『Blastbeat - 高校生の音楽ビジネスプロジェクト』で紹介した音楽を通した社会起業プロジェクトBlastbeatのファウンダーであるRobertに会ってきました。 ブラストビートはNPOとして日本でも活動しています。
・・・とはいってもNPOの話ではなく、私たちが今度引っ越す地域にRobertが住んでいるので、そこの学校事情を聞かせて欲しいと会いに行ったのでした。 以前こちらに書いたように、ロンドンのファミリー世帯は「学校」が住む場所を決める最重要ポイントです。 小学校(Primary School)は4歳から始まるので、息子が1歳になったばかりの私たちも「良い」小学校のキャッチメントエリアに入れるように調査していました。
年齢から推測して当然中高生の子どもがいるだろうと思っていたRobert、未婚で子どもはいなかったのですが(すごい思い込みですね、私)、ある地域の学校事情なんかよりも、はるかにいい話が聞けました。
イギリスにも全国高校ランキングのようなものがあり、「良い」高校(Secondary School)は私立高校(Independent School)と選抜試験で成績の良い生徒だけが入学できる公立高校(Grammer School)が独占しています。
FT.com : Secondary Schools 2011
小学校(Primary School)は評判の良い学校に入るにはかなり近くに住む必要があり、治安や学校の良し悪しと住宅価格は密接に連動しています。 当然、貧困家庭の子どもは良い学校に行けずドラッグ・暴力・アルコールなどの問題に巻き込まれやすく、社会的流動性(Social mobility)が少なくなるとイギリスの社会問題になっています。
Robertはこの状況を、
時代は変わっているのに教育システムはヴィクトリア時代につくられた時代遅れのものを引きずっている。 50%の子どもが人生の目的を見失い無気力になる教育システムなんておかしい。
将来どんな会社が出てくるかなんて誰にもわからない世界、子どもたちに音楽を通じた起業経験をさせることによって子どもが再び活き活きと生きられるようにすれば世界が変わる。
中高生向けで始まったBlastbeatですが、小学校でも始まりました。 中高生のように全国音楽コンテストはありませんが、小学生が自分たちで音楽イベントを企画・運営するのです。
Blastbeatプログラムを行った小学校にいたのが11歳のKamahl。
ロンドン南部の郊外に母親と住むKamahl、父親はKamahlと母親を捨てて出ていってしまい、新しい家族と住んでいるためKamahlには会いたがらない・・・幼な心は傷つきKamahlは父親を憎んでいました。 決して「良い」とは言えない地域に住み、この家庭環境。
ところがKamahlはBlastbeatを通して、小さい頃から大好きだった歌う楽しさに目覚めます。 小さな蕾が開花し、小さなライブハウスでライブも成功、彼のCDデビューに興味を示すレコード会社も現れました。
私と会った次のアポでKamahlと会う予定だったRobert、「ジャケット買ってあげるって約束したんだよ」と嬉しそうに語る彼の表情は、まさに子どものことを話す親の表情。 自分の子どもはいなくても数千人・数万人の子どもがいるんだろうなー
子どもを育てることは未来をつくること。
自分の子どものことだけ考えていた私、はっとした話でした。
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on
- April 14, 2011 10:14 PM
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