このブログも今日が100エントリー目になりました。
開始当初から訪問頂いている方も、途中からの方も、いつも訪問頂きありがとうございます。
100エントリーを記念して(?)、今日はこのブログの底に流れている精神みたいなものの話を。
それに気づいたのは、INSEADに留学していたときにイスラエル人のクラスメイトに言われたひと言。
I read 'different' and 'wrong' are the same words in Japanese. It tells so much about its culture, doesn't it?
日本語では'different'と'wrong'が同じ言葉だって(何かで)読んだよ。 すごく日本の文化を現しているよね?
はじめ彼が言ったことが何を指しているのかわかりませんでした。 その単語が「違う」だと気づいたとき、初めて私が長い間感じてきた「しっくりこない感」の正体が説明され、私の過去の体験とつながりを持ったのです。
英語では、
He has a different opinion.(彼は違う意見を持っている)
と
What he says is wrong.(彼が言っていることは違う)
とは
'different'と'wrong'という異なる単語を使って明確に区別されます。 ところが、日本語では「違う」と同じ単語で表現できてしまいます(2番目の文は「彼が言っていることは間違っている」と明確にすることもできますが)。
言葉は文化なので、'different' = 'wrong'と無意識にせよ意識的にせよ2つの概念を混同していることからくる違和感を、彼に指摘される瞬間まで数多く体験していたので、霧が晴れたような気分でした。
'different' = 'wrong'と混同することから来る社会とはひと言で言うと「マイノリティーに冷たい社会」です。
多くの女性は大学を卒業し社会に出て初めて自分が労働人口におけるマイノリティーである現実に直面するようですが、私の場合もう少し早く大学入学時から始まりました。
私のいた京都大学という大学は女子学生が20%と圧倒的なマイノリティーです(他の大学は知りませんが、総合大学としてはかなり低い数字かと)。
入学直後、キャンプやバーベキューが好きだった私が見つけたアウトドアサークルでは、サークル入部資格は「京大生男子、及び他大学女子」。 京大生女子は「お断り」でした。
京大のサークルなのに女子お断りはないんじゃないか、と思い、勧誘していた2回生に理由を聞くと「過去に入った京大生女子がいたけど、人数が少ないため、結局居心地が悪くなって辞めてしまったので、今は初めから断っている」とのこと。
それでも釈然とせず新歓コンパまで行った私ですが、自分が「招かれざる客」であることを痛感し、新歓コンパは30分で退散しました。
その後、社会人になってからも「日系企業の海外事業戦略・マーケ・事業投資」というキャリアだったので周りは男性ばかり。 私のマイノリティー人生は続きます。
時は経ち2003年4月。 私は初めて「マイノリティーであるがゆえに歓迎される」事態に出くわしました。
INSEADから合格通知を受け取った学生はみなINSEAD学生用サイトにログインし、そこで今後同級生になるクラスメイトのプロフィールを閲覧・検索することができます。
INSEADフランスキャンパスでは多くの学生が周辺の村で家をシェアして暮らします。 合格した人から順に、ハードなINSEAD生活の苦楽を共にするハウスメイト探しを始めるのですが、私には次々と「ハウスメイトにならないか?」という将来の同級生からの勧誘(?)メールが飛び込んできました。
理由は私のプロフィールが家にdiversity(多様性)を持たらすため。
INSEAD学生の典型的なプロフィールといえば、「ヨーロッパ人」x 「コンサル or 金融業界出身」x 「男性」。
「アジア人」x 「メーカー」x 「女性」であるマイノリティー x 3 な私は、INSEADが掲げるculturally diverse(文化的多様性)な学生生活を体現するのにぴったりであり、勧誘メールまでくることになったのです。
もちろん学生生活が始まってしばらくすると、結局似たようなバックグラウンドを持つ人同士で固まることも多かったのですが、みなが'different'であることを良いことだと考えている環境はみなと'different'であることが多い私には大変居心地のいいものでした。
そして、冒頭のイスラエル人の友人からの指摘に出会います。
この開眼体験以来、'different' = 'wrong'ではなく、'different' = 'interesting'と考える人が多いかどうかが私が住みやすいと思う社会のひとつの目安になっています。 シンガポールはそんな人が多い社会だと思います。
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on
- October 9, 2008 3:42 PM
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