知ってたけれど、ロンドンは移民が多い。
なお、ここでは移民2世はすでに完璧なブリティッシュ・イングリッシュを話し、イギリス人というアイデンティティーを持っていることが多いので(『私はアジア人 - その他』に出てくるカリブ系黒人、インド系などの多くはそうである)、自らイギリスにやってきた移民1世を指すこととします。
シンガポールにいた頃、キルギスタン人とミャンマー人と知り合ったことがありました。 人口1,300万人のアジアの大都市東京に何年いても普通に暮らしていてキルギスタン人、ミャンマー人と出会うことなぞなかったので、「さすがアジア中から人が集まるシンガポール!」とミーハーにも(?)感嘆したものです。
シンガポールにアジア中から人が集まる一方、ロンドンではヨーロッパ中から人が集まっています。 特に飲食業・小売・サービス業は多いですねー(というのはどこの国でも同じだと思いますが)。
まだ来て1ヵ月ですが、今まで出会ったことのない国の出身者の話をメモがてら。
1. コソボ人タクシー運転手
かなり英語もブリティッシュ・イングリッシュっぽくなっていたこの運転手、イギリスに来て18年というコソボ人でした。
18年前と言えば、1992年。 1991年にスロベニアとクロアチア両共和国が独立してユーゴ内戦が始まり、1992年にはセルビアとモンテネグロが新ユーゴとして独立し、ボスニア・ヘルチェゴビナ紛争が始まっているので、まさに内戦の最中、亡命してきたのでしょうか?(あまり細かいことは、聞いたら悪いかな、と思い聞けませんでしたが)
興味深かったのは、はじめ彼が「"東ヨーロッパ"と呼んで一緒くたにされてる国のひとつだよ。 ギリシャなんか多くの"東ヨーロッパ"諸国より東にあるのに、西ヨーロッパなんだ・・・」とぶつくさ言っていたこと。 たしかに地図を見ると多くの"東ヨーロッパ"諸国は地理的にはギリシャより西に位置しています。 「西欧」「東欧」というのは地理的な位置関係を指しているのではなく、資本主義圏と共産主義圏というイデオロギーの違いで分かれていたときに便宜上使っていた言葉がそのまま使われているのでしょう。
2004年、EUが東方拡大した際、新加盟国のうち旧東欧諸国(チェコ・エストニア・ハンガリー・ラトビア・リトアニア・ポーランド・スロベキア・スロベニア)からイギリスに大量に移民が流入しました。 そのため、イギリスでは"East European"というとき、「EU拡大で大量に流入した低賃金移民」という意味が暗にあるんだろうなあ、と想像します。
2. クルド人理容師
夫が初めて行った理容院の理髪師がクルド人だったそう。 いまだクルド人の国家はないので、正式な国としてはイラクにあたるそうです。 彼も難民でしょうか?
夫は「どこから来たか当ててみて」と言われたので、「イタリア人? イスラエル人? レバノン人?・・・」と必死であのエリアで答えようとしたらしいのですが、全部当たらず(当たり前ですわな・・・)、中東の国はどの国を言っても「あんなひどい国じゃない!」と憤慨していたそうです。 周り全部敵なんでしょうか・・・?
上記2人の話を聞いて複雑だなーと思ったのは、コソボもクルドも正式な国家ではないのに彼らのアイデンティティーは「コソボ人」であり「クルド人」なんですね(コソボは2008年にセルビアから独立宣言していますが、国際的な国家承認はあまり進んでいません)。
東京新聞:進まぬ国家承認 経済、民族対立も深刻 コソボ独立2年
「日本人」「オーストラリア人」と躊躇することなく言えるアイデンティティーを持ってる私たちってラッキーなのかなー?と思ったり。
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on
- February 19, 2010 8:07 PM
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