Steve McCurryという写真家をご存知ですか?
名前は知らなくてもこの写真を見たことがない人はいないのでは?
1985年にNational Geographicの表紙になったこの12歳の少女、ソ連によるアフガニスタン侵略で両親を失いパキスタンの難民キャンプにいたところを、Steve McCurryが写真におさめものです。
いったん目を捕らえられると目をそらせなくなる、この目。
何千文字の言葉よりも彼女の心痛を雄弁に物語る、この目。
私はこんな目を見たことがない。
Steve McCurryはこんな目を撮れる唯一の写真家かもしれません。
このアフガンの少女には後日談があり、1984年に写真に撮ったときは名前もわからなかったこの少女、National Geographicの100 Best Picturesに選ばれるほど写真が有名になり(→こちら)、17年後、再びSteve McCurryは現地に戻り、ついに彼女を探し当てます。
この彼女の写真が17年間の苦悩を雄弁に語っており、言葉を失います。
ここに載せるのは無粋なので、Steve McCurryのWebsiteから見てみてください。 Gallery --> Afghanistanとクリックすると見つかります。
Steve McCurryの新しい写真集『The Unguarded Moment』の展示会がシンガポールAsian Civilisations Museumで開催されていたので週末見に行ってきました。
彼の写真は本当に"The Unguarded Moment"(無防備な瞬間)と呼ぶにふさわしい(右の写真は、1993年ボンベイ。 モンスーンの中、タクシーに物乞いに来た母娘)。
すべての写真に圧倒されるけど(Websiteでたくさん見られます)、魂が揺さぶられるのはポートレート。 そして彼のポートレートに写る人はほとんど笑っていない。 カメラを向けられて反射的に笑顔をつくれるような人生ばかりじゃないことに気づきます。
そういや、カンボジアで目が会ったこの子(→『初アンコールワット』)も笑わなかったな。
Steve McCurryは自分の写真を評しして、こう言います(拙訳)。
Most of my images are grounded in people. I look for the unguarded moment, the essential soul peeking out, experience etched on a person's face. I try to convey what it is like to be that person, a person caught in a broader landscape, that you could call the human condition.
僕の写真は人間に根ざしている。 僕は人々の無防備な瞬間、奥底からのぞき出す魂、表情に刻まれた経験を見つける。 その環境に縛られた、その人であるということ、はどういうことか、人間の条件と呼べるものを伝えようとする。
私が撮りたい写真そのものだなー、もちろん比べようもないですが。
そして、そんな写真をどうやって撮るかというと、
It was in India that McCurry learned to watch and wait on life. "If you wait," he realized, "people will forget your camera and the soul will drift up into view."
McCurryはインドで待つことを学んだ。 「待てば、人々はカメラを忘れ、魂が浮き上がってくる」ことに気づいた。
どれだけ見ても見飽きることのない、魂を揺さぶる写真展でした。
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- June 22, 2009 12:40 PM
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