シンガポールは華僑の国ですが、シンガポール政府の国勢調査では、ethnic group(民族グループ)ごとに"Chinese"、"Malays"、"Indians"、"Others"の人口が毎年公式発表されます。
中国系でもマレー系でもインド系でもない私と夫は当然Othersです。
2007年の国勢調査では、
中国系 75%、マレー系 14%、インド系 9%、その他 3%
となっており、ここ数年比率は変わっていないようです(含まれるのはシンガポール市民と永住権保持者だけで労働許可証や配偶者ビザなどで短期滞在の外国人は含まれていません)。
Statistics Singapore : Demography
ところが街を歩いていても周りの友達を見渡しても、圧倒的に目につくのはインド人。
シンガポール永住権を取りにシンガポール移民局に行ったときも(→『シンガポール永住権取得!』)ロビーまで溢れ返っていたのはインド人ファミリー。
そして、「シンガポールのインド人」とひと言で言ってもその実態は一様でなく、大きく3つのグループに分かれます。
1. 南インドのタミル語圏から来たインド系シンガポール人
Indian Singaporeanと呼ばれるほとんどのインド系シンガポール人は3世代、4世代前に南インドのタミル語圏(インドを言語圏で分けた下の地図参照)から移住してきており、3世、4世にあたる彼らはシンガポール市民権を持ったシンガポール市民です(前述の国勢調査の9%にあたる人々)。 北インド出身のインド人と比べると肌が黒く顔の彫りが浅いので違いは一見して分かります。
シンガポールで生まれ育った両親を持つ彼らはインド人というより「シンガポール人」としてのアイデンティティを確立していて家でも英語を話す家庭が多いようです(もちろん、家庭によりけりで家でタミル語を話す人もたくさんいるとか)。
タミル語は英語、中国語、マレー語に続くシンガポール第4の公用語で地下鉄・バスなどの案内は4ヵ国語で行われています。
2. バンカー、会計士などプロフェッショナル・ビジネスマン
最近急激に増えているのがこのカテゴリー。 アジアの金融ハブとして存在感を強めているシンガポールには銀行、会計事務所、弁護士事務所のアジア太平洋地域ヘッドクォーターが集まっており、欧米で教育を受けた高学歴インド人が続々と移住しています。 私たちのINSEAD(ビジネススクール)同級生もこのカテゴリーに属するインド人が多数。
一般的に、デリーを中心とした北インド出身者(ヒンドゥー語圏)が多く、Bollywood俳優のように濃い顔の人も多いです。
雇用先企業がスポンサーをするEmployment Pass(労働許可証)を得てシンガポールにやってくる彼らですが(よって前述の国勢調査には反映されていません)、シンガポールが気に入って(私たちのように)Permanent Residence(永住権)を取るケースもあります。 すると高収入(よって高額納税者)である彼らのもとには『シンガポール市民になりませんか?』で書いたようにシンガポール政府からスカウトレターがやってくることになります。
3. 建設工事などの単純労働者
来年には新地下鉄路線が開通しカジノを含む大型リゾート建設中のシンガポールでは、街中いたるところで建設工事が行われていて、そこで働く単純労働者の多くがインド系です。
「インド系」とまとめられる彼らは実際はバングラデシュ、パキスタン、スリランカなどインド周辺の貧困国からcontract workerとして出稼ぎに来ており、2年以上滞在することも家族を呼び寄せることも許されておらず、永住権申請が認められることもないでしょう(シンガポール政府が金持ち優遇と批判される所以)。
このように「シンガポールのインド人」とひと言で言っても実にさまざま。
下手にculturally insensitiveな発言をすると気づかないうちに踏んではいけない地雷を踏んでいたりすることもありうるのです。 気をつけなければ・・・
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on
- August 5, 2008 10:47 AM
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