私が子育てによる睡眠不足でふらふらになっていた頃、さっとネット上で見かけたのをまだ覚えてました。 遅くなったけど、読めてよかった! HBS(ハーバードビジネススクール)のクリステンセン教授が行った(おそらく最後の)授業。
ビジネス書の古典『イノベーションのジレンマ』の著者でこのブログでは『次の破壊的イノベーションは何だ?』や『破壊的イノベーター国家』で紹介しています。
彼は現在、癌で闘病中です(→近況は彼自身が自分のサイトでアップしています)。 HBSでは学生に向けて彼の人生観を語る授業があったそうで、聴講できたラッキーな現役生たちがブログに内容をアップしています(↓)。
『莉恵の地球儀ブログ:生きるということ』
『Built to Last : ハーバード留学記 : クリステンセン教授の特別授業〜幸せとは』
私は彼自身の言葉で全文を読みたかったので見つけました。 Harvard Business Reviewで"How Will You Measure Your Life?"と題して全内容が発行されています、かなりの数のダウンロードがあったようです(Harvard Business Reviewサイトからのダウンロードは有料ですが、ファイル形式をPDFで指定して、記事名で検索すると出てきます)。
次の3つの質問に答えよう、という内容。
1. How can I be sure that I'll be happy in my career?(どうやったら必ず幸せなキャリアを歩めるのか?)
2. How can I be sure that my relationships with my spouse and my family become an enduring source of happiness?(どうやったら家族関係が絶え間ない幸せの泉であり続けられるのか?)
3. How can I be sure I'll stay out of jail?(どうやったら刑務所に一度も入らずに済むのか?)
クリステンセン教授は15年間毎日、夜の1時間を人生の意味・目的を探し出す時間に当ててきたそうです。 以下、心にとまったエッセンス。
すべての企業と同じように人が持つリソース(時間・エネルギー・才能)は限られているので、適切に配分することが何よりも重要。
人は目の前に時間がある時はつい「見える結果」が出るものに力を注いでしまう。 特にビジネススクール学生のように成果を出すことが大好きな人に、キャリアは短期間で昇進や昇給などで評価を得られる。 一方、家族関係に時間とエネルギーを注ぐことはもっと気長なものである。 子どもは20年経たないと「いい子に育てた」と言えないし、毎日の生活の中で妻との会話をおざなりにするのは容易い。 他者より抜きん出ようと頑張る人にはキャリアに過大投資し、家族に過小投資する傾向がある、例え家族との息長く親密な関係が絶え間ない幸せな泉であったとしてもだ。
企業と同じように家族にもカルチャーがある。 親が小さい頃から子どもを従わせるために"power tools"(強制力・脅し・罰etc.)を使っておりティーンエージャーになってから"power tools"がもう利かなくなってしまった、と気づいても遅い。 家族のカルチャーは一朝一夕に築かれたものではないからだ。
去年、癌の告知をされ私の人生が計画していたよりも早く終わってしまうという可能性を突き付けられたが、私はこの経験によって重要な見識を得た。 私の今までの研究成果を利用して多くの企業が莫大な利益をあげ、私は世界に大きな影響を与えたことを知っている。 しかし、病に直面したとき、その影響がいかに今の私にとって重要でないかを知ったことは興味深かった。 神が私の人生を測る計測器は、"It's not the dollars but the individual people whose lives I've touched."
以前、『新年明けましたが・・・』でご紹介した 『モリー先生との火曜日』のモリー先生もそうだし、『最後の授業 ぼくの命があるうちに』
がベストセラーになったカーネギーメロン大学のランディ・パウシュ教授もそうですが、死の淵にあってなお、こんなにも多くのことを私たちに教えてくれるクリステンセン教授に敬意を表します。
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- November 25, 2010 12:22 PM
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