グローバライゼーションなどと言われ、人の往来が増え、大都市には多国籍・多文化・多人種がこれまでにないほど集まるようになっているのに、逆にその内部では似た者同士はますます集っているのだなあ、というお話。
先週書いたように(→『家探しでわかる都市政策』)治安のいい場所と悪い場所がパッチワーク状に混じっているロンドン。 実際、南ロンドンを走る345番バスに乗り、ロンドンで危険な地域と真っ先に名前があがるエリア(黒人率80%)から緑が広がるヤング・ファミリーのエリア(白人率90%)のにガラッと変わるのを見たのですが(この2つのエリアの距離1.2km)、もっと便利なツールを発見。
UpMyStreet
サイト上に、住所の郵便番号を入れるとエリアに関する情報が見ることができるものですが、そこの住民プロファイルが「そこまで言うか?!」って感じ。 私たちの引っ越し先(上記のうち「緑が広がるヤング・ファミリーのエリア」)の住民プロファイルを要約してみると・・・
フラットに住む若い裕福なプロフェッショナル。
都市部で25 - 29歳の年齢層が一番多く、ハイスキルでキャリアを駆け上がり高給を得ている。 よく働く結果として余暇を効率的に使う。 食料品をオンラインで買いホーム・デリバリーをしたり、オンライン・ショッピングをする人の率は平均の2倍以上。
読書量が多く、アート・音楽・演劇・映画など幅広い趣味を持ち、定期的に外食もする。 海外旅行が大好きで、冬山から夏のビーチ、週末旅行から長期旅行まであらゆるタイプの旅行を楽しむ。
時事問題は細かく追っており、職場へ行く途中で読む新聞はFinancial Times、The Guardian、Independentである。
(New ACORN Classification Mapのタイプ16)
食料品のホーム・デリバリーしてFT読んで海外旅行する、って私たちに当てはまりすぎで笑ってしまいます。
そしてお隣の地域(上記の「危険な地域と真っ先に名前があがるエリア」)はこんな感じ。
密集したフラットに住む多民族エリア、ほぼロンドンにしか存在しない。
若い多民族のファミリーが住みシングル・ペアレントも多い。 1/4がカリビアン、10%がバングラデシュ人であり、フラットをシェアする学生も多い。
1ベッドルームか2ベッドルームのカウンシル・フラットが多く、1軒に住む子供の数が多いためイギリスで最も狭いフラットに人が密集したエリア。
失業率は高く(就学前の子供を抱えるシングル・ペアレントが多い)、働いている人は小売業につくか高いスキルを要しない職業についている。
低収入と都市部に住んでいることにより、車を持っている人は少なく公共交通を使う。 お金は主に子供に使われ、宗教が社会の重要な役割を果たす。
(New ACORN Classification Mapのタイプ56)
アメリカやブラジル他世界各地では富裕層が貧困層を入れないためのゲーテッドコミュニティが増加しているそうですし、日本でも増えているという記事を読みました(→Business Media 誠:要塞都市は何から身を守り、何を守ろうとしているのか )。
が、堀で囲わなくても小さなエリアでのコミュニティ化というのはどんどん進んでいるのかも。 なお、堀で囲わずに貧困層を入れない方法はもちろん「高い家賃」で自発的に排除されます。
イギリスの公立小学校は校区がなく、家から学校までの距離が近い生徒から順に入学許可するため、評判がいい学校の周りの家賃は高騰するのだそうです(これはシンガポールも同じ)。 私立だけじゃなく公教育もお金で買う時代なのですなあ、おそろしい・・・
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- December 10, 2009 11:40 AM
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