貧乏人に分けるのを政治でやっちゃうと、金持ちはますます自分の富を隠し、世の中のために流通しなくなるし、「成功しよう」という個人のインセンティブを奪う。
私は常々、日本に住む日本人にとって一番恐ろしいシナリオは、日本という国(の制度)を見捨てた日本企業が外へ出ていってしまうことだと思っていました。
40%という世界最高レベルの法人税をはじめ(参考:世界の法人税率、ちなみにシンガポールは18%)、ビジネス環境における国際競争力がないため。
毎年、世界銀行と国際金融公社(IFC)が発表する"Doing Business"というランキングがまさに国のビジネス環境を比較しており、2009年は以下の通り(The World Bank Group - Doing Business 2009)。
1. シンガポール
2. ニュージーランド
3. 香港
4. アメリカ
5. イギリス
・・・
15. 日本
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- September 25, 2009 2:35 PM
- 3. マネー・ファイナンス | 4. 教養・知識 | 日本 | 税金・社会保障
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「ソニー VS.サムスン」に思う
週末読んだ本2冊目。 こちらの方が読む人を選ぶ気がするけど、池田信夫 blogで知り、(もう辞めて6年も経つので公開するが)ソニーは私の古巣なので読んだ『ソニー VS.サムスン』。
私がいたのは、2001年から2003年という短い期間。 新卒入社した商社が経営危機に陥ったのでソニーに転職し(→こちらに書いた)、ソニーはMBA留学という私事都合による長期休職を認めていなかったので、(長期的にはMBA留学の方が重要だったため)辞めたくなかったが辞めた、という超個人的な経緯であり、その頃は電機業界やソニーという会社としての長期トレンドなど考えていませんでした。 が、マクロで見ると、2000年に時価総額ピークを迎えた後、2003年4月に巨大営業赤字を発表した途端、株価が暴落した「ソニー・ショック」までの下り坂の中にいたようです(中にいるとそんなことはあまりわからないものです、しかもヒラ社員には)。
世には数々のソニー本、サムスン本が出ていますが、学者である著者の緻密な分析が光り、組織や企業文化にまで踏み込んだオールラウンドでバランスの取れた良書(かなり細かいので電機業界に詳しくないと読むのが辛いかもしれない)。 個別の企業の分析としても優れているし、こちらで紹介した『ガラパゴス化する日本の製造業』的な読み方もできます。
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「しがみつかない生き方」ねえ・・・
日本は5連休だったようですが、シンガポールは3連休で、本が3冊読めて満足な週末。
1冊目は精神科医 香山リカさんの『しがみつかない生き方』。 『勝間和代を目指さない』という帯に飛びついた人が多いらしいですが、ちょっと前に読んだ『ぷちナショナリズム症候群』
が興味深かったので読んでみました(それにしても、『しがみつかない生き方』
が、中で批判していた勝間和代さんの『断る力』
の横に平積みされていたのは紀伊国屋シンガポール店が気をきかせたのだろうか?)。
彼女の持論は精神科医という自らの経験に根ざしたものが多く、そのちょっと厭世的な考え方のすべてに賛成できるという訳ではないのですが、昨日書いたイギリス人医師の話もそうであるように、とにかく違うところを見ている人の話は面白い。
個人的にタイムリーだったのが、
同時多発テロと小泉改革以降「人間の狭量化」が進んだ。
として、イラクで人質になった若者を「自己責任」とバッシングする風潮を
寛容さを失い狭い範囲でしか物事を考えられなくなってきている。 自分とは少しでも違う行動をする人たちの心を想像し理解することができなくなっているのではないか?
としている箇所。
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やっぱり道州制かなー?
先週書いた『子供に優しい国って?』というエントリーは、思わぬほど多くのコメントを頂戴し、元ネタとなったブログの海部未知さんまでコメントを残してくださいました。
このトピックが30 - 40代の最大の関心事であることを改めて印象づけたとともに、「なんでこうなっちゃったのかなー?」と考えていました。 どうしても昔から発言小町の話に象徴されるような社会だったとは思えないんですよね。
格差社会、雇用不安などいろいろ言われる中で、もっと大きな時間軸でのトレンドとして続いてきたのが東京(首都圏)への一極集中。 これがもう限界に来ており、そこに住む人々もシステムも疲弊しきっているのではないかなー、妊婦や子連れなど社会の弱者を思いやれないほど。
例えば、私は高校は大阪、大学は京都なので高校・大学時代の友人はほとんど関西出身ですが、感覚的に約7割が就職と同時、もしくは数年後に首都圏に引っ越しています。 そして、ほぼ全員がこのまま首都圏に定住しそうです(年齢的に海外駐在中の人も多いが帰任先は東京。 自ら選んで関西に帰ったのは、思い出せるなかでは1人だけ)。
この点に関しては、同じ分野の仕事でキャリアアップしようとしても、国の中にいくつか住む都市のオプションがあるアメリカはうらやましい。 ある友人は、初めの就職は大学のあったアトランタ、INSEAD留学を経てシカゴ、転職でニューヨーク、とキャリアアップしながら米国内の都市を転々としています。 日本に帰ろうとすると仕事の内容を考えると実質東京しかオプションがない私たちとは異なる(仕事の内容によっては東京以外にもあると思うが、あくまで私たちの仕事では、という前提)。
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「幸福度」をGDP算出に
最近、気に入ったニュース。
asahi.com : フランスのサルコジ大統領、国内総生産(GDP)の項目に幸福度や休暇の長さなどを加える、GDP算出方法の大幅変更を各国に要請。
FT : France to count happiness in GDP
こういうこと言い出すからフランスって好き(笑)。 こういう存在がいてくれないと世界はつまんないですもんね。
一国内で生み出される財やサービスの額だけではなく、国民が受けられるヘルスケアや福祉、長期休暇など生活の質や経済の持続的成長性・天然資源の有無などを盛り込んで、GDPの算出方法を大幅に変更しよう、という呼びかけ。 新たな算出方法を採用すると、フランス(1人あたりGDP : USD33,200、世界39位)とアメリカ(USD46,900、世界10位)のGDPのギャップが大幅に縮まるのだそう。
CIA World Factbook : GDP - per capita (PPP) - 2008 est.
ブータンのように独自の指標を設定したり(→『Crowded & Discovered』)、GDP以外の新たな指標を設けようと呼びかけるのが普通のアプローチのような気がしますが、GDP算出方法自体を変えようと世界に提案するところがフランスらしい。
世界標準のルール作り上手なフランスなので(→『ルール作り上手なフランス - 2』)、意外に本当に変更されたりして(?!)。
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"泣かせる"夢を持つ人、持たない人
しばらく前からINSEAD受験生のインタビュアー(面接官)を引き受けています。
知らない方のためにMBAの受験プロセスを説明すると、テスト(TOEFL, GMAT)結果と書類(学歴・職歴など、受験エッセイ、推薦状)を基に学校が審査するのが第一次審査。 通過者はインタビュアーによる面接の第二次審査を経て、書類審査の結果もふまえ最終合否が決まります。 INSEADでは面接はすべて(受験生の住む国に住んでいる)卒業生が行います(学校によって異なる)。 よって、私が面接するのはシンガポールに住む受験生。
何人か面接していて、あることに気づきました。 この国には、a. "泣かせる"夢を持つ人、b. "泣かせる"夢を持たない人、の2種類の受験生がいるぞ・・・
a. "泣かせる"夢を持つ人
最も良い例が『チャイナ・ドリーム』の彼女。 詳しくはエントリーを読んで欲しいのですが、(高等教育を受ける人が珍しい)中国の農村からシンガポール大学の奨学金を得て出てきて、親への仕送りと自分の生活費のためにアルバイトをしながら大学を卒業。 初めは給料の低い仕事だったが、苦労して夜間の大学院に通い修士を取得。 INSEADでMBAを取ることでさらなる高みを目指して、最終的には中国の発展に貢献したい、という彼女です。
シンガポールにはアジア中から人が集まっています。 建設労働者・メイドなど単純労働者だけではなく、弁護士・会計士・企業のホワイトカラーにも「努力して勉強してやってきました」というマレーシア人・インドネシア人・インド人・中国人・・・etc.がたくさんいます。 そういう人は故郷に親兄弟も親戚もいて「将来は故郷の役に立ちたい」と"泣かせる"夢を持つ人が多い。 シンガポールに来るに至った顛末もとにかく内容だけで"聞かせる"。
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- September 11, 2009 10:24 AM
- 2. ビジネス・キャリア | 4. 教養・知識 | MBA | 企業・会社員
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日本の選挙 - 世界の反応
民主党の圧勝から1週間。 同僚、クライアント、友達、etc. 会う人、会う人から感想と解説を求められます。
なんだ・・・ジャパン・パッシングとか言われてるけど、みんなめちゃくちゃ関心持ってるじゃん・・・日本に・・・
The Economistの表紙が富士山が噴火する絵になっていたように、世界中のメディアも大注目していた今回の選挙。 私がやらなくてもどっかにまとめられている気もしますが、普段よく読む活字メディアの反応をまとめておきます。
まずはお馴染みThe Economist(JB Pressに訳が載ってました)。
The Economist : Japan's election - The vote that changed Japan
JB Press : 日本の総選挙 - 日本を変えた票決
10年以上前に"Japan's amazing ability to disappoint."(私たちをがっかりさせる日本という国の驚くべき能力)と日本を皮肉たっぷりに形容して以来、去年もJAPAiNという特集で日本の停滞の元凶は政治家だと痛烈に批判(この記事はThe Economistのサイトではログインしないと見られなくなってしまったので、日本語サマリーはこちら)。
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Googleのおちゃめなロゴ
気づいた方も多いと思いますが、先日GoogleロゴがUFOになってて「ふーん、今日はUFOの日なのかー?」と思っていたところ、実は鳩山由紀夫次期首相の奥さまが「私たちみんな宇宙人」「太陽をパクパク食べている」「UFOに乗って金星に行った」etc.、発言したことがニュースで話題になったことを受けた上でのGoogleのジョークだった模様。
デジタルマガジン:鳩山幸夫人のUFO発言が世界中で取り上げられた翌日、GoogleのロゴがUFOに変わる
私、この記事読むまで、UFO発言も知らなかったのですが、Googleっておちゃめねー(あ、私はただのギャグで済むんじゃないかと思いますけどね、次期ファーストレディーのUFO発言。 それより、次期首相のNY Timesに掲載された記事の方が痛いです・・・ NYTimes : A New Path for Japan)。
google.co.jp(日本)、google.com、google.com.sg(シンガポール)の3種類のGoogleで検索するようになってから日本語版Googleのロゴの多彩さに驚いていました。 他の2つはこんなに頻繁にロゴ変わらないので。
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ボルネオ・ジャングル紀行 - 3
ボルネオ・ジャングル紀行最終回。
やはり触れざるをえない環境問題について触れておきます。
WWFによると、ボルネオ島は1980年代の半ばには75%近くが熱帯雨林に覆われていたが、伐採やパームオイル・プランテーションへの転換などによる森林の減少が進み、今や50%以下になっているそうです。
生息地を奪われた野生動物の数は激減しており、オランウータンの個体数は過去100年の間に90%以上減少しており、絶滅の危機に瀕しています。
WWF活動内容:オランウータンについて
プランテーション事業はマレーシアのSime Darbyなど巨大企業グループ群が仕切るマレーシアの一大輸出産業。 プランテーション開発により毎年約7万ヘクタールの熱帯雨林が消えています。 環境保護のためには政府という公権力による規制しかないと思いますが、これら巨大企業グループ群は(当然のごとく?)政府と癒着しています。
マレーシアと同じく森林減少が著しいインドネシアも同じ状況です。
そして発展途上国の開発はもちろん先進国という輸出先があるからです。 特にパームオイルは石油の代替品、「バイオディーゼル」として先進国で輸入が急増しているようですが、大量に熱帯雨林を破壊する燃料のどこが"バイオ"なんだ、と思います。
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- September 3, 2009 10:24 AM
- 4. 教養・知識 | 5. 趣味・プライベート | バカンス | 時事
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教育における重要な変化
少し前にブログネタ切れと書いたら、CREAさんが非常に興味深いインタビューを送ってくださいました。 今年出版された『国をつくるという仕事』で知った人も多いのでは? 元世界銀行南アジア担当副総裁の西水美恵子さんのインタビュー。
ソフィアバンク:Audio Archives 西水美恵子
西水さんは都立高校時代に奨学金でアメリカへ留学して以来、ずっと日本を外から見てきた、ということでインタビューの内容は本当に深く考えさせられるものでした。
経済学者としてプリンストン大学で教えていたのに畑違いの世界銀行へ転身した過程を語った「(1)貧困と戦う世界銀行との出会い」もお薦めですが、「これは聞いておくべき」と思ったのが「(2)今、日本は、何を改革すべきか」の教育に関する箇所(以下、インタビュー該当箇所のサマリー)。
私は教育格差のない時代に義務教育を受けた。 貧しい家庭の子どもでも勉強すればいい学校に行って良い教育が受けられた。 私の行った都立西高はその時代のトップレベルの先生がいた。
その根本が崩れ始め教育格差がつき始めたのが20年ほど前。
世界銀行で取りたい人が見つからなくなった。 海外で仕事や大学に行っている日本人であれば世界銀行で取りたい人材がいるが、日本から直接では欲しい人が見つからないようになった。
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「正しいこと」がひとつの国、たくさんある国
いつも楽しみな渡辺千賀さんの『はたらけシリコンバレー』というコラム。
カリフォルニアのロースクールで弁護士資格を取った方の『行きたいところに行ける人生』コラムの以下の箇所に目が留まりました。
アメリカのロースクールで得られるのは、「弁護士のように考える」思考方法だ。 日本では「正しいことがまずありきで、それを間違った人が『悪い』」 という考えが強いが、アメリカの法学では 「両方正しい。どこで折り合いを付けるか」 という考え方をする。 「正しいこと」が一つしかない国と、沢山ある国の違いだ。
「みんなそれぞれに正しいんだ」 とわかるようになるのが、弁護士のように考えること。 そして、その思考訓練を受けるのがロースクールなのだ。
深いですねー・・・この箇所。 以前書いた『'different'と'wrong'』にも通じるような。
私は法学の素養は全くありませんが(仕事で必要な契約書は書けます)、常々アメリカの政治家になぜこんなに弁護士出身者が多いのか?というのが疑問でした。
現政権はオバマがハーバードロースクール、国務長官ヒラリーがエール、その他弁護士出身者がぞろぞろ。
以前、こちらのエントリーで国のトップのバックグラウンドが国によって大きく違うと書きましたが(右表参照)、アメリカは圧倒的に法曹界出身者が多いのです(単に弁護士の数が多いからだという人がいるが、絶対にそれだけではないと思う)。
言葉も肌の色も違う人たちをまとめるには「言葉の力」が必要で、弁護士は鍛えられているからだと思っていましたが、この「両方正しい。どこで折り合いを付けるか」という思考回路そのものが政治家の資質として必要とされているかな、とちょっと納得。
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未来の歴史とノマドの時代
最近なかなか本を読む時間が取れないのでまだ読めていないのですが、NHKで著者ジャック・アタリのインタビューが放送されたようでYouTubeに全編あったので見ました、『21世紀の歴史 - 未来の人類から見た世界』。
『世界級キャリアのつくり方』の黒川教授も最近のブログで書評を書かれています。
2時間のインタビューです、こちら(↓)からどうぞ。
1/6 ジャック・アタリ 緊急インタビュー「第1回 危機の核心とは何か」
長い間、歴代フランス大統領のアドバイザーを務め、現代を代表する知性ともいわれるジャック・アタリが長い歴史から学び考察し21世紀の予測を立てたものです。 黒川さんはジャレド・ダイヤモンドの『文明崩壊 - 滅亡と存続の命運を分けるもの 』を思い浮かべたと書かれていますが(私もこちらとこちらにちょこっと書評書いてます)、私はアルビン・トフラーの『富の未来』
(書評はこちら)を思い出しました。
こういう非常に俯瞰的に広く視野を取った未来予測本はたまに読むと参考になります。 「住みたいところに、トコトコ出向いていって住む」というのが私の基本スタイルですが、子供ができたときに「子供の学齢期にどういう場所(世界の中でどういう立ち位置)にいてあげると子供のポテンシャルを広げられるのか」もよく考えるので。
そういう意味で『21世紀の歴史 - 未来の人類から見た世界』は今世紀後半までカバーしており考えさせられました。
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パクス・イングリッシュの時代は続くか
elm200さんのブログで知った、すさまじい動画を見てしまった・・・ しばし絶句・・・
『一流なウェブもの2つ』で紹介したTED.comから。
日本語字幕がないのですが(中国語も韓国語もあるのに)、映像だけでわかるのでぜひ見てください。
中国での英語学習熱(English Mania)を紹介したもので、巨大スタジアムの教室で数万人の中国人の子どもたちが、英語教師の言葉を復唱して"I want to speak perfect English!"と叫んでいるのです。
程度の差こそあれ今アジア(ベトナムでもインドでも)でまさに起っていることだと思います。
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戦争の月
今年も8月6日が何事もなく過ぎ、8月9日も何事もなく過ぎた。
昨日はNational Dayについて軽いエントリーでも書き、そのまま今年もやり過ごそうと思っていた。
でも坂之上洋子さんの『想像力』というブログエントリーを読み、なんだかとても感じていることが一緒だったので書くことにします。
私は1970年代に生まれた他の子供と同じように小学校・中学校の義務教育を受けて育った。 学校の「道徳」には必ず平和教育の時間があったし、8月6日と9日と15日の甲子園では球児たちが正午に必ず黙祷をしたし、何より『はだしのゲン』を隅々まで読んで育った。 8月は、蝉の声と蚊取り線香とプールと(やんちゃの限りを尽くした弟と私に耐えかねた)母の怒声の月であり、、、戦争の月であった。
そんな普通の子供として育った私にとって「戦争はいけない」「核兵器はいけない」のは疑う余地すらない当たり前以前の常識として小さい頃から植え付けられた。
そんな当たり前のことを当たり前と思っていない人に初めて真正面から出会ったのは私が20歳のときだった。
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アメリカ人記者解放と「悪の枢軸」
クリントン元大統領が北朝鮮を電撃訪問し、拘束されていた女性記者2人を無事に連れ戻しました。
(解放された記者がロサンゼルス空港で家族と再会したときの様子→BBC : Freed reporters reunited with loved ones
解放された記者による喜びの会見→BBC : Freed journalist's 'surprise' at release)
何っていうか・・・アメリカって過去の大統領の使い方がめちゃくちゃ上手くないですか?
現在政府の要職にはついていないので米政府の対北朝鮮政策とは建前上は一線を画すことができる(ホワイトハウスは「人道的見地から私人が行うこと」との説明であった)、それなのに元大統領であり現国務長官の夫(当の現国務長官ヒラリーは、アフリカ外遊中で昨日は夫婦揃ってBBCヘッドラインを飾ってました。 すごいスーパーカップル・・・ 2人は家でどんな会話をしているのだろうか・・・?)。
私は政治や外交には詳しくないですが、クリントン政権時代にカーター元大統領が訪朝したことを彷彿とさせます(その成果もあり、後にカーター元大統領はノーベル平和賞を受賞)。
クリントン政権時代のゴア元副大統領もホットな地球環境問題に取り組んでおり、『不都合な真実』以降、副大統領時代よりも有名であり好かれているのでは?(こちらは「使われている」というより、ライフワークとして取り組んでいるのだと思いますが)
なんか次から次へと役者が豊富に揃ってるなー、という印象。
これからもクリントン元大統領は「人道的ミッション」に頻繁に登場するんだろうな、これ以上のhigh profileな役者はいないもの。
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メディア規制の影響
週末は上海からアメリカ人友人Aが我が家に泊まりにきていました。
金曜日に家に到着するなり、うちのテーブルに置いてあったThe Economistに食いつき離れないA。 土日も友人たちと食事し談笑する時間以外は、本屋に入り浸るか、うちで古いThe Economistを延々読み続けるA。 よっぽど欧米活字メディアに飢えていたようです。
3週間くらい前から中国でFacebookがブロックされているなあ、というのは気づいていましたが、Twitter、YouTube、Flickr、etc. 私たちの生活の一部となっているほとんどのウェブサービスは以前からブロックされているとのこと。
Guardian : China blocks Twitter, Flickr and Hotmail ahead of Tiananmen anniversary
TechCrunch : ウルムチの暴動の後、中国政府はTwitter、Facebookをブロック中
イラン選挙後の争乱で次々に現地の様子がTwitterやYouTubeに投稿され一瞬にして世界に伝わったことに比べ、ウルムチ暴動の際は現地の生の声というのはほとんど伝わってこなかったことからもメディア規制の効果がわかります。
中国では、Aいわく、International Herald Tribuneなど欧米メディアのウェブ版は中国に関連しないニュースは自由に読めるものの、中国関連(特にウルムチ暴動など)のニュースはトップページのヘッドラインは読めるのにクリックできないようになっているそうです(クリックできないので記事が読めない)。 キーワードでブロックをかけているのでしょうか?
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ロシア - 警察と司法の闇
少し前の話ですが、チェチェンの人権活動家Natalia Estemirovaさんが拉致された上、殺害されました。
毎日.jp:ロシア:チェチェン人の女性人権活動家殺害される
The Economist : War and peace through the bravest eyes
彼女は2006年にモスクワで殺されたジャーナリストAnna Politkovskayaさんや5ヵ月前にモスクワで殺された人権弁護士Stanislav Markelovさんとも一緒に活動していたそうです。
すさまじいなー、気に入らない人は全員殺しちゃうのか・・・
警察は今回の犯人捜索を大規模に進めているそうですが、まともに犯人が捕まって法の裁きを受けることはないでしょう、残念ながら。 2006年のAnna Politkovskayaさん殺害事件の裁判でも何も真相究明されてないままですし。
Guardian : Anna Politkovskaya suspects found not guilty
Guardian:Russian supreme court orders retrial in Anna Politkovskaya murder case
私は2004年12月から2005年9月まで仕事でモスクワに住んでいました。 これまで自分の希望ではなく(会社の長期出張で)いろいろな場所に住みましたが、いつも初めはなるべくその国のいいところを見つけようとします。 なぜなら、
1. 嫌いな場所に住むというのは本当に辛いことなので嫌いだと思ってしまうと自分が辛くなる
2. 嫌いだというのは表情や態度に出てしまうので、現地に溶け込めない
からですが、まあしかし、住んでて身の危険を感じたのはモスクワだけだったかも。
理由は警察の腐敗です。
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一流なウェブもの2つ
『魂を揺さぶる写真』というエントリーで、Steve McCurryの写真を紹介したところ、この写真展がきっかけで(?)彼女にプロポーズしたという人を初め、「すごい!!!」という感想をもらって嬉しかったので、今日は最近はまってるものを2つ。
その1。
Steve McCurryも所属しているMagnum Photos(*1)の『Magnum In Motion』。
*1・・・「世界最高の写真家集団」としてその名を知られる、写真家グループ。 現在約50名の写真家・フォトジャーナリスト(報道写真家)が在籍。
超一流のフォトジャーナリストの写真をスライドショー形式でエッセイの語りで魅せるもの(ビデオポッドキャストも対応)。 それぞれの写真の持つ力が強力なので、PC画面でも食い入るように見てしまいます。 写真のようなアートでもネットで(しかも無料で!)鑑賞できる時代がきたのだなー、とちょっと感動。
『Magnum In Motion』にあるPhoto Essayの数も多く、毎晩大事に見ているのですが(報道写真とあって暗いテーマが多いので寝る前に見ると気分が暗〜くなってしまうのが難)、やっぱり一番好きな写真家はSteve McCurryかな?(リンク貼っておきます)
South Southeast - Feeding on the Colors of Asia

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- July 30, 2009 12:12 PM
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原宿・巣鴨・新橋・秋葉原
日本に行ったことのある外国人友達はだいたい「日本スゲー!」と驚愕して帰ってきます(そんな友人たちの様子→『ドレスコードは"日本人"?』)。 とりわけ東京は「世界どこの都市とも違う、見たことのない都市」だと言います。
「見たことのない」というのは、日曜に明治神宮前に集まるゴスロリ女子たちと神宮の伝統建築のコントラストだったり、世界一電子音がうるさい新宿ネオン街とのコントラストだったりするのですが、私は東京を東京たらしめているものは、全く異なったジャンルのエリアが隣同士で共存してひとつの巨大都市をつくりあげていること、特に「原宿・巣鴨・新橋・秋葉原」の4エリアは東京だけの特異なエリアだと思います。
この4エリアに共通するのは、「同性だけで集う場所」ということ。
原宿→ギャルのメッカ、巣鴨→おばあちゃんの原宿、新橋→サラリーマンの憩い場、秋葉原→オタクの聖地、といずれも同性の特定グループが集う場所です。 特定グループの嗜好に合わせてエッセンスを昇華させていったこれらの街は純度が高すぎて、他のグループに属する人々が足を踏み入れにくい街でもあります。
欧米の街でこれにもっとも近いのは、エスニックタウン(中華街・インド街など)やゲイ・レズビアンなどマイノリティーが集うエリアであり、同性だけで集う場所というのは見当たりません。 なぜなら、欧米人(とすると曖昧なので、白人がマジョリティーの文化)はカップル(婚姻関係の有無は問わない、同性パートナーでもよい)を行動の基本単位とするので、アフターファイブと週末は日本のように同性同士で群れないから(ティーンエージャーというほんの一時期を除くが、彼らにも刷り込みされているので憧れている)。
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- July 24, 2009 11:44 AM
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『そんな彼なら捨てちゃえば?』?
こう見えても私、ラブコメ好きです。
しかーし、この邦題では一瞬同じ映画だとはわからなかった、『そんな彼なら捨てちゃえば?』。
原題は"He's just not that into you"です。 つまり直訳は「彼はあなたに気がないだけ」。
30も過ぎると誰にでも「あれは私が○○したから嫌がられちゃったのかな?」「私が○○なんてしなければ・・・」と昔思い悩んでいたことが、実は「単に相手にそんなに気がなかっただけ」という極めて単純明快な事実以外の何者でもなかったという過去が1つや2つ、3つや4つ・・・あるでしょう。
"He's just not that into you."というのは、そんな無意味な悩みに明快で現実的な(しかも真実の)答えを与えている素晴らしいアドバイスなのに(そして一般的にこういう冷静なアドバイスをくれるのは男友達である)、なぜ日本語になると「そんな彼」とまるで「悪いのは彼」みたいな表現になってるのか???
そんなに若き女子を甘やかしていいのか、日本の映画界?(いや、たぶん原作の本の邦訳が出たのが先だから、日本の出版界か?)
でも映画そのものは、なかなか上出来のラブコメでしたよ(くれぐれもラブコメ嫌いは見ないでください、笑)。 こちら予告編(↓)。
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あな奥深き日本語
こ・これは面白い・・・
シンガポールに出張で来ている高校時代の同級生が買ってきてくれました、『日本人の知らない日本語』。 日本の日本語学校で日本語教師をしている先生と熱心な外国人学生の笑えるバトル、漫画です。
『ダーリンは外国人』と似てるのですが、あちらがトニーさんのキャラクターが異色で「いや、こんな外人いないから」だったのに対し、こちらはまさに私の日常です。
本には、任侠映画好きのフランスマダム マリーさんが「おひかえなすって! 私マリーと申します」と自己紹介し、「私のことは姐(あね)さんと呼んでください」と言う場面があるが、気持ちはわからなくもない(?!)。
私の夫の日本との出会いは大学時代にはまったオンラインゲームの"SHOGUN(将軍)"(たぶんこれ)とエバンゲリオンだそうだ(別に彼が特別オタクだったわけではなく、大学でエンジニアリング専攻になると突然周りがアジア系ばかりになり、彼はその中でもかなりマイルドな方だったらしい→『アジア人はなぜ数学ができるのか』)。
この前は「将軍」と「大名」と「侍」の違いを夫に教えてもらったし、「参勤交代」「百万石」という言葉も知っていた(しかし普段の日本語はたいしたことない)。 でも「忍者と芸者は大名の城の中の使用人(忍者を倒さないと大名にたどり着けない)」と言っていたので、そのへんの知識は怪しい(笑)。
そして私にはエバンゲリオントークはできないのが残念だ(時代が違う、キン肉マンやドラゴンボールトークならさぞかし盛り上がったことであろう)。
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- July 22, 2009 11:21 AM
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シンガポールに長く居すぎる・・・のか?
出所(↓)はだいぶ前のモノみたいですが・・・
You know you've been in Japan too long when...
「外国人が"日本に長く居すぎてしまった"と思うとき」というアメリカ人がつくったジョークがだいぶ前ネットで話題になってたようです(火つけ役はたぶんらばQ)。
私が「そうそう、そうよね!」と納得したのを抜粋(カッコ内に私のコメント付き)。
- トラックがバックしてくるとき、"It's a Small World"が流れても驚かない
(そうそう、音楽が流れるトラック、フツーです。 信号の『通りゃんせ〜♪ 通りゃんせ〜♪』も普通。 『蒲田行進曲』は結構好き。 山手線の音楽集めた人もいます→山手線音楽館。 外国人はこの街で流れる電子音、すごーーく気になるようです)。
- 赤の反対は白である
(たしかに赤の反対は白だ・・・ アメリカ人に聞くと赤(= 共和党)の反対は青(= 民主党)と答えるんだろうか?)
- 「バーモントカレー」というコンセプトに驚かない
(御丁寧にハウスの広報室に電話した人がいる。 「創業者の浦上社長が、カレールーを開発中、リンゴとハチミツの健康法がバーモント州にあることを知って命名した」だそうだ・・・ 私はメガネの『パリ』ミキの『パリ』もずっと気になっている)
- 非日本人が電車で隣に座ると席を移動する。 差別してるわけじゃないけど、何するかわかんないし
(東京ではさすがにもうこういう人いないかなー? どうだろう?)
- タクシーとJRに27本コンビニ傘を寄付した後もまだ玄関に100本残っている
(傘は天下の回りもの)
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- July 21, 2009 10:17 AM
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ジャカルタのテロに思う
今朝ジャカルタのリッツ・カールトンとJWマリオットで爆弾テロがありました。 JWマリオットは夫の同僚が先週まで出張で泊まっていたホテルで、夫も時々出張で使います。
インドネシアは最近ユドヨノ大統領が選挙で再選を決め、政治が安定してきたのではないかと楽観的な空気が広がっていた矢先の出来事。 こんな形で無茶苦茶にされて一般のインドネシア人はさぞかし悔しいだろうなー 亡くなった方々のご冥福をお祈りします。
政情不安定な国は、選挙前は何が起こるかわからないほど危険な状態になるのです。
私が1月に南インドでのホリデーで行ったアラビア海の宝石、ラクシャディープ諸島(→『"20年前のモルジブ"』)。 ちょうどインド共和国記念日だったこの日、昼間のことしかブログには書いてませんが、夜7:00から開かれる村人たちのお祭りにも招かれたので、出かけようとしたときのこと。
私たちは歌い踊るお祭りだと誘われたのですが、実はインドは選挙を控えており、国民会議派(だったかインド人民党だったか)の政治集会が開かれる予定だったのです。
泊まっていたリゾートのマネージャーに「夜中、何千人のイスラム教徒の村人の中にキミたち外国人2人だけ。 ただでさえ興奮する政治集会、何が起こっても不思議はない。 キミたちは気が狂っているのか?」とものすごい勢いで怒られました。
政治が人々の日常生活に支障を与えるほど混乱する状況、その舞台となる選挙。
無知な外国人である私たちは何もわかっていませんでした。 他人にあんなに怒られたのは久しぶりですが、マネージャーには感謝してます。
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多民族共生の実験場
私は「民族紛争」に昔から非常に興味がありました。 大学の卒論では当時最も複雑な民族紛争と思われたユーゴスラビア内戦前の状況を分析したくらい。
興味がある理由は長くなるのでやめておきますが、当然のことながら新疆ウイグル自治区で先週起った暴動もずっとニュースを追っているのですが、やはり本当は何が起ったのか、なぜ起ったのか、まさに事件が起っている瞬間ってわからないものですねー ナシームも『ブラック・スワン』でさかんに「頭上で起っている戦争のことは誰もわからない」、そして歴史は「発生した事実を、後から振り返って、ある文脈で解釈すること」であり、常に後講釈による歪みや曲解を生むと言ってましたが、そうなんだと思います。
そして、多民族国家でありながら民族間の緊張はほとんどない国を造り上げたシンガポール政府を改めてすごいなー、と思います(「ほとんどない」であり、個人レベルでは偏見・敵意いろいろあるだろうとは思う)。
中国系住人が多かったシンガポールは1965年、マレー人優遇を進めるマレーシア(*1)から追い出されるように分離独立しました。 多民族融和が国家存亡の肝になることを認識したリー・クアンユーが行った政策のひとつが、民族別の居住エリアを作らせないこと(初代首相であり現Minister Mentorであるリー・クアンユーは非常に尊敬されており、彼の伝記本は今でも数多く書店に山積みにされています)。 具体的には国民に安価な住宅を供給することを目的に建設したHDB(公団、今はシンガポール人の8割以上が住む)に、民族ごと(中国系、インド系、マレー系)に(人口上の民族構成に従い)入居の割合上限が決められています。
*1・・・2週間前の6月30日、マレーシアが上場企業のブミプトラ権益(マレー人優遇政策)規定を撤廃しました。 極めて大きな出来事。
マレーシアナビ!:上場企業のブミプトラ権益規定を撤廃
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頑張れ、33歳市長!
世間は都議選の結果の方がホットな話題かもしれませんが、奈良で33歳の市長(仲川げん氏)が誕生しましたね!
私と同学年ではないか、全然知らない人だけど小学校どこだろー?(笑)
小学校の初めの3年間と中学3年の2学期と3学期しか奈良の学校に通っていないので、奈良には友達もほとんどいないのですが、今でも両親は住んでいるので、故郷は故郷。 変革が起きるのはいいことです。
最近密かにショックを受けていた統計があります。
三菱総合研究所:35歳の実態 ~35歳1万人調査より~
で判明した数々の数字。

今の30 - 34歳は世帯所得、男性(個人)の所得、ともに10年前に比べて、こんなに減っているのです、そして将来生活がよくなるという希望も持っていない。
他にも「35歳の女性が持っている子どもの数の平均は0.86人だが、理想の子どもの数は2人または3人と答える人が85.9%。 理想の子どもの数を持たない理由は経済的な不安」など、恐ろしい現実を表した数字がざくざくと・・・
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「果ての国」に生きる - 2
昨日の続き。
ブラック・スワン(= ほとんどありえない事象、誰も予想しなかった事象)が現れやすくなったこれからの時代の身の振り方を考えます。
昨日は1.家計の資産形成、しか書けなかったので、今日は他の側面も考えてみることにトライ。
2. 個人のキャリア
本書では「月並みの国」の住人と「果ての国」の住人の例を以下のようにあげています。
月並みの国・・・歯医者、コンサルタント、マッサージ師、など。 一定の時間で面倒を見られる患者やお客の数は限られるため、稼ぎが何倍にもなったりはしない。
果ての国・・・アイデア人間。 作家、起業家、など。 本を100冊売るのも、1,000万部売るのも、書くことにかける労力は変わらない。 うまくいけば(= 良いブラック・スワン)自由時間がたっぷり取れるが、「果ての国」の性質上、一握りの人間がすべてを得る(Winner takes all)。
『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』
ただ、この点については、キャッシュフロー・クワドラントのことを書いた頃から私の考えも変わり、自分の好きなことをするのが結局一番幸せなのかな、と思います。 結果、それがE(employee = 従業員)やS(self-employed = 自営業者)であっても、夫婦という単位や資産運用など別のところでリスク分散すればいいかと。
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- July 11, 2009 12:12 PM
- 2. ビジネス・キャリア | 4. 教養・知識 | 時事
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「果ての国」に生きる - 1
『ブラック・スワンとレバノン』で書いたとおり、『ブラック・スワン』を読み終わったので感想です。 久しぶりにビシビシと読み応えのある本でした。
ブラック・スワンとは以下のような特徴を持つ事象のこと。
一つは予測できないこと。
二つ目は非常に強いインパクトをもたらすこと。
そして三つ目は、いったん起きてしまうと、いかにもそれらしい説明がなされ、実際よりも偶然には見えなくなったり、最初からわかっていたような気にさせられたりすること。
例として、1987年のブラック・マンデー、1998年のロシア金融危機を緒とした米LTCMの破綻、2001年の9・11、そして2007年から始まったサブプライム問題を契機とした世界金融危機など(本書はサブプライム問題顕在化の数ヶ月前に発売されている)。
ブラック・スワンが起こる世界を説明する比喩が秀逸。
月並みの世界・・・ベル型カーブに従って分布し、特定の事象が単独で全体の大きな部分を占めることはない。 アウトライヤーは無視できるほどインパクトの小さいもの。
例:身長、体重、カロリー摂取。 100人の中にひとりだけすごく太った人がいても平均体重などの統計には微々たる影響。
果ての世界・・・データ1つが全体に圧倒的な影響を及ぼす。
例:財産、本の売上、社会的事件、都市の人口。 100人の中にビル・ゲイツのような大金持ちがいれば、あとの99人はいてもいなくても統計的には同じ。
そして、世界に衝撃を与え、予測不可能なリスクを与えるブラック・スワンは「果ての国」で起きる。
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- July 10, 2009 12:10 PM
- 3. マネー・ファイナンス | 4. 教養・知識 | 投資・資産運用 | 時事
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キャンペーン大国シンガポール
『さらに少子化を考える』エントリーを読んで、いつも記事を送ってくれるYさんが、また面白い記事を送ってくれました。
こちらでも書いたように、シンガポールは政府お墨付きのお見合いマッチングサイトや出会いイベントがあって、なかなか結婚しない若者を結婚させて子供を産んでもらおうと必死なのですが、なかなか効果が出ていません。
記事によると「(政府調査の結果)この国の独身者は結婚そのものに関心はある、ただ結婚するなら"ミスター(or ミス)・ライト"でなければ、との意識が強い」ことがわかったそうで、完璧な異性を待ち続けてチャンスを逃しているのでは?との懸念から「欠点こそ美しい!」キャンペーンが開始されたとのこと(CM見つけた方、教えてくださいCMはなかなか感動的)。
YouTube : Think Family - Funeral
ひぃー、お腹がよじれそう〜・・・ 勘弁して〜
そんなこと国に言われなくても自分のことくらい自分で面倒みるよ、って感じなんですが・・・
シンガポールは政府のキャンペーン大国です。
日本の駅や電車は広告だらけでこれはこれでしばらくぶりに見るとギョッとするのですが、シンガポールの場合、政府キャンペーンが始終流れてます。
最近はずっとこれですね、"Singapore Kindness Movement"という「人に親切にしましょう」というキャンペーンの一環で公共交通の乗り方を指南したもの。
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日本の魅力はデザインと品質
昨日書いたMONOCLEの編集長タイラー・ブリュレの特集をYouTubeで発見(日本語です!)。
世界の流行発信者であり、世界的な北欧デザインブームもつくり出した彼が今もっとも注目しているのが日本という話。
彼が語る「日本の魅力 = デザインと品質」には全面的に同感(「伝統と未来の共存」とも言っていてこちらも同感)。
特に番組では「ディテールや品質へのこだわりは素晴らしい」と訳されているけど、タイラーは"obsession with attention to details and delivering the quality"と言っている、本当に"obsession"(執着)と呼べるほどの細部へのこだわり、「神は細部に宿る」の精神はものすごい強みだと思います(もちろん国内市場の競争が熾烈という要因もあり『かゆくないのに掻いてクリームまで塗ってくれる国』になったりもする)。
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- July 8, 2009 11:21 AM
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ブラック・スワンとレバノン
久しぶりに、うなりながら読む本に出会いました、『銃・病原菌・鉄』以来かもしれない。
2007年以降の金融危機を予言したとして有名になったので、聞いたことある方は多いと思いますが、ナシーム・タレブ著『ブラック・スワン』(本をじっくり読めばわかりますが、著者は金融危機の予言はしていません)。 大ベストセラーとなった前の著作『Fooled by Randomness』
(日本語訳:『まぐれ』
)も良かったけど(ブログではこちらとこちらで紹介)、私は『ブラック・スワン』
の方が好きです。
この著者のキャラクターが強烈で本では彼のユーモアが炸裂しているのでプロフィールを引用。
ナシーム・ニコラス・タレブ
文芸評論家、実証主義者にして、非情のデリバティブ・トレーダー。 レバノンでギリシャ正教の一家に生まれる。 ウォートン・スクールMBA修了。博士号はパリ大学で取得。 トレーディングを行うかたわら、ニューヨーク大学クーラン数理科学研究所で7年にわたり確率論のリスク管理への応用を(客員教授の立場で)教えた。 現在はマサチューセッツ大学アマースト校で学長選任教授として不確実性科学を研究している。 前著『まぐれ』は世界30ヵ国語に翻訳されたベストセラーである。 主にニューヨーク在住。
まだ全部読み終わっていないので全体的な感想はまたの機会にして、今日は私が特に興味を持った著者の出身地レバノンについて。
「レバノンってどこ?」って人も多いと思いますが、私も留学中にレバノン人に出会うまでほとんど知りませんでした。 中東の一国で何やら複雑な歴史を持つ紛争地帯のイメージ。
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- July 6, 2009 11:45 AM
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さらに少子化を考える
ミクロでは余計なお世話な少子化ですが、マクロでは国の存亡を揺るがす社会問題。
先週のThe Economistの特集が高齢化で、非常によくまとまっていたので紹介。
The Economist : Suffer the little children
以前、『シンガポールの少子化対策 - 政府の嘆きが聞こえる・・・』というエントリーで、
日本、南欧 → 女性の社会進出が遅れている → 働く女性の子育て支援環境が未成熟 → 少子化が深刻
アメリカ、北欧 → 女性の社会進出進んでいる → 働く女性の子育て支援環境整っている → 出生率高い
みたいなイメージがあるのですが、
シンガポールや香港のように、女性の社会進出が進んでいる → 働く女性の子育て支援環境整っている → なのに、少子化が深刻
っていうパターンもあるんですな。
いったいなぜなのか?
と書いたまま放置していたので、それに答えることも試みます。
先進国の少子化の進捗状況がよく現れている右のグラフ。 1975-80年あたりを境に、
1. 少子化を食い止めリバウンドした(現在の出生率上位から)アメリカ、フランス、イギリス
2. 少子化が続き出生率1.4以下のイタリア、ドイツ、日本
に分かれているのに気づきます。
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- July 4, 2009 6:44 PM
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何を思えばいいんだろう?
こういう話に出会ったときは、いつもイエローモンキーのJAMの歌詞が頭の中をぐるぐる回る(こちらから懐かしのJAMのライブビデオ見れます)。
僕は何を思えばいいんだろう
僕は何て言えばいいんだろう
このブログでは単なるニュースのコピペではなく、「何か思って」から書くことにしているので、1週間ほど何を思えばいいのか考えていたのですが、1週間経ってもJAMの歌詞が頭で流れるだけなので、そのまま書くことにしました。
Emannuel Jalという人をご存知ですか?
彼のオフィシャルウェブサイトやインタビューから経歴を紹介。

1980年頃(彼も周りの子供と同じく自分の正確な生まれた年を知らない)、戦乱の最中のスーダンで生まれる。 1987年、6歳か7歳の頃、家族から連れ去られ、血で血を塗るスーダン内戦の反政府軍の少年兵になる。 村は焼かれ、父親も反政府軍に加わり、母親は殺される。 後の家族も行方はわからない。 5年間、少年兵として自分の身長より大きいAK-47ライフルを構え戦線で戦う。
13歳のとき、反政府軍の分裂に伴い400人の仲間と軍を離れる。 何ヶ月もさまよい、その間ほとんどの仲間が飢餓や野生動物に襲われ命を落とす。 400人中彼と共に生き残ったのは11人。 餓死寸前で、イギリス人の援助ワーカーEmma McCuneに助けられ、Emmaの養子としてナイロビに移り住む。
しかし、その第2の母Emmaも数ヵ月後に交通事故で命を落とす。 失意のどん底から立ち上がり、生きていくために、Emmanuelは歌を歌うようになる。 2005年に出したデビューアルバム"Gua"(彼の母語で「平和」の意)はケニアでNo.1ヒットとなる。
その後ネルソン・マンデラの90歳誕生日を祝うコンサートで歌うなど、世界中に音楽活動の場を広げる。
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オンライン時代の語学講座
『日本語を学ぶ人たち』に書いたように、我が家では夫が引き続き日本語学習に励んでおります(12月の日本語能力試験(略称:JLPT)2級合格は「漢字1,000文字」が全く追いつかず、あっさり断念したみたいですが)。
最近、週1回の日本語教室でのマンツーマンレッスンから、週3回のオンラインレッスンに切り替えたのですが、このオンラインレッスンが非常にいいらしく絶賛しています(香港人の奥さんがいるRくんに教えてもらいました。 ありがとう!!)
私が英語やフランス語を勉強していた頃はオンラインレッスンなんて存在しなかったので、オンラインで語学を勉強したことがないのですが、こんなに絶賛されるオンラインレッスンとはどんな工夫がされているのか聞いてみました。
今、巷には英語のオンラインレッスンも溢れていますので、選ぶ際の参考にしてください!
そのクラスとはこちら→Japanese Online Institute。
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アジア人はなぜ数学ができるのか
もはや世界的にアジア系の子どもの理数系学力が高いことはコンセンサスになっていると思います。
参考までに、2007年国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2007)の数学(14歳)のランキング。
1. 台湾
2. 韓国
3. シンガポール
4. 香港
5. 日本
国際学習到達度調査(PISA2006)の数学的リテラシー(15歳)のランキング。
1. 台湾
2. フィンランド
3. 香港
4. 韓国
5. オランダ
- 以前書いた『移民の子どもの教育』にも中国人移民の子どもは移住先の国を問わず理数系の成績がよいことを示す結果が出ている
- 渡辺千賀さんブログの『カッコウの巣の小学校』によるとカリフォルニア州で一番学力が高い学校の生徒は90%がアジア人である
など、他にも例は枚挙に暇がありません。
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- June 27, 2009 1:02 PM
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安らかに、マイケル。
朝からYouTubeでマイケル・ジャクソンのミュージック・ビデオを聞いています。
80年代に大ヒットを連発したマイケルですが、80年代はザ・ベスト・テンで光GENJIとか観ていた私は、リアルタイムで熱狂したことはないです。 それでも、『スリラー』、『BAD』など有名曲はもちろん全部知ってるし、クラスの男の子がムーンウォークをマネしていたのも覚えている。
英米メディアは朝からずっとトップニュース扱いで、BBCはWebsiteでずっと生放送やってます。 「ダイアナ妃の死以来のショック」とか言っているコメンテーターもいるし。
Twitterではニュースが駆け巡ると同時につぶやきの30%がマイケルへの追悼メッセージになったそうですが(→"Michael Jackson Dies : Twitter Tributes Now 30% of Tweets")、私の周りでは瞬間的にほとんど全てのつぶやきやFacebookがマイケル・ジャクソンにまつわる思い出でした。
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無知な外国人の赤っ恥
今週月曜に、Toastmastersで3回目のスピーチを行いました(Toastmastersについてはコチラやコチラをどうぞ)。
3回目のスピーチの目的は"Get to the point"(核心をつく)。
私の行っているクラブは、国籍も職種もバラエティ豊かで、皆が共通に理解するトピックを選ぶのが難しいのです。 最近、環境保護系のトピックを話す人が多くて、内容かぶっててつまんないな、と思っていたので、皆の興味をそそり、なおかつcontroversialな(論争を呼ぶ)トピックにしようと思って、普段から思っていたことを話すことにしました。
タイトルは"Uniquely Singapore"(シンガポール政府観光局の標語を皮肉っている→参考:『また来たくなる、日本』)
普段思っていたことというのは、こちらのエントリーに書いた下記のようなこと。
私がもっともシンガポールの気にいらないところは、どこを見渡しても似たようなコンドミニアム、ショッピングモールが何十と立ち並び、沖にはカジノリゾート・・・ 全くcharacter(日本語では個性、特徴?)がないところ。
古都出身で古い街並みをこよなく愛する人間にとっては、薄っぺらく見えてしまいます。
そこで私たちはシンガポールの歴史的建造物であるショップハウス(1Fが店舗、2Fが住居)を改装したアパートに住んでいます。 対して、シンガポール人が好むのは(ほとんどのシンガポール人は公団に住んでいるので「憧れる」が正しいか)、プール・ジム付きの施設が整ったコンドミニアム。
「ショップハウスに住んでいる」と言うと相手がシンガポール人か外国人かによって反応は真っ二つに分かれます。 シンガポール人は無言、「(心の中で)へー、そんなとこ住めるんだー」という反応。 外国人は「うらやましい!!!」と羨望の眼差し。
シンガポール人には「町家を改装した住居に住んでいる物好きガイジン」くらいに見られています、たぶん。
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幸せって何だろう?
私は本屋をぶらぶらするのが大好きなのですが、昨日ぶらぶらしていると、どこかで聞いたことがあるフレーズがタイトルになっている本が・・・"Dance with Chance"。
どこだっけなー?と思いながら本を開いてみると、著者に見覚えあり。
去年行ったINSEAD卒業生対象のイベント"Meeting in Asia 2008"で語ったINSEADの統計学教授3人が著者で、そのプレゼンのタイトルが"Dance with Chance"でした。 同名の本『Dance With Chance』が先月出版されたよう(専用Websiteまでできていた)。
去年のプレゼンは面白く、ざっくり以下のような内容でしたが(→『INSEAD誘致失敗で失ったもの』)、
「昨今の金融危機で露呈されたように、人間は自らの力を過信し実際以上に現実をコントロールできると思いがちである。 この"コントロールできるという幻想"がさまざまな局面で「幻想」に過ぎないことを示し(例:5年後のダウ・ジョーンズ予想)、コントロール不能な現実が多くあることを自覚することによって、自分の人生を取り戻そう」というもの。
プレゼンに出てきた幾多の例はそのままに(*1)、本の後半ではさらに「では、自分の人生を取り戻すにはどうすればよいのか?」というところまで踏み込んでいます。
*1・・・現実を"コントロールできるという幻想"の例で私が好きなのが、「911後、航空旅客は急減し車に切り替える人が急増したが、航空事故の死亡者数は自動車事故の死亡者数よりはるかに少ない(2002年と2003年は米国での航空事故死亡者数ゼロ)。 「車のハンドルを握れば自分が生死をコントロールできる」と思うのは幻想である」、というもの。
私はこれが大きな理由で日常生活では車に乗らなくて済むところに住もうと決めています。 Not worth the risk...
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- June 19, 2009 3:08 PM
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オープン・イノベーション時代の企業のあり方
先月、『北海道ベンチャーキャピタル』というエントリーを書いたところ、代表の松田さんは、3月に東京でお会いした外村さんのお知り合いということで、メールで松田さんに紹介して頂きました。
いやー、ブログに書いてみるもんですね。 外村さん、ありがとうございます!
今日はその北海道ベンチャーキャピタルの松田さんから「オープンイノベーションのためのベンチャー投資」というレポートを教えて頂いたので紹介。
「オープンイノベーション」は社内のアイデアに頼るだけでなく、社外のアイデアをも上手く使い、企業の境界線を越えて、研究開発や事業化を進めることで、新たなマーケットを創出するということである(『HVCビジネスレポート:オープン・イノベーションへの期待』より)。
アメリカやヨーロッパは、過去20年、オープン・イノベーションを進めたが故に、大企業の競争力は増し、ベンチャーにとっても大学にとっても活性化の源泉となっているそうです、三方Win-Win(右図はオープン・イノベーションによる研究開発のイメージ図)。 一方、日本は内製化にこだわり、外の新しい技術に重点を置いてこなかった、と。
私が驚いたのはHVCレポート『欧米企業のオープン・イノベーションへの取組』にあった独化学品大手BASFや米製薬大手Merckの例。 研究開発が生命線の製薬業界、最近また大型買収が続き再編の動きが加速していますが、Merckは外部の技術を取り入れることにも非常にどん欲です。
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- June 18, 2009 10:07 AM
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草食男子とブラ男、世界へ(?)

昨日、Facebookトップページで「やけに草なぎくんの顔が目につくなー、また何かやったか?」と思っていたら、友達(フランス人)から記事が転送されてきました。
英Independent紙の「日本の若者が草食化している」という、今話題の(?)草食男子の記事です(それが上のようにFacebook上で話題になっていた、草なぎくんはメイクして授賞式に登場した、と写真付きで紹介)。
The Independent : Japan's Generation XX
日経ビジネスオンラインの深澤真紀さん(「草食男子」の名づけ親)のコラムは楽しく読んでいるので、だいぶ前からその存在やネーミングは知ってましたが(由来となったコラム→『U35男子マーケティング図鑑 第5回 草食男子』)、個人的にはあまり興味がなかった・・・
ただ以前、『新日本論の必要性』というエントリーに、
外国にいると日本の情報は経済と政治に偏っています。 これは東京にいる各国メディアの特派員発で、彼らはそれがお仕事。
アニメやJ-POPなどポップカルチャーは日本の情報というより普遍的な若者カルチャーとして、別のルートから広がっています(多くは海賊版や動画サイト)。
滅多に情報が入ってこないのが社会情勢の変化。 これは書く人がいないんでしょう(映画であれば『TOKYO!』でポン・ジュノ監督が引きこもりを描いていました)。
と書きましたが、英Independent紙の記事では、社会情勢の変化が若者のマインドにも変化を与えた背景が説明されていて、途中まで「ふんふん」と読んでいました。
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企業の競争相手が個人になる時代
書かれてからだいぶ日が経ってしまったのですが、ズキューン!ときた記事。
シリコンバレー在住の江島健太郎さんという方が書いた『LingrとRejawサービス終了のお知らせ』というCNETブログ。
失礼ながら江島さんのこともLingrもRejawも何も知らなかったし、今も知らないけれど、3年間育ててきたサービスを終了し会社を解散することになった原因をまだ混乱の最中にいるであろう当事者が冷静に分析しパブリックにするという、あまり見かけない内容。
その謙虚で冷静な態度にも感銘を受けたのですが、それ以上にズキューン!ときたのが今回の敗因分析の以下の箇所。
私が得た教訓は「究極の少数精鋭はひとり」「プロパー指向という贅沢は軌道に乗ってから」といったあたりです。(中略)
この分野では「企業の競争相手が個人になる時代は目の前まで来ている」ということです。 スタートアップ企業を作って数名で作るのと、一人の個人が副業で立ち上げるのとでは、最終的に出てくるモノの差がだんだんなくなってきており、単に「かかるコストだけが100倍違う」ということになりかねない、と思うのです。
もちろん『フラット化する世界』
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- June 12, 2009 11:28 AM
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チャイナ・ドリーム
彼女との待ち合わせ時間の30分前、待ち合わせ場所のスタバの奥の静かな席に座り、事前に送付されたアプリケーション(受験申請書類)に目を通していました。
その日はINSEAD受験生のインタビュー(面接)を行う日。
私は中国北部の農村に生まれた。 村では子供は高校に行かず、親の農作業を手伝うのが普通だった。 私の両親は教育に理解があり、私を高校まで行かせてくれたが、大学に行かせる家計の余裕はなかった。
高校卒業後、私は地元の専門学校に通い始めたが、大学進学をあきらめきれず、シンガポール政府の奨学金に申請したら合格通知がきた。 必死で英語の勉強をした私は1年後、シンガポール国立大学に入学した。
学費は奨学金で賄えたが生活費は自分で稼がなければならなかった。 昼は大学に行き、夜はバイトをして自分の生活費と親への仕送りにした。 私の仕送りのおかげで弟は大学に入ることができた。
大学卒業後(コンピューター・サイエンス専攻)は大学院(修士課程)に進もうと思っていたが、ちょうど起こったアジア通貨危機の影響でその年に大学院奨学金を受けられる成績水準が引き上げられた。 生活のためバイトをしなければならなかった私は、奨学金の申請資格である成績にわずかに足らなかった。
大学卒業後はシンガポールの企業でエンジニアとして働き始めた。 夜間の大学院に通うため、必死でお金を貯め、オペレーション・マネジメントの修士号を取得した。 学位を活かして、純粋なエンジニアからマネジメントとエンジニアの中間のポジションへ転職した。
シンガポールの企業で7年間働き、奨学金の義務を果たした今、INSEADでMBAを取り、コンサルタントへのキャリア・チェンジをはかりたい。
読んでるうちにじわーっと涙が出てきた私。
おいおい、人の受験エッセイ読んで泣いてどうする・・・
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歴史を変えるスピーチ
ブログに書くのが遅くなりましたが、6月4日にカイロ大学で行われたオバマ大統領のスピーチは感激しました。 去年11月5日の大統領選勝利宣言が『歴史に残るスピーチ』ならこっちは『歴史を変えるスピーチ』だろうなー
55分という長いスピーチで、大統領選勝利宣言のように派手さはないので、しっかり座ってじっくり聞く必要がありますが、一語一語噛みしめて聞くと良さが伝わってきます。 私はホワイトハウスのサイトで、ながら作業をしながら聞き始めたのですが、途中で目が(耳が)離せなくなり画面を凝視しながら聴いていました。
中東の苦悩を肌身で感じてない私でもじんわり涙が出てきちゃったんだから、中東のアラブ人が熱狂したのはわかる。
YouTubeにもありますが、BBCのフルバージョンのリンクを貼っておきます。
BBC : Obama's Middle East speech in full
こちらがテキスト全文(BBCの解説付き)。
BBC : Obama speech: An analysis
アメリカとイスラムの関係(すでにイスラムはアメリカ社会の一部)、イスラエル問題、9/11、イスラムの女性差別、etc・・・こんなに複雑に絡み合い広範に渡る問題を、「一朝夜に解決できるという理想は抱いていない」ことを認めながら率直に語る人を見たことがない。
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日本のベンチャーよ、世界を目指そう
渡辺千賀さんに続いて(→こちら)、梅田望夫さんまで「あー、言っちゃったー」です。
残念に思っていることはあって。 英語圏のネット空間と日本語圏のネット空間がずいぶん違う物になっちゃったなと。
日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編) (1/3)
日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編) (2/3)
日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編) (3/3)
IT Mediaのこの記事、読んだ瞬間、「また炎上するだろうなー」と思っていたら案の定ネット上でバッシングされている模様。 池田信夫さんも取りあげてました(→『梅田望夫氏の開き直り』)
気になったので梅田さんの記事で触れられていた『ウェブはバカと暇人のもの』を斜め読みしてしまった。 普通に読み物としては面白かったです(ブログをやっている身としては「ブログは一般人のどうでもいい日常」にドキッとした、笑)。
私自身は英語圏のネット空間も日本語圏のネット空間も必要と適正に応じて使い分けていて「物は使いよう」「ネットはあくまで道具」だし、ブログでいいことたくさんあるので「バカと暇人のもの」とはあんまり思っていないのですが、反応を見ていると、梅田さんが言わんとしているところと全然違うところに反応している人が多いことに気づきました。
「日本発でいいものができないってのか?!」
という趣旨で、ちょっと前の「日本はダメだ論」にすり替えられてしまっているものが多いような。
梅田さんの真意については海部未知さんの感覚が近いです(↓)。
Tech Mom from Silicon Valley:梅田氏と「アテネの学堂」
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- June 5, 2009 10:24 AM
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ルール作り上手なフランス - 2
昨日の話、「フランスって国はルール作りが上手だなー」の続きです。
この理由は私はフランスは基本的にエンジニアが作っている国だからだと思います。
より正確に言うと理工系の教育を受けたエリートが作っている国。
フランスは超学歴社会で、グランゼコールと呼ばれるエリート養成機関出身者がフランス社会上層部を占めます。
Wikipedia : グランゼコール
なかでも理工系のグランゼコールのうちPolytechniqueと呼ばれる有名校出身者が出世し、ゴーンさんもPolytechnique出身。
フランスの上位200社の大企業では、社長の50%はENA(国立行政大学校)とPolytechnique(国立理工科大学校)の出身者である(日仏経済情報:『台頭する新たな産業エリート群像』より)。
なんだそうです。
話はちょっとズレますが、どういうバックグラウンドを持つ人が社会を作っているか、という点からいろいろな国を見ると興味深く、ちょっと前のThe Economistに国のトップ(大統領、首相、総主席etc.)のバックグラウンドは国によって大きく異なる、という記事がありました。
The Economist : There was a lawyer, an engineer and a politician...
右のグラフにフランスは載っていませんが、フランスはENA(国立行政大学校)というエリート養成機関出身者が大統領・首相になるケースが多くサルコジは例外。
アメリカは法曹界出身者が非常に多いのは何でだろう?(オバマも弁護士出身)とか、いろいろ考えさせられて面白いのでぜひ原文でどうぞ。
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5年目の同窓会
先ほどフランスから帰ってきました。
初夏のフランスはベストシーズンで周りにつられてさんさんと降り注ぐ太陽の光を浴びていて気がついたらすっかり焼けてしまいました。 赤道直下のシンガポールではこんなことしないんですが・・・ 太陽のありがたみが違うんだな、質まで違う気がする。
今回は出発前のこちらやこちらに書いたようにINSEAD卒業5周年の同窓会+プロヴァンス地方ドライブ旅行。
まずは同窓会の話を。
HBS(ハーバードビジネススクール)で伝統である学期最後の授業で教授が生徒に送るメッセージを集めた『ハーバードからの贈り物』という本にあった、
自分の実績と収入を、自分自身の目標や成功の基準ではなく、同級生の実績や収入と比較することになるのだ。
から「同窓会には行くな」という教授からのメッセージに考えさせられた話を『MBAの同窓会』というエントリーに書きました。
そのことを再び書いたエントリー『友人の昇進』に、渡辺千賀さんからStanford MBAでは
意外に「そんなにはうまくいってないひと」「ふつうなひと」の方が出席しがちな気がします。 とっても成功している人(個人資産二桁million $以上って感じかな?)はまず来ません。
とコメントをもらったので、同窓会で繰り広げられる人間模様にますます注目していました。
結果は、、、
「他人と比べる」ような雰囲気は皆無でした。
全くなし、誰も仕事の話なんてしていない、ゼロ。
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- June 1, 2009 9:47 PM
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