最近、気に入ったニュース。
asahi.com : フランスのサルコジ大統領、国内総生産(GDP)の項目に幸福度や休暇の長さなどを加える、GDP算出方法の大幅変更を各国に要請。
FT : France to count happiness in GDP
こういうこと言い出すからフランスって好き(笑)。 こういう存在がいてくれないと世界はつまんないですもんね。
一国内で生み出される財やサービスの額だけではなく、国民が受けられるヘルスケアや福祉、長期休暇など生活の質や経済の持続的成長性・天然資源の有無などを盛り込んで、GDPの算出方法を大幅に変更しよう、という呼びかけ。 新たな算出方法を採用すると、フランス(1人あたりGDP : USD33,200、世界39位)とアメリカ(USD46,900、世界10位)のGDPのギャップが大幅に縮まるのだそう。
CIA World Factbook : GDP - per capita (PPP) - 2008 est.
ブータンのように独自の指標を設定したり(→『Crowded & Discovered』)、GDP以外の新たな指標を設けようと呼びかけるのが普通のアプローチのような気がしますが、GDP算出方法自体を変えようと世界に提案するところがフランスらしい。
世界標準のルール作り上手なフランスなので(→『ルール作り上手なフランス - 2』)、意外に本当に変更されたりして(?!)。
ところで、サルコジ大統領の提案は突拍子のないものでもなんでもなく、現在、国の経済力を計るのに最もよく用いられるGDP(国内総生産)が正しく国民の福利・幸福を表していないことは何十年にも渡り指摘されてきました。
例えば、次のような現象はすべてGDPを押し上げる要因になります。
- 刑務所の囚人の数が多い(刑務所を維持・運営する支出が多い)
- 訴訟が多い(巨額の弁護士費用がかかる)
- 車社会である(ガソリン消費量が多い)
- 産油国である
- 肥満に起因する医療費が多い
- 公的医療がなく、民間の医療費・保険支出が多い
- etc....
こうやってあげると、すべてある国を指しているような気がしてきますが・・・(笑)
そして、次のような現象はGDPを押し下げる要因になります。
- 家・インテリアをDIYする人が多い(住宅・リフォーム支出が減る)
- 公教育が行き届いており、教育費支出が少ない
- 食料を自給自足する人が多い
- バカンスは友人同士で家を交換することが多い
確かに1人あたりGDPが高い = 豊かな社会、とは言いがたい。
日本も来年あたり中国に名目GDPを抜かれ、40年ぶりに「世界第2位の経済大国」の地位を返上することだし、GDP至上主義から抜け出す時期にきているのでしょう(図:JB Press - 追い越されていく日本より)。
- Newer: 逆カルチャーショック
- Older: しびれたダンス・シーン
